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ママとビキニと、かわいい英雄  作者: 身から出た鯖
第1章 アイナママは、もと【聖女】
21/92

021 レニーさんとアマーリエさん

「うぉっ イイ女がハデなビキニ、キメてると思ったら……おまえレニーじゃねぇかっ」

「はんっ『じゃねえか』は余計だよっ それにあたしがイイ女だってのは、自分が一番よく知ってるさ」

「ははっ 違いねぇw」

(ふぉぉっ レニーさん、だいにんき!)


 やっぱりレニーさん達のパーティーは有名みたいで、いろんな人に声をかけられてた。


「きゃぁぁんっ レニーさん、だいた~ん」

「それっ アルタム商会の新作モデルですよねっ かっこよ!」

「うわ~っ レベ30越えちゃうと、そんなサイズなんだぁ」

「でもでも?レニーさん腰細いから、すっごい似合う~」

「はいはい、オセジでも嬉しいよ」

「お世辞じゃないですぅ」

(すごい、レニーさん、もてもて!)


 そんなレニーさんを見かけた若い女の人たちが集まって、あっというまにまわりをかこんじゃった。


「ねぇレニーさんっ それ、どーゆー心境の変化なんです?」

「あっ もしかして、落としたいオトコができたとか?」

「や~んっ そんなので迫られたらっ わたし堕ちちゃうぅぅ」

「んなワケないだろう? 仕事だよ、仕事」

「なぁん、つまんなーい」

「そんなマジモードで受けるよーな、ハードな依頼なんですかぁ?」

「ハードというか、いや、単にあたしの気合の問題だね。まぁ? 一種の護衛依頼みたいなモンなんだけど」

「へぇ~ またお貴族さま? それとも豪商とかですかぁ?」

「ああいや、あたしの尊敬する、とある人の家族でね」

「ほうほう?」

「ま、こんな年増でも、少しでもチカラになれるならってねw だから、いっさい出し惜しみナシでやることにしたのさ」

「れ、レニーさんっ かっこよっ!」

「うわぁぁぁ ステキすぎて、漏れそぉ☆」

「頑張って締めな?」

(な、なにをしめるのっ)


 ともあれ?

 他の女の人たちも、みんなビキニ。

 というか、若い女の人はみんなそうみたい。


(ビキニって、ホント広まっちゃったんだなぁ)


 そんなふうに、ぼくが後ろからレニーさんを見ていると。


「というワケで、クリス、おいで」

「あ、はい」


 レニーさんがぼくを見て、おいでおいでをする。

 なのでぼくはレニーさんの横に並んだ。


「この子はクリス、さっき話したあたしの尊敬する人の家族さ。さ、クリス?」

「あっ はじめまして。ぼくはクリスです」(ぺこり)

「え、この子──」

「ちょ」

「ウソぉっ」


 そのとき、ぼくはお姉さんたちの表情が、そして目が。

 すうっと静かなものになったかと思うと──


「「「やぁぁぁんっ かわいい~~~っ」」」


「ぎょっ」

「ちょ、何なんですかこのかわいいコっ」

「ね、ねぇ? 尊すぎて、手が震えるんだけどっ」

「ごごごっ ごめん、ちょっとだけ漏れ──」

「もっと頑張って締めな!」

「ふんぬぅぅぅっ ふう、セーフ」

「だ、だいじょうぶ、ですか?」

「あひ♪ い、いま、大丈夫じゃなくなった、かもぉ」

(なにがっ)


「とにかく! このクリスに今日明日、あたしが同行するから」

「同行っ」

「同伴じゃないの?」

「あんたたち? 万一、この子がひとりで居るような事になってたら、すぐに保護してあたしの所へ連れて来ておくれ」

「はいっ レニーさんっ」

「あのっ その際は、手とか触っちゃってもいいんでしょうかっ」

「ふむ、クリスが拒まなければ、手を繋ぐまでは許可する」

「マジですかっ」

「ごくりっ じゃ、じゃあその先は?」

「あたし自ら、キッツいお仕置きをする」

「ぐ、具体的にはどのような?」

「そうだねぇ」

「ごくりっ」

「今後、男に嫁ぐ気が起きなくなるくらいには、あたしに従順なカラダにしてあげるよ(ニコ)」


「そっ それっ してくださぁぁぁいっ」

「わたしたちの業界ではソレっ ご褒美ですぅぅ」

「あはぁ☆ 漏れましたぁ 完っ璧に、漏れましたぁ」

(なっ なにがっ?)


 その時ぼくは、レニーさんに目をふさがれていたので?

 なにが起きたのか、さいごまで判らなかったんだ。


 ◇◆◆◇


「あら? クリスくん」

「あ、アマーリエさん こんにちわー」

「はい、こんにちわ。それにレニーさん? その装備は──」

「はんっ 自分の歳もわきまえずに装備しちまったよ。笑いな」

「いえ、レニーさんは肌もお綺麗ですし、スタイルも抜群。よくお似合いですよ? そのビキニ」

「アンタみたいな美人の若いコにいわれてもねぇ ま、一応褒め言葉だとおもっておくよ(ニヤリ)」

「ええ、そう受け取ってくださいな(ニッコリ)」

(う~ん、おとなの女の人の会話、ぼくにはむつかしいや)


 ぼくとレニーさんは冒険者ギルドにやってきて、壁に貼ってある依頼書をみようとしていたら?

 アマーリエさんがぼくたちに声をかけてきたんだ。


(アマーリエさんも、あいかわらずきれいでかわいい♪)


 そしておっぱいがおおきい。

 けど?


 そう、ぼくは気付いてしまったんだ。

 アイナママのような、とってもおおきなふかふかのおっぱいも。

 アマーリエさんのような、大きめなきれいなおっぱいも。

 そしてレニーさんのような、ややこぶりなかっこいいおっぱいも。


 どのおっぱいも、等しく尊いものなんだってコトを!


「ところでレニーさん? クリスくんと一緒という事は──」

「はいはい、いいたいことは判ってるさ。はいよ、アイナ様の委任状」

「まぁ」

「このクリスがギルドの奉仕依頼のノルマを兼ねて、ぜひ依頼を体験してみたい。そういうハナシさ」

「ですです」

「それであたしが、道中の移動と依頼中の護衛を買って出た。期間は今日と明日の2日間。とまぁそういうコトだけど、他に質問は?」

「なるほど、理解しました。クリスくん? すばらしいです!」

「えへへ、そうですか?」

「はいっ まるでギルドの精神が形になった様です!」

「なんと」

「それで、クリスは討伐依頼じゃなくても構わないそうだよ」

「あら、そうなんですか?」

「はいっ ぼくは困ってる人がいるなら、そういう人をたすけてあげたいんです」

「まぁ(キュン)」

「えへへ」

「では、レニーさんがその依頼に立ち会うと?」

「ああ、モノによってはあたしが参加してもいい。あと弟のユカイもね」

「それはまた……ずいぶんなことが出来そうですね」


 ユカイさんはいま、ほかのパーティーの人たちとお店に行ってるんだ。

 きのうのクマの毛皮とかを売りに行くんだって。

 ちなみに、お肉は村の人たちが買いとってました。


「それでまぁ? とりあえずは依頼を物色しようとしてたんだけどねぇ」

「では、まだお決めになっていない?」

「まぁね。それでアマーリエ、受付嬢チーフのオススメはあるのかい?」

「もちろんあります」

「えっ? そうなんですか? アマーリエさんっ」

「ええ、こういうケースについてご相談に乗らせて頂くのも、大事な受付嬢の業務のひとつ、ですからね」

「なるほどー」

「とりあえず立ち話もなんですから、わたしのカウンターへどうぞ」

「はぁい」


 ぼくはアマーリエさんに手を引かれて、カウンターの席に着いた。

 ここでもレニーさんに、ギルドの人が椅子を持って来てくれたのでした。


 ◇◆◆◇


「さて『普通の冒険者がやりたがらないような依頼』というと、やはり【塩漬け依頼】ですね」

「しおづけ?」

「やっぱりねぇ。クリス、これは面倒になるよ?」

「そうなんですか?」

「とんでもない、少々人気が無いだけで、りっぱな依頼ですよ」

「モノは言いようだねぇ クリス? 受付嬢のこういう笑顔のゴリ押しに、騙されちゃいけないよ?」

「だまされる?」

「まぁ、心外です」

「受付嬢ってのはね? バカでガサツな野郎共の冒険者を、その笑顔で上手いコト手なずけて、いうことを聞かせるのが仕事なんだ」

「そ、そうなんですか?」

「ま、女相手じゃ効かない手だけどねw」

「人聞きの悪い、昔ならともかく、今は冒険者の6割が女性です。おっしゃる通りなら、その効果は低いのでは?」

「6割っ そんないるんですか? 女性の冒険者さん」

「ええ、ビキニアーマーのおかげですね」

「クリス、女の冒険者はね、昔から登録人数だけは多いんだよ」

「えっ?」

「ええ、しかしケガをしたり、限界を感じてお辞めになる方が多かったんです」

「あとはまぁ……死んでたんだよ、魔物にやられてね」

「うぅ」

「とはいえ、それもビキニアーマーがもたらされるまでの事」

「ほっ」

「今の若い世代の冒険者が物心付いたときには、すでにビキニアーマーが普及していた、という状況ですからね。おかげでギルドの加入数も順調に増えて、嬉しい限りです」

「はんっ ビキニアーマー第一世代の年増で、悪ぅごさんしたね」

「なにを仰います。レニーさんのパーティは、当ギルド所属のトップパーティーの一角。そこには、レニーさんのご尽力が特に大きかったこと、もちろんギルドは承知しておりますよ」

「へいへい、これも褒め言葉として受け取っておくよ」

「ええ、ぜひ」

「ま……あたしも幾度も命を救われたからね、ビキニには、さ」

(おぉう)


 やっぱりレニーさんたち、トップパーティーだったんだ。

 そしてビキニアーマー。

 こんなに女の人たちを、助けてきたんだなぁ


「やっぱりレニーさん、すごいですっ」

「よしとくれ、あたしの様な神官なんて、掃いて捨てるほどいるさ」

「ご謙遜を。クリスくん? レニーさんは当ギルド所属の神官では、上から2番目の高レベル冒険者ですよ?」

「すごいっ」

「そして1番は、もちろんアイナ様です」

「ですよねー」

「とはいえ、アイナ様のお立場は【予備役】ですので、実質はレニーさんが1番ですね」

「やっぱりすごいですっ レニーさん」

「うぅっ そんな澄んだ眼で見ないどくれよ。その、照れちまうだろ?」

「えへへ」


 うーん、照れるレニーさん、かわいい。


「ああ、悪かったよっ 勘弁しとくれ」

「んふふ、何をでしょうか?」

「アマーリエ、あんたはプロの受付嬢だ。こんなすれっからしのあたしまで、手なずけられるとはね」

「まぁ、心外ですわ。けれど褒め言葉として受け取っておきますね」


 そんなふうににっこりと笑うアマーリエさん。

 やっぱりギルドに関わる女の人って、いろんな意味で強いんだなぁ。

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