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ママとビキニと、かわいい英雄  作者: 身から出た鯖
第1章 アイナママは、もと【聖女】
20/92

020 レニーさんたちといっしょ♪

「うーわ、姉貴……マジかよ」

「マジよ」


 そんなビキニアーマー姿のレニーさん。

 そしてその弟、ユカイさんの第一声は……他のパーティーメンバーの人たちも、同じ事を思ってるっぽかった。


(みなさん、すごい見てる)


 ちなみに他のメンバーの人たちは~

 アラサーくらいのリーダーさんが、盾役の重戦士。


「いや……俺はいいと思うぞ? 盾役としても、メンバーの防御力アップはありがたいしな」


 それから元素魔法使いのおじいさん。


「ふぉっふぉっふぉっ いやぁ、またレニーちゃんのビキニが拝めるとは、長生きはするもんじゃのう、眼福眼福」

(ん? おじいさんって、男の人だよね?)


 男の人の魔法使いって、すごく珍しいって聞いてたけど。

 じっさい前世の頃を含めても、男のひとの魔法使いに会うのは初めてだったりする。


(だからこんなお歳でも、冒険者が続けられるのかな?)


 そして最後にシーフ(盗賊)の、獣人のおじさん。


「リーダに同意だ。神官はパーティーの生命線だからな」


 という、5人パーティー。


(っていうか、シーフ(盗賊)のおじさん、すごくシブいのに、ネコミミが生えてるんですけど)


 いやまぁ? 獣人の人だって男の人はいるし、ふつうに歳もとる。

 だからネコミミおじさんがいても、べつに珍しくはないんだけど。

 ちなみこの世界の獣人は、イヌさんやネコさん、ウサギさんとかの人が多めで、そして【ケモノ度】は、耳と尻尾だけ。


(もちろんおじさんにもしっぽ、ついてるね)


 獣人は、人族の知力と技能に加えて、各動物の身体的能力をもつハイブリッド。

 いわゆる【亜人】の中でいちばん人族と親しくて、平均寿命はちょっと短めの40~50歳くらい。

 魔法はほぼ使えなくて、俊敏性を活かした攻撃が基本です。


「ま、ちょっと思うところがあってね。いざという時のために用意していたのを装備してみたのさ。あとジジイはジロジロ見んな」

「ふぉっふぉっふぉっ お断わりじゃ」


 そして紅一点の、神官のレニーさん。

 けっこうきわどいビキニのせいか、ちょっとお顔が赤いけど?

 ビシっと胸を張ってて、かっこいい。

 おっぱいはやっぱりちいさめ? だけどすらっとしてて、腰もきゅっとしまってて、やっぱりかっこいい。


(ええと……重戦士、剣士、シーフ、魔法使い、神官かぁ。けっこういいバランスのパーティー?)


 というか、ちょっと【万物真理(ステータス)】で見せてもらったけど?

 レニーさん以外も、リーダーさんと魔法使いのおじいさんがレベル30越えだ。


(もしかして、街でもかなり上位のパーティー?)


 それに社会奉仕とはいえ、ギルドがアイナママの住む村に派遣してくるパーティーだし?

 やっぱりそれなりの実力がある人たちなのかも。


「思うところって……もしかして、その少年がカンケーしてんのか?」

「ああ、そうさ」


 するとユカイさんが、ぼくを見てそういった。

 ぼくはレニーさんの隣に立って、ぺこりと頭を下げる。


「おはようございます。ぼくはクリスです。今日はよろしくおねがいします!」

「お願いって……姉貴?」

「ああ、いま説明するよ。リーダー? 事後承諾で悪いけど、この子を街に連れていくよ」

「この少年を街に? そりゃあ構わないが」

「すまないね」

「どうせ今日と明日は休みにするつもりだったしな。それに今日も、街に戻るだけだ」

「ああ、助かるよ」


 パーティーによっていろいろあるけれど、魔物との戦闘があった次の日とかは、お休みにするパーティーはけっこう多いんだ。

 やっぱり命がかかってるお仕事だからね。

 お休みと命の洗濯、だいじ!


「それでこの子なんだけど、この前ギルドに登録したばかりでね。奉仕依頼のノルマも兼ねて、依頼を受けてみたいんだそうだよ」

「それは感心だな」

「だろう? それでまぁ、あたしがその手ほどきをしてやろうと思ってね」

「レニーちゃんの手ほどき……エロい響きじゃのぉ」

「激しく同意」

「ジジイとネコオヤジは黙ってな」

「ショボンヌ」

(あ、シーフさんがへこんだ)


 するとレニーさんは、ぼくの肩に手を乗せながら、


「ゆうべと今朝、とびきり美味いパンの差し入れをいたただろう? アレを焼いたのは、この子のオフクロさんさ」

「おお、あれは美味かった!」

「街いちばんのパン屋に、負けない味じゃったのう」

「え? 今朝も出たの? 俺喰ってねぇぇぇっ!」

「寝過ごしたお前が悪い」


 やっぱりアイナママのパンは絶品なんだなぁ

 ちなみにぼくも、今朝いただきました。


「ふむ、なら彼を送るくらいの事、お安いご用だな」

「だろう? そしてそのオフクロさんだけど、その方は【慈愛の聖女】アイナ様だよ」


 ビシッ!


 ……って音が聞こえそうなくらい、レニーさん以外が固まっちゃった。

 やっぱりみんな、アイナママのことは知ってるんだ?


「れ、レニー? その、アイナ様への接触は──」

「ああ、すまないね。あたしもそうと知らずに、アイナ様の家に押しかけちまったよ」

「えっ? 姉貴っ それマズくない?」

「大丈夫さ、アイナ様から直々に引率をお願いされたからね」

「そ、そうなのか? だったら……大丈夫、か?」


 あれ?

 思ったよりみなさん驚いてるっぽい?

 ギルドのさした釘って、そんな深刻だったの?


「ええと、ぼくがレニーさんにお願いしたんです。そうしたらレニーさん、アイナママのこと、知らずにひきうけてくれて」

「そう……なのか?」

「はい。それで『おやごさんにきょかを取らなきゃ』って、ぼくのおうちに」

「うあー、姉貴らしいというか」

「レニーちゃん、マジ姉御w」

「同意だ。しかし、それでビキニアーマーか……レニー、本気だな」

「な、なるほど……では」

「ああ、そしてこれは、あたしが【プライベート】でやるよ。パーティーが関わるのは、今日の街への移動だけ。それも問題だってんなら、あたしだけ別行動しても構わない」

「ああいや、そこまでする事はないだろ」

「じゃな。そもそもアイナ様が良いといってるんじゃろ?」

「なら問題は無い、か」

「同意だ。ユカイ……お前は?」

「弟に姉に逆らう権利なんて、ないんだぜ?」

「ははっw よく判ってるじゃないか、ユカイ」


 そういいながら、ばしっとユカイさんの肩をたたくレニーさん。

 お姉さんって、そういうものなの?


「じゃあ決まりだね。クリス、改めてみんなに挨拶しな?」

「あ、はい。改めまして、ぼくクリスです! みなさん、今日はよろしくおねがいします」

「ああ、よろしくな。リーダーで盾役(タンク)の【ホーク】だ」

「ワシは魔法使いの【ゴーシュ】じゃよ。よろしくのう」

「オレは……【リゲル】、シーフだ」

「んで、俺が軽剣士の【ユカイ】な」

「はい、みなさんおせわになります!」


 ああ、よかった

 それにみなさん、いい人みたいだし。


「ふむぅ、なんとも育ちのいい子じゃのう…しかもカワユイ」

「同意だ。さすがは【慈愛の聖女】様」

「っていうか、俺もアイナ様にお会いしたかった! なぁ姉貴っ 美人だった? アイナ様!」

「アンタねぇ」

「あ、ユカイさん?」

「ん? どした、クリス?」

「きのう、レニーさんとお話ししてた女のコ」

「ああ、あのすごく可愛い()か?」

「あのコ、アイナママの娘なんでソックリですよぉ?」

「な、なんだって!? じゃあすっごい美人じゃん! 今から行って、挨拶とかしちゃダメかな?」

「ヤメときな、それならもうあたしが済ませたよ」

「ずっる! 姉貴ずっる!」

「アンタねぇ……また【折る】よ?」

「さあみんなっ そろそろ街へ出発しようぜ!」


 そういいながら、颯爽と歩き出すユカイさん。

 なぜか左腕を大事そうにかばいながら……


(やっぱりユカイさん、折られてたんだ?)


 ◇◆◆◇


「へぇ? クリスは剣が使えるのか~」

「あ、はい。いちおうスキルがついてました」

「なら討伐依頼もこなせる……のか? 姉貴」

「そうだねぇ」


 そんな事を話しながら、ぼくたちは街にむかって歩いてる。

 馬車だと2時間半くらいだけど、徒歩だと3時間以上かかるかも。

 それに途中で休憩もいれるから、たぶん4時間くらい?


(でも、こうしてお話ししながらあるくのも、楽しいかも~)


 今日と明日の2日間、レニーさんとユカイさんが、ぼくに付き合ってくれることになったんだ。

 あくまでプライベートで、としてだけど?

 冒険者の貴重な休日を使わせてしまって、ちょっともうしわけない気分。


「クリスはどうしたい? もちろん冒険者の仕事は討伐だけじゃないよ」

「ええと、他にはどういうおしごとがあるんですか?」

「まず思いつくのが【採取】だろうね。薬になる草花や木の実にキノコ、あと鉱物なんかの依頼もあるよ」

「こうぶつ?」

「アイテムの材料になるような、特殊な石のことだね。それこそ宝石の原石とか、クリスタルなんかが高く取引されるんだ」

「ほうせき!」

「ま、それこそ探すのは難しいけどねw」

「むずかしい」

「他には……街道を旅する商人や貴族なんかの【護衛依頼】──は、日数がかかるから今回はダメだねぇ」

「ですねぇ」

「となると、あとは日帰りできる程度の【輸送依頼】だね」

「ゆそういらい」

「依頼人から荷物を預かって、それを届けるんだ。ただ運ぶだけなら誰でもできるけど、特に貴重品なんかは盗まれる危険があるからね。戦える冒険者は重宝されるのさ」

「なるほどー」

「これ以外にも色々とあるけど……ほぼ雑用になっちまうかねぇ」

「ざつよう」

「それこそドブ掃除とか、地下水路に落とした貴重品の探索とか」

「おそうじ」

「迷子のネコ捜しとか畑の手伝いまでいろいろさ」

「ねこさん」

「クリスはどんなのがやってみたいんだい?」

「ええと……」


 こう見えても、前世ではさんざん魔物を狩ったぼくだ。

 ぱっと思いつくのは魔物討伐。

 でも……


「やっぱり、人のやくにたつおしごとがしたいです! それこそ普通の冒険者さんたちが、やりたがらないような」

「へぇ 剣のスキルがあるなら、まずは魔物討伐! かと思ったぜ」

「アンタはまさに、そういう子だったねぇ」

「なんでしょう、お姉様のその可愛そうな子を見る目は?」

「ユカイさん、かわいそう」

「やめて! クリスまでそーゆーコトいうの!」

「えへへ」

「ま、ならギルドに行ってから、依頼を物色してみるとするかねぇ それでいいかい? クリス」

「はいっ ありがとうございます」

「あはは、いい返事だ」

「やぁん♪」


 レニーさんはぼくをぎゅって抱きしめて、いっぱいなでなでしてくれる。

 アイナママとちがって、ちょっとワイルドな感じ?

 だけど、やっぱりレニーさんはやわらかくて、いい匂いがした。


「あ、姉貴」

「ん? どした、ユカイ」

「姉貴がそうやってると、その」

「はんっ どーせ『母子みたいだ』っていうんだろ?」

「いや、違くて」

「はぁ? ならなんだい」

「なんつーか……半裸の痴女が、いたいけな美少年を襲ってるみた──ギャーッ!?」

(あ、こんどは右うでが!)


「おっ お姉様! 利き腕はカンベンしてぇぇぇっ」


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