第16話『終わりなき創造』
【この物語は、かつて世界を滅ぼした少年が、もう一度だけ救いを選ぼうとする旅の記録である。】
灰色に染まった王都の空に、
新しい朝が訪れていた。
すべては、終わった。
旧王国は崩壊し、
腐敗した権力者たちは姿を消した。
瓦礫の中に立つ俺たちを、
静かな陽光が包んでいた。
エリスが、隣でそっと剣を地に突き立てる。
リュシオンは、空を仰ぎ、目を細めた。
そして。
遠くから走り寄る、小さな影。
ミレナだった。
「レオンっ!!」
涙を浮かべながら、ミレナは俺に飛びついた。
その温もりに、
俺はようやく実感する。
──本当に、終わったんだ、と。
「ごめんね、ごめんね……!」
ミレナは何度も泣きながら謝った。
「信じられなかったこと、
怖くなったこと、
全部、全部、ごめん……!」
俺は、彼女の頭に手を置いた。
「いいんだ」
静かに、言った。
「お前が戻ってきてくれた。それだけで、十分だ」
ミレナは顔を上げ、ぐしゃぐしゃの笑顔で笑った。
エリスも、リュシオンも、静かに微笑んでいた。
ぼろぼろの世界の中で、
俺たちは、確かに、希望を見つけた。
まだ、課題は山積みだ。
街を再建する者たち。
食糧を確保する者たち。
新たな秩序を創ろうとする者たち。
俺たちは、ただ剣を振るうだけじゃない。
これからは、
未来を”創る”ために、生きていく。
かつて、世界を滅ぼした俺が。
今度は、この世界を創り直すために。
この旅は、終わったわけじゃない。
まだまだ、歩き続けなければならない。
だけど、それでも。
今は、
この小さな希望に、すべてを賭けていいと思えた。
仲間たちと、
この手と、この心で──
世界を創るために。
「絶望を越えて、今、希望を創る旅が始まる。」




