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16、精霊の森

 




 やっと…!

 やっと、目的地に着きました…!!

 長かった…何だかとっても長く感じました…!


 《精霊の森》


 何となくですが、森が輝いて見える気がします。


 私はくるりと森を背にして振り返り…


「ここまでありがとうございました!グエンさん!ゲキさんにムクくんもお元気で!では!」

「う、ぉおおおぉい!!」

「速ぇな!おい!!」


 皆さんにお別れを告げ、去ろうとすると、ゲキさんとグエンさんから腕を掴まれ、止められました。


「目的地に着いたんだから、もう良いじゃないですか……」

「嫌そうな顔をするな!何で嬢ちゃんはそう情が薄いんだよ!」

「………独りになりたいんです」

「病んでるのか!?お前病んでるぞ!それ!!」


 結局、二人にキャンキャンギャーギャー云われて、まだ一緒に行動する事になりました。

 ちぇー


「口を尖らすな、それに噂通りだとしたら、まだ森に入れるとは限らないんだぞ」


 あー…精霊に気に入られないと入れないってアレですか

 本当は森には入れなくても、皆さんとお別れ出来れば良いなぁ〜とか思ってたと云ったら、また怒られそうです



 森に一歩入りました。

 二歩、三歩


 ……何だか普通の森より少し明るい気がしますが、特に何も無く入れましたね


「何か普通に入れましたね〜本当に精霊なんて居るんでしょうか?」


 振り返るとグエンさん達が入り口から動いてませんでした。

 しかも何か口をパクパクして喋っているようなのですが、声が聞こえません。


「何を遊んでるんですか?」


 森の入り口に戻り、立ち尽くしている二人に近寄ります。

 今度は声が聞こえました。


「嬢ちゃん!何ともねぇのか!?」

「何とも…とは?」

「カベ!カベあって、入れねぇんだよ!」

「壁?」


 何を云っているんでしょう?

 二人は何も無い空中をまるで壁があるかのように触っています。

 パントマイマーのようですね。

 お上手です。


「何を冗談云ってるんですか、ほら行きますよ」


 二人の手を引いてまた森に入ります。


「……入れた…」

「嬢ちゃん…やっぱり本当に何者だよ…」

「何を云っているのか分かりませんが、何度でも云います。ただの《村人》ですよ」


 それにしても…

 眩しい…やけに明るいと思いましたけど、森の中ってもっと薄暗いものではなかったですか?

 眼が細目になっちゃいます。


「眩しい…」


 そう呟いた途端に、森が少し暗くなりました。

 音声センサー付きの電気ですか、…ってそんな訳無いですね。


「スゲェ…精霊が従ってる」

「ああ…精霊が眼に見えるってのも、すげぇがそれが従っちまう嬢ちゃんもすげぇ…」


 精霊?

 眼に見える?


 辺りを見回しますが、何も見えません。


「お二人共、さっきから何云ってるんですか?」

「何って…」

「見えねぇのか!?スッゲェ精霊の数だぞ!!」

「精霊って普通の人には見えないって話じゃないですか」

「あー…森のせいかもしれねぇが、俺達にもハッキリ見えるぜ?」


 えー…私には見えないのですが…


 確かにさっきから、周りをキラキラした光みたいなのが飛んでますが…これが精霊なんですかね?

 グエンさん達にはちゃんと形になって見えてるそうです。


 説明された所

 羽根などはなく姿は人間に近い形で、手の平くらいの大きさの精霊が飛び交っているそうです。


「特に嬢ちゃんの周りにすげぇ数が集まってるんだが…本当に見えねぇのか?」

「見えません。狡いですお二人共」

「ズルいって云われてもなぁ…」


 いつの間か起きたムクくんとゲキさんが「精霊なんて初めて見た!」と喜んでますが、見えません。

 不公平です。



「嬢ちゃん、精霊に気に入られたみてぇだな」

「気に入られても見えないのでは、つまらないです」


 ぷーっと頬を膨らませると、それを何かに押されたような感覚がありました。


 精霊が押してるそうです。



 益々、私は頬を膨らませました。



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