ななちゃん、初めての七五三
今日もななちゃんは、とってもかわいいんです──
「はい、なな笑ってぇ」
カメラを向けるパパに、ぎこちないながらもニコっとしてみせるななちゃん。
綺麗な着物に身を包み、近くの神社で七五三です。
静かにしなきゃいけなかったり、飲食にも気を使ったりで、大変な一日を経験中。
「ななかわいいでちゅ」
着物を着てからずっとこの調子なんです。
「まぁま。これいいでちゅか?」
ななちゃんの言う“これ”とは、千歳飴のこと。
「お着物さん脱いでから、ペロペロしてね」
「……あめぇ」
着物を脱ぎたくない気持ちと、見たこともないほど長いアメを早く頬張りたい気持ちが、3歳の胸の内で戦っているようです。
「そうだ。なな? お家に帰って、かなの七五三のときのお写真見ようか。どっちがかわいいかな?」
暗かった顔色が明るくなり……。
「かなしゃんのぉ? おしゃしんみるでちゅ!」
千歳飴は、大好きなお姉ちゃんのかなちゃんに見せてから食べることにしたみたいです。
パパとママ、それから小さなお姫様は、楽しそうに帰路へつきました──
「ななかわいいでちゅ!」
なな。お願いだから、おしとやかにしてぇ……と思うママでした。