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天翔雲流  作者: NOISE
不死鳥の如く
1864/1865

閑話 少女の笑顔

 イザナミは、憤怒の顔で、君臨する!

 ナナシの転生……!

 閻魔達は、イザナミに首を垂れ、上訴する。

 それ程までに、ナナシの魂は、脅威なのだ。

 地獄の、多くの亡者が、ナナシに喰われた。

 ナナシが、歩くだけで、亡者は、ナナシの魂に、吸収される。

 それでも、ナナシの魂は、成長が、止まらない。

 ナナシは既に、神すらも凌駕し、喰らってしまうだろう。

 閻魔達ですら、気を抜けば、ナナシに、喰われてしまう。

 それ故に、

「イザナミ様……。貴方様とて、もう、限界でしょう……?ナナシの魂は、最早、脅威!それ故に、あ奴は、誰も傷つけない為に、貴方から離れ、地獄の最下層に、自ら、身を送ったのです!あ奴は、善人です!どうしようもない程、善人なのです!どうか、あの者を、解放してやって下さい!地獄の最下層は、あ奴が行くべき、場所では無いのです!どうか、あ奴を!ナナシを、解放してやって下さい!!」

 イザナミは、静かに俯き、涙を零す。

「言うな!始まりの人間よ!ナナシの魂は、転生如きで、どうこう出来るものでは無い!お主達は、ナナシの事を……!」

 ナナシの事を……?

 閻魔は、静かに、首を横に振る。

「それは、決してありません!イザナミ様……。私を含め、この地獄の者達一同、イザナミ様同様、愛しているのです!私が……!」

 今度は、閻魔の言葉を遮り、イザナミが、首を横に振る。

 覚悟を秘めた目で、

「お主達は、この先の世で、必要な存在じゃ。それに、ナナシと共の在るのは、私の役目じゃ!あ奴の魂の支柱に、私が成る!私は、ナナシと共に、永遠に在るのじゃ!」

 神産みし神。

 多くを憎みし神が、まるで、少女の様に笑う。

 閻魔達は、その笑顔に、全てを悟り、首を垂れる。

 イザナミは、笑顔を浮かべ、思い人の下へと、向かうのであった……。


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