人々の愛
子供達は、新しい家族に喜び、上機嫌で、信長達の手を引っ張り、城の中を、案内する。
信長達も、大喜びだ。
特に、お市は、子供達の事が、気に入った様だ。
幼い子を抱き、大喜びで、城の中を、探検している。
信長も、幼子を抱き、
「童よ!次は、何を見せてくれる?」
「あい♪」
そんな光景を、重治達は、目を白黒させて、フォローしている。
愉快な家族が、増えた事だ。
光秀も、ヨシカと談笑し、
「私もまた、この国の発展の、一助と成りましょう!」
鼻息荒く、エネス国の、政に、興味を、示した様だ。
信長も、力強く、頷く。
「我も、エネス国に、興味があるぞ!倭国は、どうでも良いが。エネス国の発展の為なら、大いに、力に成ろう!」
長政とお市も、大きく頷く。
やれやれ……。
これでは俺も、のんびりしていられぬか?
信長達と、ヨシカ達は、ああでもないこうでもないと、意見を、ぶつけ合っている。
今のままでは、エネス国は、小さすぎるか……?
やれやれ……。
もう一肌、脱ぐ必要があるか……。
信長と俺は、思考が、似ているらしい。
他国との税の撤廃。
多くの人材を、自国に、招き入れる。
そして、専属の戦士の活用。
しかし、俺は、仲間と共に、慎重に、侵入者を、精査している。
そして、不審者は、徹底的に、排除している。
慎重すぎるが、スターリーの事が有る。信長も、その事に関しては、何も言わない。
よく、理解している様だ。
積極的に、他国の人材を、招くと共に。必要無い人材は、徹底的に、排除する。
非情であるが、仕方の無い事だ。
信長自身、何か、考える事が、有ったのだろう。静かにうなり、感心している。
静かに頷き、
「やはり、お主は、日ノ本で生き残り、我が下で、その手腕を、遺憾なく発揮するべきであったな」
また、その結論に、辿り着く。
信長は、天守閣から、空を見上げ、
「何故我は、もっと早くに、産まれなかったのか?何故お主は、もっと後に、産まれなかったのか?忠義に厚く、この才覚……。日ノ本に居た頃、我が意を理解する者は、殆ど居なかった。いや!誰一人、理解する事が出来なかった。ああ、お主が、側に居てくれれば……」
信長は、寂しそうな顔で、しばらく空を見上げ、再び、満面の笑顔に変わる。
にやりと笑い、
「だが、安心せい!今世では、我が、お主の側に居て、このエネス国を、大きく発展させて見せようぞ!」
信長の決意……!
俺もまた、満面の笑顔で、その決意に、応える。
ああ……。
俺は、人に愛されて、ここに存在しているのだな……。




