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天翔雲流  作者: NOISE
不死鳥の如く
1828/1865

破壊と破壊

「セナ様。王様の勉強を、今日も、致しますよ」

「うん!セナ頑張る!」

 あれから、二週間が過ぎた。

 セナとローバは、上手くやっている様だ。

 セナは、ローバに懐き。ローバは、セナの事を、我が子の様に、可愛がっている。

 勉強の時は、何時も真剣だ。

 こちらは、大丈夫だろう。

 問題は、スターリーの方だ。

 北の勢いに、南は、防戦一方。その上、民心は、ヨセフから、離れてしまっている。

 それでも、ヨセフは、力で、民と家臣を、押さえ付け、未だ、玉座に、君臨している。

 魔王と化したか?ヨセフ!!

 一度、ヨセフとも、話さなくては為らぬか……。

 これは、スターリーの問題だ。

 しかし、俺は、ヨセフの心が知りたい。

 俺は、一人、席を立つ。

「兄上の所に、行くのですね……?」

「ヨシカ……」

 ヨシカは、全てを察し、待っていたのだろう。

 俺の隣に、静かに立つ。

「私も行きます。兄上の、真意を知りたい。本物の、暴君と成ったのか……?私にも、知る権利があります!」

「そうか……。そうだな。為らば、二人で行くとしよう」

 俺とヨシカは、空間転移をする。

 ヨセフ、お前は、何に成ろうとしているのだ……?



 スターリー王城、謁見の間……。

「待っていたよ?ジャショウ君にヨシカ。少し、来るのが、遅いんじゃないかい?」

「ヨセフ……」

 ヨセフは、狂気を纏い、狂った様に笑う。

 大声で笑い、

「聞いてくれよ!皆、可笑しいんだよ!私は、ジャショウ君と、同じ事を、やっていると言うのに、皆、私を、恐れるんだ!その上、皆、私に歯向かう!まったく!何が違うと言うのだ?」

「兄上、本気で、言っているのですか……?」

 ヨシカは、ヨセフの言葉に、眉を顰める。

 ヨセフは、不思議そうに、

「だって、これが、ジャショウ君の、やり方だろう?自分の意を通す為に、力で、人をねじ伏せる!気に入らない者は、容赦なく殺し、繁栄しているじゃ無いか!何が、違うと言うのだい?」

「兄上!いや、ヨセフ!貴様は、そこまで、腐ってしまったと言うのか!!ジャショウ君とお前は、何もかもが違う!ジャショウ君の破壊は、その先に、未来が有る!しかし!貴様の破壊には、何も無い!ただ、癇癪を起して、壊しているだけだ!!そんな人間に、誰が、付き従うと言うのだ!!」

「ははは!ヨシカ!言ってくれるねぇ!破壊は破壊だろう?未来が有る?為らば、ジャショウ君が壊した、スターリーに、どんな未来が有ると言うのだ!?首都は荒廃し、国は、二つに分かれた!全ての発端は、ジャショウ君だよ?」

「ふざけた事を言うな!!貴様は、何時もそうだ!厄介事や、都合の悪い事を、全て、ジャショウ君に、押し付ける!!だから、貴様は、成長しないのだ!だから貴様は、多くの者達から、背を向けられたのだ!そんな事も、理解出来ないとは、貴様は、そんなに、愚かな人間であったのか!!」

 ヨシカは、ヨセフの言葉に怒り、思いのたけをぶちまける!

 ヨセフは、ヨシカの言葉で、無表情に成る。

 しかし、その瞳には……!

 憎悪。憎悪!憎悪!!

 全てを憎み、ヨセフは、君臨している。

 ヨセフは、俺を、ぎろりと睨み、

「ジャショウ君……。君は、罪を償わなくては為らない……!スターリーを壊し、私の夢を壊した!その罪を、今!ここで!直ぐに償え!!」

 これが、あのヨセフか……。

 こいつの全ては、全て、まやかし……。

 俺に見せた、最後の、王の背も……。

 残念だよ、ヨセフ……。

 君は、やはり、王の器では無かったか……。


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