表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天翔雲流  作者: NOISE
降りかかる火の粉
1824/1865

閑話 平和な地獄で

 何度も繰り返される、亡者の断末魔。

 地獄は、今日も、通常運転。

 名無しは、鬼達に混ざり、こん棒片手に、亡者達を、追い回す。

 その隣には、地獄犬の、ふわちゃんが。

 ふわちゃんも、子供が出来て、張り切っているのだろう。

 亡者の手を引き千切り、遠吠えを上げる。

 名無しは笑顔で、引きちぎられた手を拾う。

「良かったね♪ふわちゃん。この腕は、子供達の、おやつに成るよ♪」

「わふっ!」

 名無しとふわちゃんは、顔を見合わせ、にっこり笑う。

 一人と一匹は、遊び疲れて、その場で、寝転がる。

 これには、鬼達も、呆れ顔だ。

 ここは地獄……。

 天国とは、一番遠い場所。

 しかし、この一人と一匹は、亡者達の叫びを、子守歌に、その地獄で、眠っているのだ。

 誠、呑気なモノだ。

 そして、何時も通り、

「こら!名無し!わらわの側を、離れるでない!」

「あれ?イザナミ様。おはようございます♪」

「何が、おはようじゃ!ふわも、子供達が、腹を空かせているぞ!」

「あっ!そう言えば、僕達は、ふわちゃんの子達の、ご飯を取りに来たんだ!」

「わ、わふっ!」

 名無しは、慌て、近くの亡者を、切り刻む!

「こいつ一匹で、ふわちゃんの子達、満足するかな?」

「馬鹿を言うでない!後、二、三匹、切り刻んで来るのじゃ!」

「は~い!」

 名無しとふわちゃんは、走り出す。

 まったく、地獄は、今日も平和だ。

 地獄で笑う、名無しと言う少年……。

 イザナミも笑い、その少年の背を、温かな眼差しで、見守っていた……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ