ジャンヌ無双!!
今、スターリーの国は揺れている……。
表面的には分からないが、隣国、ヨーシュア共和国……。
元宰相・サルスフォードが、密約を交わしていた国だ……。
国境では、小さな小競り合いが頻繁に勃発し、緊張状態……。
エルの居るユーロンの騎士は、精鋭……。
ヨーシュア共和国討伐の為、参戦を望まれている……。
しかし……。
魔王の出現に、兵を割ける状態では無い。
エルシアも、その父、ロンベル卿も前線に立ち、ゴーレムの侵攻を防いでいる。
隠し通せる事でも無く、ロンベル卿は苦渋の選択の末、娘、エルを遣わせた。
その結果……。
軍部は、揺れに揺れた……。
小さな小競り合いと言ったが、ヨーシュア共和国は前線に、主力を投入しようとしていると言う情報が上がっている……。
こっちとしても、余力の兵が無い……。
傭兵は……。
鉄の杯には、五百を超える傭兵が居る……。
俺が殴り込んだ時は、百人ぐらいだったが、他の傭兵は、前線に居た訳だ……。
俺が殴り込んだことは、商店街を通じて、騎士達の耳にも広がった……。
そして、前線に立つ騎士達の耳にも……。
騎士と、鉄の杯の傭兵の間に、不和が生じる。
国王は、鉄の杯の傭兵を前線から退け、ユーロンに送ることを決断した。しかし……。
「精強な、ユーロンの騎士が苦戦する難敵……。不純で、脆弱な傭兵を送った処で、戦線を引っ掻き回すだけの事!それより、今こそ、勇者・ジャショウ様が立つ時!」
ジャンヌが、謁見の場に乗り込み、進言したそうだ……。
何と言うか……。めちゃくちゃだ。
その時、近衛兵長は、目を白黒させていたらしい……。
同情する……。
しかし、ジャンヌの毅然な態度と、マイペースさに、周りの人間は対応できなかったと言う……。
何と言うか……。こいつ、無敵だな……。
そのまま、謁見の場を掌握し、ジャンヌは、熱弁を続ける。
「敵は、魔王!瘴気に支配された者です。たかだか、数百の傭兵を送り、何になると言うのですか?進行するゴーレムを止める事は出来るかも知れません……。しかし、その後は?」
ジャンヌの問いかけに、誰も答える事が出来ない……。
傭兵……。
多くは、金と命を天秤にかけ、戦場を渡り歩く者達……。
ユーロンの騎士ですら、押し留めている事で、精一杯なのに……。
恐らく、不利と判断したら、退いてしまうだろう……。
無限に湧き出るゴーレム。例え、退けた所で、誰が瘴気の巣を。魔王を浄化すると言うのだ?
ジャショウと鉄の杯の傭兵は、水と油……。
ならば、傭兵には前線で、捨て駒になってもらった方が良い……。
そもそも、最近の傭兵は、目に余る処がある……。
一同が頷く。
ジャンヌは、にっこりと笑い、
「ジャショウ様達は、一騎当千の勇!千の兵を送るより、ユーロンの者達の助けになりましょう!」




