表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠れチート、見つけました  作者: トニーひろし
第1章 異世界転移編
15/33

第15話最後のパーティーを楽しみました。

第15話投稿予定は昨日でしたが、遅くなってしまい申し訳ありません。

今後気をつけますから見捨てないでー。

次回は明日の12時過ぎに第16話掲載予定です。

ブクマ、感想、評価出来ればよろしくお願いします。






 パーティー会場には沢山の料理が準備されていた。


「わあー、すごいですよ、マスター」

「ヤバイな、これは。どれも美味そうだ」


 フィンの機嫌はすっかり元通りに戻っていて下手に機嫌を取らなくても良さそうだ。レイナもフィンの横で目を輝かせている。

 今回はフィンとレイナを連れてきた。国王様にフィンとレイナを同席させることを頼んだら快く快諾してくれたからだ。

 まあ、あまりいい顔はされなかったが。


「まあ、当然か」

「どうかしましたか?」

「いや何でもないよ」


 フィンに俺の独り言が聞こえていたようだ。

 この世界の人々にとっては魔物は人間の宿敵で、いくら従魔だったとしても受け入れ難いからだろう。


「俺はあれを食うぞ~」

「私は今回あっちの方に行ってみよう」

「クゥー、夢が広がるぜ」

「ここはやっぱり天国やー」

「まだかなまだかなまだかなまだかな?」


 クラスの皆の声が聞こえてくる。

 今回のパーティーは前の歓迎会よりもより豪華な印象を受ける。

 前回の歓迎会が最大規模だと思っていたばかりにパーティー会場に着いた時の俺は動揺で開いた口が塞がらなかったほどだ。

 ここまで派手だと王国の財政が心配になってくる。

 ――実は結構カツカツだったりして。

 そんな事を考えながらぼーっとしていると国王様も5分ほど遅刻してパーティー会場にやって来た。

 国王様が手にグラスを持ち、会場に設置された台の上に立つ。

 何に使う台だろうと思っていたらあの上で国王様が挨拶してパーティーが始まるのか。

 国王様が皆を見回しながら言う。


「今回のパーティーは今まで頑張って国政や訓練をした者達への褒美とこれからの職務に励むための英気を養うために行われるものである。だから皆の衆、今夜は楽しんで欲しい! 乾杯!」

「「「乾杯!」」」


 パーティー会場に全員の声が響き渡る。

 皆、思い思いの行動を始める。

 王族や貴族の人たちは俺たちに対して挨拶と媚びを売り、クラスメイト達は普段食べられない美味しい物をむさぼり食らう。

 俺たちはほどほどに楽しみながら色々な人達から情報を得る。

 今回のパーティーは歓迎会よりも夜遅くまで続いたのだった。



***



 その夜。

 俺は部屋の必要な荷物をまとめて王城を去る準備をしていた。

 まあ準備といっても必要な荷物といっても武器とか装備とかで大がかりな感じではない。


「本当にここから去るのですか?」

「ああ、俺達はもう外の世界へ出るべきだと思う」


 俺は外の世界で生きていける力を手に入れている。これ以上ここにとどまっていたら逆に危険だ。

 部屋の机の上には『強化の首輪』が置いてあった。

 少し気がかりなのは【物体会話】のスキルで首輪に話しかけても無反応だったことだ。

 やはりこの首輪は少し危険な感じがする。

 レイナは窓から外を見ながらため息を漏らした。


「俺はもうちょいこの城探索したかったなぁ~」

「悪いな。ところで何かお宝見つけて来たか?」

「おうよ! 面白い物いくつか持って来たぜ」


 レイナは楽しそうに笑う。

 俺はパーティーの途中からレイナにある事を頼んでいた。それは王城の宝探しだ。

 王城を出るなら強さだけでなく資金も必要になる。

 無論、山程持っていくつもりはない。必要な分だけ持っていくつもりだ。

 レイナは俺に創造された後、暇があれば【幻魔魔法】を使って色々な所を探索していた。勿論、俺たちが立ち入る事が禁止されているエリアもである。だからレイナはこの王城に保管されているありとあらゆる宝のありかを知っていたのだ。

 そして、レイナの【幻魔魔法】を使えば盗んでもすぐにはバレないだろうから安心だ。


「これが今夜の成果だぜ」


 いつの間にかレイナは大きな袋を持っていて、中に入っている物を床にばらまいた。どうやら袋の中の自分の成果を勝手に見られたくなかったのか今まで【幻魔魔法】で袋も隠していたようだ。

 キラキラ光る貨幣と黒くて丸い薬のような物が入っている透明な容器が出て来た。


「白金貨300枚程度とスキルの種ですか」


 フィンが目を細めながら言う。


「へ? 本当に?」


 そしてフィンが言ったことに対して俺は思わず間抜けな声を上げてしまった。


「ムフー、凄いだろう」


 そしてレイナのドヤ顔である。


「おいおいおい、マジかよ!」


 思わず取り乱してしまった。

 白金貨とは金貨の100倍の価値がある貨幣で日本円で大体100万円くらいの価値がある。つまり、それが300枚ということは⋯⋯3億円である。

 ――お父さん、お母さん、サラリーマンの生涯賃金を超えたお金を俺はこの年で手に入れたよ。

 感慨に浸り、遠い目になる。

 そしてスキルの種とは超希少アイテムで種を1つ食べると新たなスキルを覚えられるという効果を持つ。これで得られるスキルはおそらく完全なる運で決まるためで必ずいいスキルが手に入るとは限らないが、【神々の寵愛】を持つ俺にとっては最高のアイテムと言えるだろう。

 ――ハイパーウルトラ超ベリーグッジョブだよ、レイナ! つまり、君はスーパーグッド美人モンスターだ!

 興奮で自分の心の叫びがもはや解読不可能なような気がするが⋯⋯どうでもいいや。


「さて、これらをどうするべきだろうか」

「そうですね。白金貨300枚なんて重いですし、バレたら大変ですよ」

「確かにね〜。そこまで考えてなかったよ」


 そう言って3人とも視線を白金貨とスキルの種に向ける。


「収納系のスキルが欲しいな」

「そんなスキルあるんですか?」

「ああ、多分あると思う」


『恩恵』付与の時に収納系スキルを見たような気がする。

 俺たちはこれらをどうするべきか真剣に考えるのだった。



















第15話投稿予定は昨日でしたが、遅くなってしまい申し訳ありません。

今後気をつけますから見捨てないでー。

次回は明日の12時過ぎに第16話掲載予定です。

ブクマ、感想、評価出来ればよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ