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貴族次男は書類偽装で戦場へ行く〜家族の為に頑張るぞ〜  作者: 糸魚樋


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21.子供2人


大変ギリギリ間に合わない更新。

ぐえー。連載って大変なんすね。


 うるさいお子さま2名に興味なくなってきちゃったから背後の騎士さんを見る。

 赤色の混じった枯れ葉色って感じの髪色に隈をくっつけた疲労を抱えた顔。半分寝てる。それでも俺の視線に気付いて訝しげな顔をしている。

 あの煩くてワガママな子供みたいな子息2人の世話が出来る騎士か。いいな。


『欲しいですか?』


 一瞬脳裏に『力が欲しいか』的なアレが浮かぶが、普通にマルクスである。

 その声に頷く。


『双子のお守りに使えそう』

『……なるほど、そういうことですか。少し探ってみましょう』


 喚いている子供2人を眺める。

 だいぶキレてきてるからこの辺りでつつけばいい感じに爆発してくれそうなんだけどなあ。

 そうもいかないかと小さくため息を溢す。


「貴様!なんだその態度は!年長者に対する態度ではないぞ!」

「貴様のような子供は一度厳しく躾けた方がいい!」


 これは不可抗力じゃない?

 ため息だけでキレたよこの人たち。辺境伯様を見ると静かに首を横に振られた。躾けられた方がいいのは圧倒的にそっちなんだよなあ。


「年下の坊っちゃん相手に学園生2人が本気で挑むのは流石に恥ずかしいのでは?」

「ハンデを兼ねて騎士を1人と学園生2人ならいいのではないかな」


 辺境伯様、こちらだけに伝わるように隠して、ぶちのめしていいよ的なハンドジェスチャーはお止めください。


「なら、そこの女騎士だな!」

「そんな子供のお守りをさせられて可哀想なことだ。我が家に来「私は参加しませんよ」


 下卑た笑いをしながらメアリを指さす子爵子息の言葉をメアリがぶったぎる。


「決闘の最中でも胸や身体に触ってきそうな男と試合をするほど私は馬鹿ではないので」

「流石に伯爵家の令嬢にそんな失礼をする馬鹿はいるかな?」

「あら、馬鹿はどこにでもいますわ、おじ様」


 メアリが伯爵令嬢と知って度肝を抜かれていた子爵子息2名だが、すぐに喚き始める。

 令嬢のくせに騎士をするなとか、男爵家のような低い位の家に仕えるとはプライドが無いのかとか。

 そういう言葉をメアリはスルーしている。まあ、もっと問題のある行動しているからな。


『メアリ的にはアレは無しなのー?年齢的にはメアリの狙うとこ入ってるよー』

『私にも好みがあるのよ、馬鹿は論外。たぶん貴方がやることになるから下半身を重点的に潰して』

『こわー』


 ジェードとメアリが風魔法を使って雑談している。魔力がいっぱいあっていいなあ。

 この2人、俺の十倍は余裕で魔力あるからな。俺もそれくらいあったらもうちょい無駄遣い出来るのになあ。


 メアリの予測通りにジェードが指名されて、辺境伯様が場所を提供してくれるが、辺境伯様はこれからお仕事とのこと。

 隣国と戦闘する準備してる真っ最中だもんな。むしろこんな馬鹿げた騒動の対処してくれるだけフットワークがだいぶ軽いお方だ。

 辺境伯様に再度時間を取ってご挨拶させていただきますと伝えてお別れをする。


「本日はありがとうございました」

「次に来た時に花の種を渡そう。予定が合えばウチの孫にも合わせたいところだ」


 朗らかに笑いかけてくれる辺境伯様に見送られながら屋敷を出る。辺境伯様がめちゃくちゃ良い人なのを知れたのが本日の最大収穫だろうな。

 場所までは門番長さんが案内兼、監視してくれるようだ。

 門番長さんと辺境伯様付きの騎士が子爵子息2名に付いて、俺たちの方には文官さんと辺境伯様の屋敷にいた侍従さん?が付いてくれることになったらしい。

 位が高い人間が付いたってことで向こうの2人が偉そうにこちらとは立場が違うとか吐き捨てながら馬車に乗っていった。


「何をするか分からないので、いざという時に強制的に対処出来る人間を付けただけです」

「ですよね」


 今回はマルクスも馬車に乗って、侍従の人と次回に正式訪問のご挨拶日程の相談や、戦場の準備状況などを聞く。

 リベリオン侯爵様はやはり既に到着されているらしいけれど、お忙しいので訪問挨拶日程は数日毎に対応しており、次は明後日になるようだ。

 俺たちも明後日にご挨拶させていただくことになる。

 今の段階で6割程度が到着しており、既に戦場へ移動している部隊は4割程で傭兵や冒険者的な参加者も続々と移動している最中とのこと。


「ニーエベルグ男爵家の皆様は例年は左翼部を担当してくださっていますね」

「今回もそうなりそうですか?」

「それなんですが、最近力を付けてきている子爵家の方が左翼担当に意欲を示されていまして、もしかしたら傭兵部隊の補助隊に回っていただく可能性もあります」


 そこで侍従さんがチラッとこちらを見る。


「今回は代表の方がお小さいので、安全を取って一部後方へと下がっていただく可能性もあります」

「なるほど」


 後方ってことは補給部隊や衛生部隊に回される可能性もあるってことか。

 そっちはそっちで大変そう。


「ニーエベルグ男爵家の方々は何をさせても良い具合に回してくださるので使いやすくて助かると仰ってましたよ」


 ……褒めてんのかギリギリな褒め言葉だな。

 

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