表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/12

一体どうなってんだよ

タイトルを変更してから心なしか読んでもらえるようになったような気もするのですが、きっと気のせいなんだろうなと思います。

そんな気のせいな作者が描く、本作。楽しんでいってください!よろしくお願いします!!

 迎えた2回戦も難無く勝利し、ロボット同好会プラス相田は準決勝に駒を進めた。


「部員1号!!」


 川端がハイタッチを求めてきたが、あえて俺はスルーした。


「え!なんでスルーなの!?普通やるよね!?」


「いえーイ!」


 そしてそのまま相田とハイタッチした。


「なんでそことするのー!?部長とはするものでしょう!?」


「いや、そういうノリかなって……」


「いやいやいや、今そんなノリするところじゃなかったよね!?」


 準決勝では大学生くらいの男が待ち構えていた。


「それではこれより準決勝第1試合、藤崎綾二くん対澤木祐くんの試合を行います!」


 店長のアナウンスで俺と澤木はフィールドにつく。


「高校生だからって手加減はしないぞ」


 少し暗い雰囲気というのかクールと言うべきなのか、わからない雰囲気の澤木が俺に向かって言う。


「何言ってるんすか?手加減なんかしてると負けちゃいますよ?」


 俺は澤木を挑発してみることにした。


「てめぇ……ぶっ潰してやるよ!刈り取れ!ピエトロアド!!」


 澤木はピエロをモチーフにしたロボットをロードした。ピエトロアドは巨大な鎌を装備している。その姿はピエロと言うより死神に見える。


「さーて、頑張りますか!ラブリーワン!」


 両者のロボットが出揃ったところでバトルがスタートした。ピエトロアドはどこぞの忍者のように高速前のめり走行で攻撃を仕掛けてくる。大鎌をなんとか盾で防ぐ。しかし、あまりの攻撃力に当たり負けし、吹き飛ばされてしまった。ラブリーワンのダメージがAになった。


「おいおい、さっきまでの威勢はどうした?」


「ちょっと先制攻撃が当たったからって調子に乗りすぎんなよな」


「てめぇ!」


 ピエトロアドはさらに追い討ちをかけてくる。大鎌の攻撃力はかなり高い、盾で受けても貫通ダメージを受ける以上、躱す他ない。俺は絶え間なくコードを入力し続け、次々と攻撃を避けていく。


「どうした?そんなもんかー?」


「どこまでも俺をコケにしやがって!くらえ!ファントムデスサイズ!!」


 澤木がコントローラーで必殺コマンドを入力した。すると、ピエトロアドが3機に分身し、一斉に攻撃を始めた。盾や回避コードで攻撃を躱していくも、3機の連続攻撃に防御が追いつかなくなり、強烈な連続攻撃の餌食となってしまった。


「くそ、機体が追いついてこないか………」


 ダメージが一気にCに突入してしまった。


「俺のファントムデスサイズを受けてまだ戦闘不能にならないとは、なかなか頑丈に作っているようだな」


「そりゃどうも」


「ちっ!余裕ぶりやがって、いつまで減らず口をたたけるかな!」


 Cダメージで動きが鈍くなったラブリーワンに容赦なく、襲いかかる。どうやら絶体絶命のピンチを前に、ラブリーワンの様子がおかしくなった。いくらコードを入力しても、反応が起きなくなってしまったのだ。


「どうしちゃったの!部員1号!ラブリーワン!しっかりしてよ!」


 絶望的状況に川端の目に涙が浮かぶ。


「こんな時になんでだよ!」


「おいおい、故障かよ!ざまぁねぇな!俺を挑発したことを泣いて後悔しな!」


 ピエトロアドが大鎌でラブリーワンを刈ろうとした時、俺の入力とは関係なく、ラブリーワンが盾で攻撃をガードした。


「なんだと!?」


 さっきまでは盾でガードしても当たり負けしていたが、いとも容易く防いでしまった。何が起きているのか俺にもよくわからなかった。盾で大鎌を押し返し、体勢を崩したところを剣でピエトロアドの片腕を斬り落とした。


「そんなバカな!さっきまでただの鉄屑だったのになんで!!てめぇ、何をした!!」


 ラブリーワンのボディが真っ赤に染まる。本当に何が起こっているのかわからない。ただラブリーワンが勝手にピエトロアドを攻撃し続けているのだ。何度もキーボードでコードを入力するが、全く反応せず、勝手に攻撃を繰り出していく。


「一体どうなってんだよ……。全く反応しないのに…」


 戦いの様子を見ながら相田は語り始めた。


「あの機体に何かあるとしたら、それはきっとコアに何かあるはずダ。さっき修理する時に一通りの調整を行ったけど、コアの調整だけは弾かれてしまったんダ。何かあるのかイ?」


「もしかして、店長がくれたコア!?」


 川端が何かに気づいたように言う。


「お前に使いこなせるかぁ藤崎綾二ぃ」


 店長の玉置さんが脳裏によぎる。

 気がつくと、ピエトロアドをダメージCまで追い詰めていた。


「動きが全く読めない!だったら、これでどうだ!ファントムデスサイズ!!」


 ピエトロアドが再び必殺技を放つ。暴走したラブリーワンは3機に分身したその全てに攻撃を入れていく。しかし、2機は分身であるため、攻撃をすり抜ける。そして残りの1機に狙いを定めた。凄まじい連続攻撃で滅多打ちにした。すると、分身した2機が消滅した。


「そんな……あり得ない。俺のファントムデスサイズを破るなんて……」


 必殺技を破られたことで戦意喪失したピエトロアドと澤木は全く動かなくなってしまった。そこに容赦なく斬撃を入れる。ピエトロアドのダメージはDとなった。戦闘が終了すると共にラブリーワンのボディは元に戻り、行動を停止した。


「しょ、勝負あり!勝者、藤崎綾二くん!」


 暴走したラブリーワンがもたらした勝利に実感もなく、俺はただ立ち尽くしていた。そして異様な状況を察した観客や川端、相田も誰一人として声援をあげることはなく、唖然としていた。


「何だったんだ……」


「認めない……。こんなの認めないぞ!!」


 そう言って澤木は走って店を出て行ってしまった。正直に言って俺も今回の勝ち方には納得がいっていない。

 玉置さんがくれたコアには何か秘密がある。しかし、なぜ今まで暴走することはなく、今回だけ暴走することになったのだろうか。俺はラブリーワンを見つめながらそんなことを考えていた。


「綾二くン!修理急いだ方がいいヨ!」


「そうだな」


 相田に言われ、俺はラブリーワンの修理をお願いした。

 準決勝で起こってしまった謎の暴走。次は決勝戦なのだが、このままで大丈夫なのだろうか。俺はどうすれば―――


 続く。

今回はロボットモノのあるある回を書いてみました。暴走する主人公機はロボットモノを書く上では必要要素ですよね。あと「やったれ魔法少女」の澤木が登場する回でもありました。澤木はどこにいてもやっぱりピエロだなという私の勝手なイメージでピエロ型ロボットを使わせました。今後登場するかは怪しいところですね(笑)

それでは今回も読んでいただきありがとうございました!次回をお楽しみに!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ