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俺も払えないぞ

まさかの「やったれ魔法少女」の原点「ヤバイぜ!ロボ部」幻の2話が完成しましたので、投稿させていただきます。魔法少女にならなかった綾二たちがどんな青春を送るのかをお楽しみください!

それでは楽しんでいってください!よろしくお願いします!

 まさかこんなことになるとは思っていなかった。ロボット同好会と名乗るものだから、それなりの知識はあるものだとばかり思っていた。本当にただのロボット好きだったなんて。

『ロボックスセッター』は何千何万というパーツからオリジナルの機体を設計することができるため、ロボットバトルの醍醐味はもちろん白熱するバトルであるが、オリジナリティ溢れる機体のお披露目という大きな見所も備えている。『ロボックスセッター』で使用できるパーツは基本的にロボットバトル専門ショップなどで販売されているものを購入し、それをパソコンに取り込んで初めて使用することができるようになるという仕組みになっている。それは逆に言うとパーツなどはショップで購入しなければ、ロボットを制作することはできないということを意味している。

 そしてロボット同好会のパソコンには何のパーツデータも保存されていないというところを見るにパーツを購入する段階に至っていないことが窺える。


「このままじゃ、ロボットは作れないぞ」


「そっかぁ〜。じゃあ、買いに行こう!こうしちゃいられない!早く行こう!!」


 ―――ということで、俺たちはショップへパーツを買いに行くこととなった。


「ちょっと木山先生に言ってくるね!」


 川端は木山先生に野外活動を行う旨を伝えたようであった。もちろん木山先生は優しいので―――


「気をつけて行ってくるのよ。トラブルに巻き込まれても先生助けられないからね。気をつけるのよ」


 巻き込まれたら助けてもらえないのかよ。確かに木山先生、優しいだけじゃなくて、気弱そうでもあるしな。それは仕方のないことなのかもしれないと思った。


 そんなこんなでロボットバトル専門ショップ『YATTARE』に辿り着いた。なぜ店名が『()()()()』なのかとても気になった。一体どんな意味合いが込められているのだろうか。

 ショップではピンからキリまで種類豊富なパーツが取り揃えてあった。


「いらっしゃいぃ!おやぁ、見ない顔だねぇ。うちは初めてだろぉ?」


 店長の玉置さんという人がやってきて、俺たちを見ながらそう言った。


「はい!今日はパーツを買いに来ました!」


 川端は元気よく、ショップの店長に挨拶をし始めた。川端が店長と話している間に、俺はどんなパーツがあるのかを見て回ることにした。


「じゃあぁ、気に入ったパーツが見つかるといいなぁ!」


「はい!」


 店長との会話を終えた川端も俺も一緒にパーツ選びを開始した。


「そういえば、どんな機体にしたいんだ?」


「うーん、そうねー。そういえば、そういうの考えたことなかったかも」


「そんなにロボットバトル熱があるのにか?」


「うん。誰かがバトルに熱中している姿をテレビや試合会場で観てるだけだったから、自分オリジナルのロボットなんて考えたこともなかったよ。ここまで前進したのは部員1号!君のおかげだね」


「部員1号じゃない。藤崎だ、藤崎綾二だよ。ちゃんと覚えてくれよな」


「よろしくね、部員1号!」


もうなんでもいいや。


 一通りお店のパーツを見て回ること数十分―――


「何か欲しいパーツは見つかったか?」


「うん!」


 川端は満面の笑みを浮かべながら、欲しいパーツのデータカードを詰め込んだ買い物カゴを見せてくれた。

 そしてさっきの店長の元へ向かい、会計を行うことにした。


「おぉ、欲しいパーツが見つかってよかったなぁ!それじゃあぁ、値段はっとぉ。これはこれはぁ……」


 レジ打ちをする玉置さんは心配そうな顔で俺たちに―――


「約4万円ってところなんだけどぉ、本当に払えるのかいぃ??」


 川端は提示された金額に開いた口が塞がらなくなっていた。その反応を見るに到底払える額ではなかったのだろう。パーツがここまでお高いものだとは想定していなかったようだった。川端は瞬時に俺を見る。俺は目を逸らす。


「もちろん俺も払えないぞ」


「えぇ!?どうするの!?このままじゃロボット作れないよ!!!??」


「そうは言われても払えないものは払えないしなー。参ったな」


 川端はかなり焦っているようだ。そんな俺たちのやりとりを見て玉置さんも苦笑いを浮かべていた。しかし、見るに見かねた玉置さんはある提案をしてくれた。


「仕方ねぇなぁ。とりあえず、このパーツをお前たちに貸すぅ!これで今度この店でショップ大会が行われるんだぁ。そこで優勝して見せろぉ。そしたらこのパーツはその優勝賞品としてプレゼントしてやるよぉ!」


「本当ですか!!やった!ありがとうございます!!」


 玉置さんの太っ腹な提案に川端は感動しているようであった。とても嬉しそうな川端を見ていると、本当にロボットが好きなのだなと、こちらまで嬉しくなってきた。


「お嬢ちゃん、本当にロボットが好きなんだなぁ!だが、勘違いすんなよぉ!まだ上げると決まったわけじゃないぃ。ショップ大会で一度でも負けたらパーツは没収させてもらうし、お金もちゃんと払ってもらうぅ!いいなぁ!」


「はい!」


 川端は初めて手に入れたパーツを抱きしめて、鼻歌を歌っていた。とても気分が良いようだ。それはそうだな。こういう瞬間は誰だって心が弾むものだ。俺だって………。

 川端は先に店を出たが、俺は店長に呼び止められた。


「君ぃ、ちょっと待ちなぁ」


「なんですか?」


「彼女、大事にしろよぉ!」


「別に彼女でも何でもないですから!」


「あれぇ、そうなのかぁ?おじさんには付き合ってるように見えたが勘違いだったかぁ。でも、おじさんにはわかるぅ。お前さんファイターだろぉ?そしてあの子はまるっきりの素人ぉ。ということはあの子の夢を叶えてあげられるのはお前さんしかいないってわけだぁ。男の見せ所だなぁ!」


「だから、なんでそういう話になるんだよ!それだけならもう帰りますよ!」


 俺はそのまま店を出た。


「何話してたの?」


「なんでもない!いくぞ」


「あ、待ってよ」


 玉置さんの言っていることは正しい。実際問題パーツ代が払えない以上、ショップ大会で勝つ以外に道はない。負けた時点で彼女の夢は絶たれてしまうのだろう。彼女の純粋な夢を壊すわけにはいかない。それだけはなんとしても回避しなくてはならない。


「藤崎くん、明日が楽しみだね!」


「あぁ、また明日な」


「うん!」


 明日はいよいよロボット製作に取り掛かることになりそうだ。


 続く

「やったれ魔法少女」を書きながら学んだことは展開を早くしすぎると作品がひとりでに歩き出して完結に突っ走っていくことがわかったので、話を延ばす練習をここでやっていこうと思います(笑)

多分「やったれ魔法少女」で学んでいなかったら、この回でロボット完成してバトルまでしてると思います(笑)

「やったれ魔法少女」ファンの皆様(多分いない)が楽しめる要素を入れまくって書いていきますので、これかりもよろしくお願いします!

それでは今回も読んでいただきありがとうございました!次回をお楽しみに!!

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