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だってカッコいいじゃん!

私が本来デビュー作にする予定だった幻の作品をついに公開します。「やったれ魔法少女」で活躍しているキャラクターたちの立場の違いなども必見です!

それでは楽しんでいってください!!

 ロボットバトル。バーチャルワールドにおいて自らが設計したロボットをインストールし、戦わせる。2XXX年の現代ではそのロボット製作の奥深さと白熱するバトルに人々は熱狂していた。その中でも最も盛り上がりを見せるのは秋から冬にかけて行われる、ロボットバトル甲子園。ロボットバトルをするものは誰もがその舞台に立つことを夢見ている。そしてそんなロボットバトルに魅せられた者がここにも。


 彼女の名前は川端真央。賀晴高校1年生にして、賀晴高校ロボ部の部長である。彼女もまたロボットバトルに魅了され、ロボ同好会を立ち上げた。しかし、彼女はロボット製作技術もなければ、操作技能があるわけでもない。そのため彼女は自らをロボットバトル甲子園に連れて行ってくれる部員が必要なのである。

 そもそもロボットバトル開始までに必要な流れを簡単に説明すると、まずロボットバトルに必要なロボットを製作するにはロボット製作ソフト『ロボックスセッター』というものを使用する必要がある。このソフトを用いて製作しないと試合で読み込むことができないのである。ここで大きな問題がある。川端真央はロボットは大好きだが、先ほども言ったように、機械音痴。そのためロボット操縦云々の前に、自分専用ロボットを作ることすらできないのである。


「ロボット同好会立ち上げたのはいいけど、どうしよ〜!誰か真央を甲子園に連れてって〜!」


 まわりの目が痛い。どうやら部活の勧誘をしているようだった。すると、彼女はある男に目をつけた。それが俺、藤崎綾二である。俺も川端と同じ、1年生。現在部活には入っておらず、帰宅部をやっている。


「ねぇねぇ!そこの君!ロボットに興味ない?」


「ないです」


「即答!ホントに?男の子だったらちょっとは興味あるでしょ?」


「ないです」


「ないんかい!」


「あのさ、もういいかな?急いでるんだけど」


「えぇ〜!ダメだよ!ロボット同好会に入るまで帰れません!まぁロボット同好会に入っても帰れないんだけど」


「えー、そんなのやだよ。俺は帰る」


「そんな冷たいこと言わないでさ、ね?」


「それになんで俺なんだよ。他にも声かけれそうな人は大勢いるじゃないか。その人たちにも声かけてきなよ!じゃあ!」


「おっと待ったぁ!そんなんで押し切ろうたってそうはいきませんよ!」


 この子、見た目は可愛いからこんなロボット少女じゃなければ、きっとかなりモテたのだろう。ロボットの道を歩み出したのは君の大きな間違いだ。俺は少しだけ切なくなり哀れなものを見る目になった。


「えぇ……何その目……。君だけだったの……私が校門で勧誘してても、ちゃんと私の方を振り向いてくれたのは……」


「うーん、もう!仕方ないな!ちょっと見ていくだけだぞ!」


 どうやら、俺は彼女の熱意に負けてしまったようだ。すると、彼女はとても眩しいほどの笑顔を向けてくれた。


「ありがとう!!じゃあ、部員1号!早速部室に案内するね!」


「まだ部員にはなってないっての」


「何言ってるの?なったも同然じゃない!」


 お前が何言ってんだよ。どこも同然じゃないよ。


「君はどうしてそんなにロボットが好きなの?」


 俺は川端に聞いてみることにした。しかし、返ってきた答えはとてもシンプルだったが、彼女の思いがとても詰まった答えだった。


「だってカッコいいじゃん!」


 そうだった。俺もあの日、そんな理由だったっけ。彼女の純粋さなら忘れかけていたものを取り戻させてくれるかもしれない。


「ん?どうかした?」


「いや、なんでもない」


 そんなことを話していると、部室に到着した。


「じゃじゃーん!ここがロボット同好会の部室でーす!」


 部室は想像通りというべきなのか、奥の授業ですら使われていない忘れられた一室を与えられたという感じだった。


「顧問は誰がなってくれてんの?」


「一応、木山先生!木山先生優しいからなんでもいいよいいよってやらせてくれるから最高だよね!」


 木山玲奈先生。かなりおっとりした先生である。28歳で今年29歳と独身アラサーの道を駆け上がっている。そのため結婚に飢えている。しかし、担当科目は現代文なので、理数系なロボットに詳しいわけではないはずだ。おっとりした性格のため押し切られて顧問にさせられたということなのだろう。


「ロボット同好会って結局何する部活なんだ?」


「それはもちろん!ロボットバトルで甲子園を目指す部活です!」


 当然といえば当然。この時代のロボット同好会やロボ部は大体ロボット甲子園を目的にしている。


「じゃあ、セッターはあるのか?」


「うん、あることにはあるよ!」


「見せてくれ」


「ちょっと乗り気になってきたね!」


「うるせぇよ」


 そうして部費で購入したというパソコンを起動した。トップ画面には『ロボックスセッター』が細々と貼り付けてあった。そしてそれをそのまま起動した。そこには通常、設計者が機体を保存するファイルがあるのだが、そのファイルには0件の文字がハッキリと刻まれていた。


「これはどういうことだ?」


「えーっと最初に言わなかった?私を甲子園に連れてってって」


「言ってたけどまさか、設計も操縦も他人任せで行こうとしてたのかよ!!」


「てへっ」


 続く。

いかがだったでしょうか。やはり異世界系には到底及ばないことが目に見えていた気がしたので、断念することになりました。「やったれ魔法少女」の合間を縫ってこれはこれで書いてみても面白いかもと思いました。

今回は読んでいただきありがとうございました!

次回はあるのかわかりません!!

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