反攻作戦どうする?
「ねぇねぇ。それで? なんで大反抗作戦に参加した方が良いんスか?」
クレアはガッツポーズする一矢に聞いた。
「ああ……それ? だって中央警備隊本部って偉い奴等なんだろ?」
「それは王都を守る存在ですから。警備隊の中では一番力を持ってます」
「じゃあ、その『反抗作戦』で俺が活躍出来れば『一番力を持ってる奴等』に恩を売れるだろ?」
「活躍の度合いにもよりますが、何かしら恩恵は受けられるかもしれません。……成る程! そういう事ですか!」
「そっ、王都に行く位は協力してくれんじゃない?」
「一矢殿、流石です!」
ベティーナは一矢に感心する。
「それに王宮魔法団も居るんだろ? クレアが活躍すればスカウトされるかもよ?」
「そッスか? わたし、活躍するッス! ドッカンドッカンやってやるッスよー!」
クレアは笑顔で拳を突き上げる。
「だけど、エイミーは……」
一矢はエイミーを見て考え込む。
『確かに同じ魔族と戦うのは』
エイミーは複雑な表情を見せた。
そんなエイミーにベティーナが言う。
「し、しかしエイミー殿も共に戦えば、エイミー殿が我々の味方だと示す事が出来るのでは?」
「……そうね」
エイミーはあまり気が進まず、チラリと一矢を見た。
「う~ん。……エイミーには『魔族の使者』としての立場でいて欲しいんだよなぁ。魔族代表みたいな?」
一矢の言葉にエイミーは驚く。
「えッ? で、でもあたし使者でも代表でもないけど? 魔族の中でハーピーは『中の下』位だし……」
不安げなエイミーに一矢は笑いかける。
「そこは方便って事で良いの。こう言うのはどちらか一方が休戦を申し込まなきゃ始まんないじゃん? 人間側を先に丸め込んで、それから魔族側に話しをつければ良いよ」
「でも魔族側が断ったら?」
「その時は俺が魔王を倒して俺が魔王になる!」
三人は再度、驚きの表情を一矢に向ける。
「魔王って……。そんなの見たって話も聞かないわよ?」
エイミーが言う。
「そうなの? でも居るだろ? 魔族でも一番偉い奴」
「あんたバカじゃないの! 一番偉いって事は一番強いってことよ?」
「それは無茶です!」
「だったらわたしも殺るッスー!」
「えぇっ?」
今度はクレアの発言に皆が驚く。
「いや、そこは俺だろ! 魔王倒せば魔族の女は全部俺の支配下だぞ?」
「従わないわよ! 万が一魔王倒してもあんたには従わないからね!」
「いいえ! わたしが支配してBL帝国を築くッス!」
「皆さん冷静になりましょう。魔王を倒すなんてそんなの無理です!」
四人とも立ち上がり、互いの意見を主張する。
「良い? 魔族を支配下に置きたいなら一対一で倒すって事よ? 海賊船の船長も従わなかったでしょ?」
エイミーは一矢を真っ直ぐ見詰める。
「そのつもりさ。やれるかどうかは、やってみなきゃ分かんないだろ?」
「だから殺るのはわたしッスからね」
「分かった! 分かったわよ!」
エイミーが話を打ち切る。
そして四人は落ち着くともう一度椅子に座った。
「……取り敢えず今は目の前の事を考えましょう。それで? 反抗作戦に参加するとしてあたしは結局どうしたら良いの?」
「そこはまぁ、ちょっとした賭けにはなるかな」
一矢は煮えきらない態度をとる。
「何か作戦があるんですか?」
ベティーナが身を乗り出して聞いた。
「危険かもしれないけど……ね」
一矢はチラリとエイミーを見る。
「……守ってくれるんでしょ?」
「任せろ! 俺のハーレム第一号!」
「一号じゃないわよッ! ……はぁ、でもここまで来たんだから任せるわよ」
「おう、任された!」
一矢は親指を立てて下手なウインクする。
「ウインク下手過ぎッス! マジ勘弁して下さいよ~。学習能力ゼロッスか?」
クレアはテーブルを叩いて笑うと、他の皆もつられて笑った。




