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よろしくお願いしますm(*_ _)m
「うわぁ…本当に大きいんですね」
リルを見たアリーは全く怖がることもなく、ただ単に驚いたという顔でリルを見ていた。
「あ、あの触ってもいいかな…?」
アリーは触りたくてうずうずしているようで手を動かしながら、リルにそう尋ねた。
リルは契約した人にしか頭の中に話しかける、言いにくいので念話とでもしておこう。念話を使えないので、私が代わりに許可を出そうとした時、リルが頭を下げてアリーの手の近くに持っていった。
「わぁ、もしかして触ってもいいの?」
リルの意図を正しく読み取ったようでアリーはそっとリルの頭を撫でた。
「うわぁ、さらさらだね。気持ちいいぃ」
すっかりリルの毛並みの虜になったアリーは長めに撫で続けていた。
というか私の時は何度話しかけてもピクリとも動かなかったよね?なんで私の時は無視してたのよ。
ふとさっきのことを思い出して、私の中に怒りが込み上げてくる。
『それはすまなかった。あまりにもご主人の表情が面白かったのでな。もう少し見てみたかったのだ』
表情?
『うむ。ご主人が嬉しそうにしたり、触りたい気持ちを我慢している表情などだ』
なんかさらに怒りが増してきた気がする。リルの寝る場所は外にさせようかな。
『グルルゥ!?それはあんまりだぞ、ご主人。我は誇り高きフェンリルの一族であるぞ。Sランクに指定されている最強の魔物なのだぞ…!?』
へぇ、この世界のフェンリルは神獣じゃなくて、魔物っていう扱いなのね。
しかし私がテイムした魔物だから扱いは私が決めるべきだろう。
『ご主人!外はやめて欲しい。外にいたら、この美しい我の毛並みが荒れてしまう!』
あなたは今まで外に住んでたでしょ!?今まで荒れなかったんだから、これからも大丈夫よ。
『ご主人!横暴だ、我は我の扱いの改めを要求する』
それはあなたの態度が悪いからだから。嫌だったらもっと反省しなさい。
『グルルゥ…』
唸っても駄目よ。
「ふぅ…撫でさせてくれてありがとう、えっと…ティナさん、この子の名前はなんて言うんですか?」
私とリルが話している間、一心不乱に撫で続けていたアリーはやっと満足したようで、リルから手を離して私にそう尋ねた。
「リルよ。えっと…」
あなたは雄、雌どっちなの?
そういえば性別を聞いていないことに気づいた私は念話でリルに尋ねる。
『ん?我は雄だ。まさかご主人、我の性別を知らずに名をつけていたのか!?』
そうよ。でもリルっていう名前ならどちらの性別でもありそうじゃない。
『酷いぞご主人!』
「リルは雄よ。リルは大人しいからいつでもアリーも好きな時に撫でていいよ」
リルが念話で何か騒ぎ立てるのを無視して、私はアリーと話を続ける。
「はい!ありがとうございます、ティナさん!リルくんも撫でさせてくれてありがとうね」
リルをくん、付けで呼ぶと、リルの話し方を知っている私はイメージに合わなさ過ぎて笑ってしまいそうになる。
「お待たせしてすいませんでした。では、リルくんを獣舎に案内させてもらいます」
「ええ、お願いねアリー」
そうして着いた獣舎の部屋はリルが入るとぴったりな大きさだった。
しかし一つ離れた隣の部屋にいた鳥の姿をした魔物はリルが怖いようで怯えている。
そんな鳥に申し訳なく思い、幸い獣舎にはリルとその鳥しかいなかったため、私は鳥の部屋をリルから一番離れたところに替えてもらった。だがそれでも変わらず鳥は怯えていて、結局、鳥に我慢してもらうしかなかった。
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