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よろしくお願いしますm(*_ _)m

「ティナさん、お待たせいたしました。アルさん、こちらがティナさんです。ティナさん、こちらがアルさんです」


「…アルフォンス、様?」


私は思わずそう呟く。

なにせ彼の顔は、私の探しているゲームのアルフォンス・シュゲイザー様と瓜二つだった。どう見ても本人としか思えない。

ゲームで見た姿と唯一違うのは、髪と瞳の色だ。

ゲームのアルフォンス・シュゲイザーは黒髪に黒い瞳をしていた。だが、今ここにいる方は金髪に赤い瞳だった。


「あの、お知り合いなんですか?」


私の様子にお姉さんが不思議そうにそう訊いてくる。


「初対面だ」


「あ、あの、私、ティー…ティナと言います。あの来てくださったということはパーティを組んでくださるのでしょうか?」


私はぶっきらぼうにそう言うアルフォンス様を見て彼こそがアルフォンス本人であることを確信した。


今、私の目の前にアルフォンス様がいるのだと思うと、早く私のことを知ってもらいたくてうずうずしてしまう。


ティナという偽名じゃなく、ティーナと私の本当の名前をアルフォンス様に呼んで欲しい。

不思議と、前世の名前を呼んで欲しいという気持ちは湧いてこなかった。


「…ああ。それと、俺の名はアルだ」


私がアルフォンス様と呼んでしまったのが聞こえたのか、アルフォンス様、いやアル様が訝しんだ目で私を見る。


アル様の目に私が映っている。今まで私の一方通行じゃなく、私と向き合ってアル様がそこに立っている。私はその事実に少し泣きそうになった。


「では、あとはお二人でどうぞ」


私はアル様に変に思われないように涙を流さぬように堪える。


お姉さん、本当にありがとうございました。本当に、感謝してもしきれないです


心の中で去っていくお姉さんにお礼を済ませると私はアル様に提案をする。


「あ、あの…さっそくなんですけど、薬草採取に行きませんか?」


必死に心を落ち着かせて私はそう口にした。


「ああ。薬草採取なら、依頼はこれがいいだろう」


アル様は手に持っていた依頼書を私に見せてくれた。


「はい!じゃあ、行きましょう!!」


アル様と目が合い、自分の顔が赤くなるのがわかり、咄嗟にそう答えて、私は出口の方を向く。


「待て。これを受理してもらわないと」


アル様が私の肩を掴み、ギルドを出ようとしていた私を止める。そして受付の方へ向かおうとする。


「そ、そうでした。わ、私が行ってきます!!」


私はまだ赤いままの顔を見られまいと、アル様の方に振り返るとすぐさまアル様から依頼書を取って受付へと向かった。



「……」


「……」


無事依頼書を受理してもらい、アル様と私は薬草の生えている草原へと行くために街から外へと繋がる門へと歩いていた。


赤かった顔も無事元に戻り、アル様に早く本名を知ってもらいたくて仕方ない私は、いつ切り出そうかと思いながらアル様の横を歩く。

そしてアル様も無言を貫いており、お互いひたすら歩き続けていた。


「…っていた?」


考え事をしていた私は、せっかく何か話しかけてくれたアル様の言葉を聞き逃してしまった。


「ごめんなさい!もう一度お願いします…」


嫌われたのでは、と不安に襲われながら私はそう口にする。


「…なぜ、俺の名前を知っていた」


少し目つきが鋭くなってアル様は私にそう訊いた。


もちろん、お望みならば私の今までの経緯を説明するのになにも抵抗はない。

だが、私のこれまでの人生を説明して果たして信じてもらえるのだろうか?信じて貰えたとして、アル様に気持ち悪がられないだろうか?

私も改めてもし自分なら、と考えて思ったけど逆の立場だったら私は、ゲームの自分を見て好きになった、なんて言われても嬉しくはならないと思う。むしろ、気持ち悪く感じるような気もする…。


そう思うと、アル様に全てを話すことが怖く思えてきた。


結局私は、そのことは草原についてからでお願いします。と言って結論を先延ばしにした。

読んでくれてありがとうございます。

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