シーン38アニーちゃんの兄。
「そうか………あの子……アニーちゃんがあの時の子か。」
そう言ったアーサー君。
するとヘンリー君が不可思議な表情で声をあげる。
「さっきあの人達何か言ってたよね?」
「ああ………確かに何かしつこそうな…………まあ僕の名前に反応したという事は…………あの時の僕に気がついたって事か。」
「うん…………確かにそうだよね………あの時の先輩達が。」
「そうだな…………あの頃の僕達は正直どうにも出来なかったけど……」
「うん…………僕達は」
「ああ。でもまあこの力を使うのは違うからな。」
「そうだね………それは僕も分かってるよアーサーくん。」
「そう、人間相手にこの力を使うのは違う………でもあの子を守ってあげないとだ。」
「うん…………………そうだねアーサーくん。」
「僕も行くよ………アーサー君、ヘンリー君。」
こうして僕達はアニーちゃん達の後を追って行ったのだった。
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そして僕達が向かうと視線の先にはソフィアとアニーちゃんの姿が見えてきた。
僕達は二人の元まで行くと足を止めた。
するとアーサーくんが口を開く。
「アニーちゃん………………………………。」
「えっ?……………あ……………アーサーくん。」
今までソフィアと話し……少し落ち着いた様子のアニーちゃんが顔を上げた。
「アーサーくん、お兄ちゃん達も………アニーちゃんの話を聞いてあげて。」
「うん………分かった。」
するとアニーちゃんが語りはじめる。
◇
「私…………………昔…………さっきの男の子「ジャック」先輩に虐められてきたんです。」
「うん………………………………。」
「でも……………………………………。」
そう呟いたアニーちゃんが震えていた。
「私のお兄ちゃんは………………ウィリアムって言います…………さっきの男の人「ジャック」先輩にずっと………ずっと虐められてきて…………いつの間にか学校にも行かなくなっていたんです。」
すると深いため息をつくとゆっくりと続けたアニーちゃん。
「兄が語ってくれたのですが………いじめの内容は………酷いものでした…………学校では色々なものを隠されたり………机には落書き…………そして兄は元々正義感が強く、友人達も多かったんですけどあのジャック先輩に目をつけられ虐めの対象になった兄を誰も助ける友人はいなかっんだと聞きました………その頃から兄は学校へ行くことを拒否するようになりました………もちろん学校の先生にも相談しましたが……先生達もジャック先輩達に恐れを抱いていて…………見て見ぬふりをしていたようです………………。」
気がつくとアニーちゃんの目からは涙が溢れていたんだ。
「お兄ちゃんは家では………………もう外にも出なくなったんです………………家族と話す事もなくなってずっと部屋に一日中こもってます……………私のために怒ってくれたお兄ちゃん……………お兄ちゃんが一体あの人達に何をしたっていうのよ。」
涙を流し、そう言って震えていたアニーちゃん。
そんなアニーちゃんの肩を抱きしめ慰めているソフィア。
するとアーサーくんが口を開く。
「アニーちゃん………………………。」
「えっ!?アーサーくん?」
「ああ…………………僕があのジャック先輩に謝罪させるよ………………………そしてお兄ちゃんにゆっくりと……………昔みたいに元気になってもらうようにしていきたいんだ。」
「アーサーくん………………………。」
「僕達も一緒に協力するしさ。」
「うん!そうだよね……………アニーちゃん………もちろん私も協力するからね!?」
「ありがとうソフィアちゃん。」
「僕も協力するよアニーちゃん!でもあのさっきのジャックという先輩………何か雰囲気がおかしかったんだよね。」
僕に感じたのはさっきのジャック先輩達の背後から感じていたんだ。
「レオン君……………それって……………まさか。」
するとそこへガサガサっと誰かがソフィア達の座っていたベンチの背後の茂みから顔を出して声をかけてきたのは。
「やあやあ君たち…………………話は聞かせてもらったよ。」
そして僕達の前に登場したのはなんとオリバー先生だった。
「「オリバー先生!!???」」
「ハッハッハ………………………いやあ…………君たちの話聞かせてもらったからねえ。」
そう言いながらソフィアの背後から抱きしめるオリバー先生。
「いやっ!!何してるのおおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!???」
ズガーーーーーーーーーーーーーンっと何かがオリバー先生の頭上に落ちた。
「ぐはっ……………………………………………。」
どうやらイーグルの怒りの鉄槌が振り下ろされたのだった。
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