シーン35オリバー先生の魔神具。
僕達はオリバー先生の魔神具のバージョンアップを待っていた。
エンポリオパパは部屋に籠りカチャカチャという音を立てながら作業をしている。
するとオリバー先生が口を開く。
「エンポリオさん………レオンとソフィアのパパも本当に凄い人だよな。」
するとソフィアが嬉しそうに寄ってくる。
「先生!そうでしょ!?私のパパもママも強くて優しくて本当に凄いんだから!!!」
「そうだねソフィアちゃん!自分魔神具を作れるマジェストなんてそうそういないだろうしね。」
「うんうん!!先生分かってるねえ」
「そうそう!それにアンナさんはめちゃくちゃ美人!」
「でしょおおおーーーーーーーーー♡先生本当に分かってるね♡」
「あはは、もちろんだよソフィアちゃん♡」
そんな二人はやたらと気が合うみたいだった。
するとソフィアの魔神であるエレメンタルイーグルが現れスーッとソフィアの肩に乗ってきた。
「きゅるる………………………………」
「おいで………………イーグル。」
ソフィアがイーグルに手を差し出し撫でる………するとイーグルがそんなソフィアの手に自身の顔を擦り付けあまえている。
「イーグル…………君は可愛いね♡」
「きゅるる………。」
その様子は流石だなと僕も思ってしまう……魔神である精霊と心を通わせる……それがソフィアにはこうも簡単にできてしまうのがソフィアの凄い所だったんだ。
「ほお…………やはりすごいな………ここまで魔神と心を通わせているなんて。」
「えっ!?先生?」
「精霊とはいえ………本来機械と融合した身体の魔神なんだ………そんなエレメンタルイーグルをここまで懐かせるのは本当にすごい事さ。」
そうこたえたオリバー先生…………僕のエレメンタルライオンと比べたらまるで月とすっぽんだった。
褒められたソフィアは顔を赤らめていた。
するとオリバー先生がソフィアを見つめる。
「えっ?オリバー先生!?」
次の瞬間………。
周囲に風が巻き起こる………これはまさか!?
僕は察したんだ………恐る恐るアンナママに目を向ける僕。
そしてアンナママの目の前にはふわふわ浮いている魔神麒麟の姿があったんだ。
アンナママの綺麗な髪が風で靡いていた。
魔神麒麟はスーッと目を開いていく。
「アンナあ……………………怒ってるのかあ?」
そう言葉にした魔神麒麟。
するとみるみるうちに顔が青ざめていくオリバー先生。
「えっ!?いやこれは………ち、違うんです!アンナさん!!」
「何が違うんです?オリバー……先生?」
アンナママ…………これは怒っている………………よね。
僕じゃなくてもそう思ったハズ。
すると魔神麒麟が口を開く。
「そうかあ……………アンナあ………………こいつを吹き飛ばせばいいんだなあ?」
「ええっ!?アンナさん!!これは!!本当にすみません!!!」
焦りに焦ったオリバー先生。
「いっくぞお……………………」
「いや!!本当にごめんなさい!!!」
『旋のかぜええ!!』
麒麟がそう言った瞬間。
オリバー先生の身体がふわりと浮き上がり。
そして突然の小さな竜巻に巻かれたように激しくその身体を回転させられてしまう。
「うぎゃあああーーーーーーーーーー!!!」
オリバー先生の悲痛な叫び。
僕はこの時…………アンナママを絶対怒らせないと心で誓ったんだ。
チーン………………オリバー先生安らかに。
◇
◇
◇
「ハアハア……………本当に申し訳ございませんでしたあああーーーーー!!」
「いえいえ…………分かってくださればいいんですよ」
ニコニコしながらそうこたえたアンナママ。
「はい!!もう二度とこのようなことは!!」
「ええ…………分かればいいんです……麒麟ちゃんありがとう。」
「うんん……いいぞおアンナあ………また寝るぞおお。」
「本当にありがとう………麒麟ちゃん。」
スーッと消えていった魔神麒麟。
するとガチャリとエンポリオパパの研究室の扉が開いていく。
そしてエンポリオパパが中から出てきたんだ。
「ふぅ…………………外がやたら騒がしかったけど何かあったのかい!?」
「あなた………………いや何もありませんでしたわ。」
そう言ったアンナママ………………誰も余計な事をいうものはここにはいなかったのは言うまでもない。
するとエンポリオパパはオリバー先生に何かを取り出し見せた。
「オリバー先生…………完成しましたよ…………これがあなたの新たなバージョンアップした魔神具」
そう言いながら取り出し見せたもの………それはまるでスマホのような形状の魔神具だった。
「これはそう………………『スマートフォン…デモンズ』とでも呼ぼうか。」
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