シーン101不可解な事件の序章。
あの海での一件から数日後…………。
僕たちの学校でも夏休みというものに入っていた。
皆がそれぞれ宿題をやったり遊んだり思い思いの時間を過ごす……それが夏休みなんだと思う。
◇
それは僕たちも。
◇
◇
◇
「お兄ちゃん!!???入るよ!!」
そう声を荒らげて僕の部屋に入ってきたソフィアは何か苛立っているようだった。
「ソフィア!?お前なにそんな慌てて入ってくるんだよ?」
「そう!!お兄ちゃんさ!!私のおやつ食べなかった?」
「えっ!?どういうことだよ ?」
身に覚えのない僕はそう返していた。
「とぼけないで………お兄ちゃんが何か食べてたってアンナママが言ってたんだから?」
「ええっ!?なんだよそれ?あのさそれっていつのこと?」
「ついさっきの事だって………私ちょっとおやつの時間に遅れたから冷蔵庫覗いたら無くて……アンナママに聞いたらさっきお兄ちゃんが冷蔵庫開けて中を覗いてたって言ってた。」
「マジかよ…………アンナママが嘘つくわけないけど………僕お昼食べてちょっと昼寝してたんだけど。」
「えっ!?じゃあこの部屋からアレから出てないの?」
「ああ……………アレからソフィアが出かけただろ?あの時僕も部屋に入っただろ?それからこの部屋から出てないよ。」
僕の言葉に驚きの表情を見せたソフィア…………するとそこへアンナママが赤い顔をしてやってくる。
それもどうやら怒っている様子だった。
「ちょっと…………レオン………………話があるのだけれど?」
「えっ!?アンナママ!?どうしたの?」
「とぼけないで……………あなたが何をしたのか………どうしてあんなことしたのかを正直にこたえなさい!?」
「えええーーーーーーーーーーーーーっ!?」
僕は驚きの声をあげていた。
「ちょっと待って!アンナママ!僕が一体何をしたって言うのさ?」
「はあ………レオン…………あなたさっき私のところにきて……………私の嫌いなネズミを投げつけて逃げていったわよね?」
「えええええぇぇぇぇーーーーーーーっ!?」
僕は更に驚き震えてしまっていた。
その時…………………キーーーーーーーーーーッとエンポリオパパの研究室のドアが開いた。
中からはエンポリオパパがゆっくりと出てきた。
するとエンポリオパパが真っ赤な顔をしてこちらに歩いて来ていた。
「エンポリオ………………パパ……!?」
「レオン………………どういうつもりなんだ?」
「えええっ!?エンポリオパパ!?」
「やっていい事と悪い事くらい分かるだろう!?」
「エンポリオパパまで……………………。」
僕の目から涙が溢れ出してくる。
次の瞬間。
僕は家から飛び出していた。
走り出していた僕は周囲に目を向けもせずどこか遠くまで逃げ出すように走っていた。
途中でアーサー君とヘンリー君、そしてキャリーちゃんの姿を見かけた気がしたけど………僕は止まることなく走っていた。
「ハアハア…………………一体なにが!?」
そう呟き走り……………気がつくと隣町の公園まで辿り着いていた。
◇
◇
◇
僕は空を見上げていた。
目からは涙が溢れ出してきそうだった。
「ふぅ………………一体なんだったんだ?何も分からないうちに僕が何をしたっていうんだ。」
するといつの間にか僕の頭の上に姿を現したのはエレメンタルライオンだった。
「なあレオン……………………………。」
「エレメンタルライオン…………………………。」
「お前の…………………匂いのしないもう一人のお前がいるぞ。」
「えっ!?それってどういうこと?」
「ああ………お前が昼寝してすぐに俺はアンナのところに何か食べさせてもらおうとむかったんだ………………」
「えっ!?」
「そこで俺がアンナが何かを作っていたのに気がついてテーブルの上に上がったんだ……………するとそこへ俺そっくりのもう一人の俺がいて目があったんだ。」
「なんだって!?」
「そしてアンナの作っていた美味そうな何かを俺の目の前で食って逃げていったんだ。」
「えええっ!?でもそれならエレメンタルライオンの暴走じゃないか?」
「ああ………だけどな………………………俺が追いかけてる途中角で曲がってな……次に目にした者はお前の姿に変わっていたんだ。」
「なにっっ!!!???」
「ああ………………そして一瞬怯んだ俺を残し…………目の前からスーッと消えていったんだ。」
「えええっ!!!????」
僕はエレメンタルライオンの言葉に震えていた。
「犯人………………探しに行くか!?」
「ああ………………………………。」
僕は真実を探るために立ち上がったんだ。
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お読みいただきありがとうございました。




