シーン10二人のマジェスト誕生。
僕たちの目の前光り輝いたウサギの精霊と魔神具。
そんな魔神をエンポリオパパはカイトラビットと呼んだんだ。
「これが魔神具……………なんだ…………………。」
唖然としていたヘンリー君に声をかけるエンポリオパパ。
「ああ…………でもこれはね………ヘンリー君……この精霊が君を守りたいと思ったから君の力になってくれたのだよ。」
「僕の力に?」
「ああ………さっきの戦いで君は勇気を出してあの魔物から精霊を守ってあげたじゃないか………………。」
「あれは……………はい………確かにあの時僕はこの精霊くんを守ってあげたいって思いました……何故かそう思ったんです……………別に何か見返りを考えた訳でもなかった。」
「そういう所だよ………見返りを求めて何かをすることはたしかに間違いないことなのかもしれない…………でもね…………自分の中にある正義があれば……………僕は戦えるとおもうんだよ。」
「エンポリオさん。」
「うえええ!!いいなあヘンリー!!羨ましいぜ!!」
そういったのはヘンリー君の肩に手をかけたアーサーくんだった。
「あはは…………………まあまあアーサーくん………でも僕もこうしてマジェストになれたんだもん……きっといつかアーサーくんにも精霊が来てくれるんじゃないのかなあ?」
「ああ…あはは…そうかな……えっと……………エンポリオ……………さん、実はちょっと話があったんです。」
突然そういい悩んだ表情を浮かべたアーサーくん。
そんなアーサーくんに問いかけるエンポリオパパ。
「どうしたんだい?アーサーくん?」
「えっと………………ですね………」
するとアーサーくんは意を決してその手を前に出した。
「これなんです。」
そして手を差し出したアーサーくん。
彼の手から現れたのは闘牛の精霊だった。
「この精霊は…………………………」
「闘牛!!???」
僕とパパは驚き声を上げる。
「アーサーくん…………………この精霊はいつの間に!?」
「おじさん……………実は僕のパパはまあまあ有名な闘牛士なんです。」
「ほお…………なるほど………………それでこの精霊は!?」
「僕は幼い頃からずっと闘牛場に連れて行ってもらってパパの勇姿を見て育ちました………そんなある日……………パパのライバルとして戦いを繰り広げてきた一頭の牛がいたんです。」
そしてアーサーくんは続ける。
「その牛の名前はロデオバインド………パパとその牛の戦いは闘牛界ではものすごい戦いになり……………そんな時……………突然の事故があって………」
悲しげな表情へと変わるアーサーくん。
「パパとそしてパパを守ろうとしたその牛ロデオバインドは事故で亡くなって………………」
「今ではもう…………伝説となってしまったんです。」
掠れた声で涙を流しこたえたアーサーくん。
「そう…………だったのだね。」
「はい………………グス……………でもそんな時………この精霊が僕の前に見えるようになったんです。」
「なるほど……君のパパも……そしてその勇敢な牛も最後まで生涯を終えたのだね?最後まで勇敢で素晴らしいね…………」
頷くアーサーくん。
「おじさん!!僕もパパのように勇敢な男として生きたいんです!!だからできるなら………。」
「魔神具…………………だね?」
「はい!!僕も見てしまったこの世界にまだ残るなにかから…………このヨーロディアを守りたいんです!!!」
「分かった………………………………」
すると部屋の奥へと入って行ったエンポリオパパ。
数分後出てきたパパは何かを持ってきたんだ。
「それが!?」
「ああ………………アーサーくんにはこの魔神具…………………「独楽」をあげようじゃないか…………そうだな……………名前は。」
「闘牛独楽とでも名付けようか。」
「ありがとうございます!!」
「ではいくぞ。」
パパはアーサーくんの精霊を魔神具になる独楽に込めていく……………………。
青白い光となっていくアーサーくんの精霊は独楽へと入っていき同化していく。
すると魔神具が激しく光っていく。
「できたぞアーサーくん。」
「エンポリオさん!!ありがとうございます!!」
「ああ…………よし、じゃあ三人はまた明日から魔神具の修行をしてもらうぞ。」
「「はい!!!よろしくお願いします!!!」」
アーサーくんもヘンリーくんも目を輝かせそう返事を返していた。
「どうした?レオン?」
「パパ!?いや!!やる!!頑張るよおおおおおーーーーーーーーーーー!!!」
修行が大変な事を知っている僕がそうかえす。
すると二人とエンポリオパパは笑っていたんだ。
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