タイラント帝国に捕まったソエルでは
タイラント帝国に掴まっているソエルの様子は!?
タイラント帝国に捕えられているソエルは、この部屋に唯一あるくつろぎの場所であるベッドへと向かう。
最も、このような状態ではくつろいでいる場合ではないのだが。
ストンっと腰を落とすとベッドから軽く押し返す力が働きやや軽く弾む形となった。
そして、天井を見ながらソエルは口を開く。
「また、レンヤに迷惑掛けちゃった...」
ポツリ...と小さく呟いた一言の後の静けさにより、1層、ソエル以外この部屋にはいないという孤独感を強める。
タイラント帝国に捕えられているという言わば、危機的状況になっているというのにも関わらず、ソエルは自分自信の危機感よりも、レンヤに心配を掛けてしまったという罪悪感の方が大きくなっている。
いつもレンヤ・サンナイトに助けられているからというのもあるだろう。
しかし、これはそれよりも強いものがある。
「はぁぁぁ...。レンヤぁぁ...♡/////」
それは恋ぃっっ!!
このソエルの一途で純粋な恋が自分のことより、想い人のことを優先させる!!
ソエルはレンヤ・サンナイトの事を想うと胸が締め付けられ、苦しくなる。
しかし、それは苦痛ではない!!
その息苦しさと同時に熱が回り、身体中が火照り始める。
ソエル自信も自分がレンヤに恋をしているのを理解しているのだ!!
想い人の何気ない態度や言動に、何か意味があるのでは無いか?と考え始め、導き出す答えは全て自分に都合の良い解釈をしてしまう。
愛おしく想えば想うほど、溢れんばかりの欲望と願望が相混じり合い、妄想を作り始める。
恋とはそういうものだ。
赤くなりつつある頬に手を添え、ソエルはレンヤの事を想う。
「もし、レンヤが助けに来てくれたら...」
♡妄想の世界♡
ソエルは1人寂しく、タイラント帝国に捕えられている。
まるで檻のような部屋に。
ーーーッッッ!!
そんな中、不意にその部屋の扉が破裂音を鳴らして、粉々に砕け散った!!
その衝撃により煙が立ちのぼる。
「なっ、何?」
「ソエルーっっ!!」
煙から姿を見せたのは、180cm後半の高身長の赤髪の青年だった。
その赤い前髪の左が右の方へ流れており、男らしさと隠しきれない色気を漂わせている!
目と眉毛の距離が近く、鋭い目つきにより、力強さを感じるイケメンである!
全体の雰囲気として荒々しくワイルドに男気の溢れるどこまでもついて行きたくなる青年だ。
ソエルはこの青年を知っている。
想い人のレンヤ・サンナイトだ。
「レン...」
ソエルが口を開くと同時に身体中に熱が走り、締め付けられるような感覚に襲われる。
何事かと思い、レンヤがいた所を見るとそこにはレンヤはいなかった。
だが、この熱は自分から出ているのではなく、当たっている体温で、締め付けられるような...しかし、優しい感覚からソエルは理解する。
今、レンヤに抱き締められているのだと...。
現在、ソエルとレンヤの距離は無い。
向上し続ける体温。
高まってくる心拍数。
それら全てレンヤに伝わってしまうと思えば、より1層強くなる。
身体中に熱が周り、頬を照らし、脳の思考回路が遮断する。
心臓の鼓動も速くなり始め、まるで2つあるかのように小刻みに血液を循環させる。
ソエルは気づく、この心臓の鼓動はレンヤのだと。
レンヤは、ソエルの耳元で、ゆっくりと優しく囁く。
「ソエル...無事で良かった...。」
その囁きの微かな吐息が耳を通り心に響かせ、ソエルの中の何かをとろけさせた。
身体中の体温をさらに高め、心拍数を加速させる!
胸が苦しく愛おしくなってくる。
もう、ソエルの頬は完全に赤く染まり、目はとろんっと目尻が垂れて、レンヤのこと以外考えれなくなっている。
「あ、あぁぁ.../////」
レンヤはゆっくりと左手をソエルの後ろ髪に手を回す。
そして、右手ですっ...とソエルのあごを持ち上げて、口を開く。
「ソエルを...オレだけのものにしたい」
そう告げ、レンヤは瞳を閉じて顔を近づける。
「ち、ちょっ...と/////」
心臓が激しく脈打つ中、ソエルもゆっくりと、瞳を閉じて、レンヤが来るのを待つ....。
♡現実の世界♡
「きゃあぁぁぁぁーーーッッ♡♡!!!」
やばい!
パンクしそう!!
パンクしちゃう!!
ソエルは溢れんばかりの熱を覚まそうと布団の中へと顔をうずくめる。
自分自身の妄想力に羞恥心を持ちつつもそれを褒めて楽しむ。
これもまた恋ぃぃっ!!
ソエルは布団から顔の半分をぴよこっと出して心の声をそのまま口にする。
「かっこいいよぉぉ..///レンヤぁぁぁ...♡♡」
あの顔!!
性格!!
ルックス!!
声!!
「はぁぁぁ.../////レンヤ大好き...♡♡」
ーー瞬間ッッーー
部屋の扉からノックが鳴り響く!!
その一定のリズムにより、ソエルは自分を取り戻し、反応を示す。
「えっと...誰かな?」
「ティランティスだ。ソエル、『実験』を始めよう」
その重苦しい声によって、ソエルは自分の置かれていた状況を思い出すのだった。
・
やばっ。
目が覚めちまった。
俺、ウル・ファントムは現在、船の2段ハンモックの下の段で寝ていたのだが、不意に目が覚めてしまったのだ。
周りは静かな事からみんなはまだ寝ているようだ。
暇なので、ハンモックから立ち上がることにした。
「よっこいしょっ。」
この部屋の扉から溢れてくる光から、一応、朝にはなっているようだ。
どうやら、みんなが起きるのが遅いだけのようだ。
つまり、みんな寝ている。
みんな寝ているのか...。
...。
「よしっ、寝顔を見てみましょう、そうしましょう」
俺は抜き足差し足忍び足で、ゆっくりと隣のハンモックへ移動する。
え?
何故、上のハンモックを見ないのかって?
上には、レンヤが寝ているからです。
静かにしましょうね☆
ほう。
隣はアリア姐さんのようだ。
アリア姐さんは、いつも髪の毛をポニーテールにしているが、この寝ている時はその髪を下ろしており、いつもと違う雰囲気が出ている。
前から思っていたが、結構、綺麗な顔をしているなぁ...。
寝顔が美しい。
いや、元々も美しいけどね!
ーーーッッッ!!
そこで、ウル・ファントムはあることに気づいたのだ。
アリア姐さんが服を着ていない事に。
全裸健康法とか言うのを聞いたことはある。
寝る時に全裸で寝た方が健康にいいとかなんとか。
そうか、アリア姐さんは全裸で寝るタイプか。
「...ちょっとだけなら」
なんと、俺の手は一点に向かって伸びていた!!
2つある内の一つへ向かって!!
柔らかいものへ向かって!!
ダメだと思いつつも、1度生まれた好奇心を抑え込むのは至難の技だ!
ダメだ!
よせっ!!
っていう俺の感情とは裏腹に止まらない俺の腕。
あと少し...
あと少しで...
「があっっ!!っっ...なんだ!?」
あと少しの所で、レンヤが飛び上がるように起きてきたので、俺もビクッとレンヤの方へと振り向く形となった!!
「ど、どうしたんだぁーレンヤー?」
「おお、ウルか。それが、レックスの野郎が突然....」
『大変だレンヤ・サンナイト!!父が実験を今から始めるって!!』
レックスのテレパシーがこの船全体に響き渡る。
そのレックスの言葉を聞いた瞬間、レンヤの顔が次第に悪くなっていく。
「あぁ?その実験てのは...まさかソエルを!!!」
『そうだ!だから急いで来てくれ!!』
「ソエルを...ソエルを......ーーーッッッ!!!」
「レンヤ!?」
レンヤはこの部屋の扉から出て、ラフィーヌの作ったブースターの付いている後ろ側へと向かった!
そして、ロープを自分の身体にしっかりと巻き付ける。
「ウル、このロープを船に括りつけとけ!!」
「お、おう。しかし、一体何を...」
「ティランティスの野郎...舐めやがってぇぇぇえーーーッッッ!!!!!!」
レンヤは声の限り叫ぶと同時に海へと飛び込んだ!!
「レンヤ!!」
「どうしたのウル!?」
「何かあったのか?」
「レンヤはどこですよ〜?」
どうやら、ラフィーヌや、アリア姐さん、タムちゃんが起きて来たようだ!
「それが、このロープを船に括りつけとけって言って海へ...」
「『殲滅魔法・オーバーウェルミングインフェルノ』ーーーッッッ!!!!!!!」
レンヤが落ちた所を海面越しに見ると巨大な真っ赤な魔法陣があり、そこから強烈な光と爆発が海の中で起こっている!!
その爆発と熱により、さらに船が加速を始めたのだ!!
それはもう、何かに掴まっていないと吹き飛ばされてしまうほどに!!
「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
「早く何かに捕まるですよ〜!!」
1回消えてしまって精神的にダメージを受けましたが、なんとか頑張りましたw
さて、次回から始まります!
第1章の最終決戦です!!
ではっ、ゲ砂焼き鳥でしたっ!!




