船の中の部屋での会話では
ディアウルスと名乗ったヘンテコフードが消えた後、俺はみんながいる部屋へと向かう。
前書き担当 ウル・ファントム
部屋の大きさ自体はさほど小さくないのだが、中心にあるテーブル。
その周囲に椅子5脚。
壁の端に2段となっているハンモックが3つと配置されているため、やや狭さを感じる部屋である。
みんなはと言えば、中心のテーブルの椅子に座っており、一脚だけ空いていたのでそこに俺も座らせてもらうことにした。
「ごめんごめん、待たせた!!で、何の話?」
「あぁ、この船の目的地についてだ」
「この船の目的地は...ここイミール川へと向かっているわ」
レンヤの問いに対して、ラフィーヌがテーブルの上に広がった地図の1箇所に指を置きながら答えた。
話の流れ的にこの指の置かれた所がイミール川なんだろう。
俺は地図に強いわけでもないので、よく分からない。
しかし、レンヤには理解できたようで、足を組み直して 口を開く。
「なるほどな。確かにこの海とイミール川は繋がっているっちゃあ繋がっている。それにマイミー森林を抜けるのにも時間が掛かる。それを短縮するってわけか。考えたな」
「え?そ、そうよ!レンヤの言う通りよ!!」
一瞬、驚きの表情を見せた後、いつものように胸を張りドヤ顔を決めたラフィーヌ。
さて、始めの驚きは何だったのか?
自分と同じ考えをしてた者の存在に驚いたのか?
それとも....
と考えていた俺だが、どうやらこの話は終わったようで、既に新しい話がアリア姐さんの口から放たれようとしていた。
「タイラント帝国についてからだが、何か作戦はあるのだろうか?」
「作戦か...。っても、タイラント帝国のレックスとか言う奴がいないと大丈夫なのか?」
「ウルの言う通りですが、私たちだけでもキッチリとしてる方がいいと思うですよ〜!!」
「うーん...レンヤはどう思う?」
「オレはソエルを取り戻す。で、その後タイラント帝国を潰す。その際にどんな事があってもな...」
え?
それ作戦なのだろうか?
なんか斜め上な回答が来たような気がする。
「じ、じゃあ、俺たちがタイラント帝国の兵士たちの相手をしているから、レンヤはその間にソエルさんを助けに行くって事で」
「あぁ、それでいくか」
シンプルイズベストって言う言葉もあるように、これはいつも通りのレンヤですね。
うん。
「そういえば、レンヤとソエルは、いつからそのような関係なの?」
「なっ!そのような関係って...」
「え?レンヤとソエルはデキているんでしょ?」
「デキてなんか...ねぇよ。」
「「「えぇぇぇーーっっ!?」」」
レンヤとソエルがデキていない...だと!?
あんなに両思い感MAXだってんのに付き合ってすらいないのか!?
「オレとソエルはそんな関係じゃねぇ。オレは...仲間を探していた。ただひたすらに。歩き続けていた....」
レンヤの話をまとめるとこんな感じだ。
苦難を共にした仲間を探していたレンヤ。
しかし、慣れない自然環境により身体の疲労を感じ始め、倒れる。
その倒れた所をヒンコルン村出身のソエルが助けた。
「なるほどなぁ。それからレンヤが惚れたってわけか!!」
「...それから、数日が経ったある日、ヒンコルン村が襲われた。」
ーーーッッ!!
襲われた...?
は?
「こっから甘い展開じゃないのか!?」
「村の人たちは、オレとソエルを裏口から逃がした。あの時のオレは...弱かった。剣もろくに使った事も無く、村の人のお世話になるばかりで!!」
「そ、それからどうなったんだ?」
「オレとソエル以外の村人は全員殺された。その時。そう、その時から、オレはヒンコルン村の人達の為にもソエルを守り続けると誓った。意地でも、生命に変えてでも!!...だが、またソエルを守れないオレはまだ弱い。だから、もっと強く....。誰よりも強く....!!」
レンヤの迷いなく言い切った言葉や、真剣な眼差しから、本気の気持ちが溢れ出そうとしているのを感じた。
レンヤは誰かを守るために努力を重ねてきたのか。
これまでも。
そして、これからも。
だから、強くなる。
強くあり続けようとする。
それが、レンヤ・サンナイトなんだと俺は理解した。
ふぅ、次回はレックス皇子の方だと思います!
タイラント帝国との戦いまであと少し!!
ではっ、ゲ砂焼き鳥でしたっ!!




