ワルダーナの話では
裁判所に居るかどうかは行ってみねぇと分からねぇよな
前書き担当 レンヤ・サンナイト
所々、壊されており原型を留めていない建物があるなかで、オレは記憶を辿り、公開裁判所へとたどりつくことができたのだが、やはり何度見てもこの広さは異常だ。
オレの知っている他の裁判所と比べてもバカでかい。座席の数も...だ。
さて、本来ここに来た目的は裁判所の評価をしに来た訳ではない。
ワルダーナの野郎を見つけ出す事だ。
その事を思い出し、周囲を見回す。
裁判所を見学しに来てた席...
裁判長の席...
オレがいた場所...
しかし、何処を見てもワルダーナらしき人物を見つけ出すことは出来なかった。
「いないね....もしかしてもう既に移動をしたのかな?」
「その可能性もあるにはあるが、まだ見れていない所が幾らか存在している。そこを確認してからの方がいいだろう。」
「うん、そうだね!....でも、見れていない場所って?」
周囲を見回しながら、ソエルは首を傾げる。
この裁判所を1通りは確認したし、見ていないとこなど、あったのだろうかと。
そこで、オレはその答えを行動にて示すことにするのだ。
崩れている裁判所の中を1歩1歩と進んで行く。
「例えば、こういう風に瓦礫で崩れている状態の中から人物を探すのは難しい。理由としては、一方の角度からしか見えていないからだ。その瓦礫の配置の都合上、どうしても見づらい角度がある。だからこうして動いてみれば、答えが見つかる!!」
不意にレンヤの動きが止まり、瓦礫の中へと腕を突っ込む!!
その異様な光景から何が起こったのか理解するのに数秒の時間がかかる。
が、驚いているソエルのことを気にすることを無く、その腕を上にへと上げる!
レンヤによって宙へ舞った瓦礫たちは次々と地面に叩きつけられる。
そして、レンヤは笑みを浮かべて口を開く。
「だよなぁ?ワルダーナ?」
「ーーッッ!?」
ソエルは驚愕する!
何と、瓦礫の中からワルダーナ国王が現れたのだ!!
ワルダーナの様子を見ると、体操座りのような状態となっており、高級そうな貴族服は所々に汚れだの裂けているといった風にボロボロとなっている。
脂ぎったその顔にもホコリのような砂煙のようなものが付いており、到底そこには王としての風格があるとは思えなかった。
「うぅ...レンヤ・サンナイトか」
「時間が惜しいんだ、単刀直入に聞く。タイラント帝国の居場所を知っているか?」
「そ、それは....言えない」
ワルダーナの野郎から信じらねぇ言葉が入ってきた。
知らねぇじゃなく....言えないだと?
「あぁ?テメェ、今の今までテメェがしてきた事を忘れちまったんじゃあねぇよなぁ?何なら、今すぐここで...」
「いや!違うんだ!!上手く説明が出来ないんだ!!」
「上手く説明が出来ない?どういう事だ?」
ワルダーナは俯き、考え込むように下を向く。
そして、口をゆっくりと開いて答える。
「タイラント帝国にはステルス能力があるのだ。」
「ステルス能力...透明化になるってやつか!!」
「そうだ。だから、タイラント帝国の居場所を教えるってのは難しいのだ....。所で、そのタイラント帝国の居場所を知って、どうするつもりだ?」
「潰すんだよ。跡形も無くな。」
落ち着いた声のトーンでとんでもないことを言うレンヤに対して、ワルダーナは驚きを隠しきれずに声を上げる。
「そ、そんな事が出来るはずがない!!相手は、タイラント帝国だぞ!?いくら、レンヤとて、勝てるような相手ではない!!」
「タイラント帝国の強さぐらい分かっている。オレ1人じゃあ、勝てねぇかもしんねぇ事ぐらい。」
「だったら、何故!!」
「仲間がいるからだ。」
「ーーッッ!!」
「オレには仲間がいる。その仲間に1度でも危害を加えた奴を許す理由にはいかねぇんだ。だから、オレは....」
「マイミー森林だ。その先に答えがある。」
ワルダーナの言った意味が理解出来なかった。
マイミー森林?
「どういう事だ?マイミー森林の先...って言っても、アイズマイズか?」
「逆の方向だ。イミール川の方向の更に奥。そこに行けば、答えが見つかるだろう。」
「そこに行けば、タイラント帝国へ行けると思っていいんだな?」
「...その通りだ。だが、決して油断はするなよ」
「ふっ。当然だ。で、ワルダーナ。テメェはどうする?生き残った奴らと一緒に....」
「いや、ワシはここに居るとしよう。何故か、裁判所が1番落ち着くのだ...」
「....そうか、分かった。」
オレはゆっくりと歩き、ソエルの元へと戻ると、ソエルは心配するような声で話しかけてくる。
「どう、レンヤ?何か分かった?」
「あぁ、次のオレたちの目的地はマイミー森林だ。」
「マイミー森林?あぁ、アイズマイズの所のね!でも、ウルさんたちに言わなくても大丈夫?」
「ウルたちには、ここに戻ってきた時に説明すりゃあいいだろう。」
「うん!そうだね!」
ソエルは笑顔を見せて、オレの後に続いて歩き始める。
この笑顔を、オレは守るために、タイラント帝国と戦わなければならない。
ようやく、タイラント帝国の情報も入ってきた。
絶対に....勝つ!!
「さぁて、救助活動に戻ろうか」
タイラント帝国の居場所は意外と近くに!?
物語が進みますね!!
さて、次回は、ウルの方か!?
それとも...?
ではっ、ゲ砂焼き鳥でしたっ!!




