ヒィジムでウルからのトランシーバーでは
おっせぇなぁ、ウル
前書き担当 レンヤ・サンナイト
ウル・ファントムたち1行がスィーハ国へ向かってから翌日がたったヒィジムでは生き残った者たちで建物を直したり、人の救出をしたりとしていた。
もちろん、ヒィジムの国民たちに支持を出しているのは、荒々しい赤髪の青年、レンヤ・サンナイトと大人しめの黒髪の少女、ソエル・パールだ。
「ソエル、みんなの様子はどうだ?」
「うん、1人ずつ確実に元気になっていっているよ!...でも」
「でも?」
「建物を直している方では、やっぱり素材が足りないね...」
そう言ってソエルはある1点の方を見つめている事に気付き、レンヤもソエルの目線を辿った先を見る。
そこには、男たちが崩れている建物を何とかしようと、柱を持ち上げて合わせている様子があった。
どの男も汗が流れ落ちている事から全力で取り組んでいるのが見てわかる。
しかし、やはり、強硬な壁を作ったりするための素材が無いため、骨組み状態である。
「あぁ、確かにソエルの言う通りだ。早く、スィーハ国から救助を寄越してもらわねぇと骨組みしかないスカスカの状態だ。」
「今のままだと民家として機能しないもんね...。」
「あぁ、そうだな...」
顔を伏せ、落ち込んだ様子を見せたソエルを視界に入れ、考え事を始める。
人が生活する上で、衣食住が必要だとよく聞く。
そのうち、今のヒィジムの国民には住がない。
衣は現在来ているもので何とかはなり、食はオレが外のモンスターを狩ったり非常食を喰らえば何とかはなる。
しかし、住が無ければ精神的にも肉体的にも疲労感が残るだろう。現に、昨日はこの国民全員で野宿をするという形になった訳だし、負荷が大きい。
国民全員で野宿と言ったが、もちろん交代制で睡眠を取る感じだ。起きているもので、見張りと救助をする。
だから、なるべく早く戻ってこいウル!!
「レンヤ?どうかしたの?」
ソエルが下から覗き込むようにしてオレを見ていたことに気付き、俺は不意を突かれて驚いている心臓を押さえ込み、何食わぬ顔で反応を示す。
「いや、ウルたちが今、何をしてんのかなって思ってな。」
「なるほど、きっとこっちに向かってきていると思うよ!」
「あぁ、だといいん...」
言葉を言いかけた瞬間、オレのポケットに振動が走っていることに気づく。右手で確認してみると、振動の主はトランシーバーだった!!
このタイミングでトランシーバーから掛けてくる奴は1人しかいない。
「ようやくウルからか。ソエル、少し話すぞ」
「うん!」
ソエルの承諾を得てから、オレはトランシーバーを取り出し、素直に今、思っていることを口にする。
「随分と連絡が遅かったなぁ、ウル。....で、何だ?」
『あぁ、それが、スィーハ王に依頼されたクエストに言ってたらグリフォンに出会って...』
「何ぃ?グリフォンだと?」
確か、グリフォンって鳥とライオンのやつか?
そいつに出会ったってことは...まさか!
「ウル!今、交戦中なのか!?」
『いや、違うんだ!どうやら、そのグリフォンが言うには、タイラント帝国の居場所のヒントがワルダーナ国にあるらしいんだ!』
「ワルダーナ国に?....確かにタイラント帝国の居場所はオレにも分からねぇが...」
『可能性の話なんだけど...』
ウルが言っているのをまとめるとこうだ。
スィーハ国が魔物が大量発生 。
原因は赤黒いオーラから逃れるため。
赤黒いオーラはタイラント帝国が絡んでいる。
タイラント帝国の居場所はワルダーナ国に行けばヒントがあるかもしれない。
「ワルダーナ国か。...ワルダーナ国?」
レンヤはワルダーナ国と呟いた後、周囲を見回し始めた。
それも早い勢いで!!
その突然の変化に驚き、ソエルは声をかける。
「レンヤ、どうしたの!?」
「ワルダーナだ!ワルダーナの野郎の居場所を探さねぇと!!」
くっそぉ!!
完全に忘れていたぜアイツの存在を!!
そういやぁあの野郎、タイラント帝国が攻め込んでから見てねぇな....
タイラント帝国に回収されたか?
『どうかしたのか!?レンヤ?』
「ワルダーナだ!!オレはワルダーナをこのヒィジム国内で探す!!ウル!お前はとりあえず、スィーハ国の救助を連れてきてくれ!!」
『あぁ、分かった!!レンヤ!!』
「また、何かあれば連絡してこい!」
そう言って、オレはトランシーバーを切り、元のポケットへと入れ込む。
しかし、ワルダーナを探すハメになるとはなぁ...
「レンヤ、私も一緒に探すよ!!」
「ワルダーナがここに居るかどうか分からないが、わかった!!」
ソエルを1人にしちまったら逆に危ねぇからな...
ちっ、めんどくせぇ、かくれんぼ鬼ごっこと行くか
さぁ、次回ワルダーナ国王を探すためのかくれんぼ鬼ごっこの始まりです!!
さて、ワルダーナ国王はいるのか!?
ではっ、ゲ砂焼き鳥でしたっ!




