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転生先の世界では 〜俺より仲間たちの方が強くてカッコイイんだが〜  作者: ゲ砂焼き鳥
第1章 赤黒いオーラを纏いし者
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スィーハ王とジム王子では

また、私が名前を出して...


前書き担当 アリア・ファンフィール・ネイサ

スィーハ王の問いに対して、アリア姐さんが応えようとして口を開く。

しかし、そのアリア姐さんの言葉よりも速く、1人の男が頭を下げて、その名前と目的を告げる。


「お初にお目にかかり光栄に思います。(わたくし)は隣の国のヒィジムの後継者となっている、ジムと申します。今回、ある願い事を叶えて頂きたく参りました」


そのあまりにも立派な立ち振る舞いを目にして誰もが驚愕の目で見る。

美しすぎるのだ。

まだ人生経験の薄い年齢の青年からピンっと糸が張っているかのような姿勢が。

また、それにふさわしい細めのスタイルを生まれながらにして持っている。

故に、見た目から違和感を感じさせることは無い。

唯一、違和感があるとするのならば、まだ慣れていない言葉使いによるものだろう。

やはり、慣れていない言葉を言う際には、多少演技の入った言葉になってしまう。

しかし、この年齢にしては素晴らしいと、スィーハ王はその年齢の刻まれた手で音を鳴らす。


「素晴らしい!!話には聞いていたが、まさかここまでとは...!!君がヒィジム国のジム王子か!!よい、息子を持ったものだな!!ヒィジム王も!」


城の中で、騒がしくスィーハ王の声が響き渡る。

それは懐かしい友を思い出すかのような反応であることから、ヒィジム王とスィーハ王は何かしらの交流が...しかもよい交流があったということが読み取れる。

...と。我を忘れていたと言わんばかりに、咳払いを1つし、スィーハ王は真剣な眼差しで再び問う。


「所で、ジム王子。そのある願い事...とは?」

「はい。実はヒィジム国は、あのタイラント帝国の攻撃を受けてしまって...」

「何だと!?タイラント帝国...それはまずいな」


タイラント帝国という言葉を聞き、スィーハ王は驚きを隠しきれず、身体を玉座から前に突き出すような形となる。

それからジムは、ヒィジム国がタイラント帝国にどのように攻められたのか、現在のヒィジム国の状態の説明を始める。

説明を1通り聞き、スィーハ王はジムたちの目的を救助を依頼しに来たのだと、大まかに予想する。


しかし、まさかよりによって、この時期にタイラント帝国に攻められるとは...。


「それで、ヒィジム国の救助をして頂きたいのですが...」

「...すまないが、実はこのスィーハ国も厄介な事になっておってな...。」

「厄介な事...ですか?」

「プテラノスライサーが、この国の近くに大量発生しているのだ....」


ここだ!!

ここしかない!!


「会話の途中に失礼します、ウル・ファントムです。そのプテラノスライサーたちを我々は倒しながらここまでやってきました..。なので、依頼して頂けると、私のパーティメンバーでそのプテラノスライサーを討伐致して見せましょう!」


決まった....。

結構、カッコイイ声で言えたぜ!!

どうですか?王様?

俺に...俺たちに依頼しないか?


「それは本当か!?素晴らしい!!是非とも、君たち...ウルと言ったか?ウル・ファントムに是非とも依頼しよう!!」

「誠に、ありがとうございます。スィーハ王。ですが、現在、外を見たところ、もう夜が近づいて来ております。夜はモンスターたちの時間と言う言葉がありますように、夜にプテラノスライサーが攻めにこないとも言いきれません。以下の事を踏まえて、私たちに本日、この国に滞在する許可をください。」


スィーハ王は、俺の説明に対して頷き、了解の意を示しながら、笑顔で答える。


「まさに願ったり叶ったりだ!!ぜひともこちらからも頼もう!!」

「いえいえ、これが...仕事ですから!!では、私たちは、宿の方へ向かいます!!」


俺は、あっけに取られているラフィーヌ、たむちゃん、アリア姐さんを連れて行こうとしていると、スィーハ王が1つの提案をあげる。


「寝泊まりなら、この城でもよいのだぞ?」


そのスィーハ王の提案を聞き、ラフィーヌの目から眩い程の煌めきが宿る。

しかし、俺は...


「ご心配には及びません。私たちは、いざとなれば戦闘に移りやすいよう宿屋の方へと行かせて頂きます。」

「そこまで、仕事に熱心な冒険者は久しぶりだ!!素晴らしい!!せめてもので、この国一番の宿屋を貸切にしよう!!」

「スィーハ王のご配慮に感謝をし、そのありがたきお言葉に甘えさせて頂きます!!...あっと、もし良ければジム王子をこの城の方で任せてもよろしいでしょうか?」

「え?」


俺の言葉にジム王子は驚き、俺を見つめる。

しかし、俺は一直線にスィーハ王を見つめる。


「私は構わないが...ジム王子はどうかね?」

「ご迷惑でなければ...」

「まず、私たちがすぐに戦闘に入った場合、ジム王子が近くに居たのでは、ジム王子に危険が生まれる可能性が高いでしよう。次に、このプテラノスライサーの討伐の依頼についてや、ヒィジム国の救助の依頼を詳しくお互いが納得出来るように話し会う時間が必要だと思いまして...」


スィーハ王とジムが目を大きく開けて、頷き、お互いに俺の言葉で納得したようだ。


「では、私たちはこれで...」


俺たちはその一言を告げてこの城から抜け出す。

その際に後ろから来る悪意を無視して...


城の外の門番だった兵士に、スィーハ王が貸切にしてくれた宿屋への案内を頼む。

兵士は初見とは違った態度で元気に返事をし、俺たちを連れて歩き始めた。

俺は後ろからくる悪意を無視できずに、その向けて来ている人物に声をかける。


「さっきから凄い勢いで悪意を感じるんだが...何?ラフィーヌ?」


俺の顔を見た瞬間、耐え続けて来た怒りが爆発したかのように眉毛、瞳はつり上がり、やや早口で口を開く!!


「何?じゃないわよ!!せぇっっっかく王様がお城に泊まってもいいって言っていたのにそのチャンスを良くもまぁ、無効にしてくれたわねーっっ!!!ウルは正気なの!?いや、狂気よっ!!!一体全体どーゆー理屈であたしたちの意見も聞かずに勝手に決めることが出来るのよ!?腐っているの!?腐ったトマトなの!?あたしトマトは好きなのよ!!トマトをバカにしないでっ!!本当に...」


俺を罵倒する言葉が止まったのは、目的地についたためだ。

そう、俺たち貸切の宿屋に!!

この宿屋は、もはや、貴族の自宅のような作りになっている!!

語彙力の少ない俺がこの宿屋を説明するのなら、この宿屋は豪華だ!!

もしかすると、俺が元々いた世界のホテルより豪華かもしれない!!

このワクワク感がたまりませんなっ!!

俺は、驚いてフリーズしている仲間を連れて宿屋に入る。


中はやはり広く、天井がとても高い。

大量にテーブルとソファーが置かれており、赤と黄色をベースとした高そうなカーペットのような物が敷かれていたり、毛皮があったりとしており、なんかこう、重たい高級感がある!!

説明が難しいけど、なんかあるじゃん、高そうな物ばっかあると全体的に重くなる感じ!!


「おっきいですよ〜!!広いですよぉぉ〜〜〜〜!!」

「ウル見てみろ!!あれは、スピノコギドンの頭の彫り物だ!!あっちにはファイアーベアーか!?」


たむちゃんや、アリア姐さんは宿屋の事で騒いでいる。

そんな中、ラフィーヌが俺の隣に近づいてくる!!


「...ねぇ、ウル」

「な、なんだ?」

「この宿屋、貸切ってことは...あたしたち以外のお客さんは居ないってこと?」

「まぁ...そうだな」

「ウル!!あんた最高よ〜!!本当に!!ほら見てみて!!あのテーブル!!エアロクリスタルで出来てるわよ!!」


わかりやすい奴だな...

っと、従業員と思わしき女性が近づいてくるの見えるので、俺は話しをすることにする。


「えーと、この宿屋の人ですか?」

「はい。本日は、この『宿屋・スィーハ』をご利用ありがとうございます!お客様は、貸切との事ですので、当宿屋内のお好きな部屋を自由にご利用くださいませ。何かあれば、パンフレットなどをご覧になったり、係のものに連絡ください。では、ごゆっくり、お(くつろ)ぎください!」


そう言って、従業員の女性は『関係者以外立ち入り禁止』と書かれた扉へと入っていった。

んー、何か分からない事が多いがいざとなれば、パンフレット見たり、聞けばいいか。

とにかく、今は疲れを癒すために...


「じゃあ、そろっち、風呂に入りますか。」

「お風呂か、いいな!入ろう!!」

「どこにあるのですか〜?」

「あそこじゃない?」


ラフィーヌが指さす所を見てみると、『男』『女』と書かれている所があった。

温泉とかでよく見るとこだ!!


「しっかし、混浴じゃねぇのか...」

「な、な、なっ!!何、馬鹿な事を言っているの!?この変態狼は!!」


俺の冗談を間に受けているラフィーヌの姿はお笑いだぜ!!

...冗談だからね!!

本気で混浴がいいなんざ...


「私は...ウルだけなら混浴でも大丈夫...だぞ?」

「アリア、大胆ですよ〜!!」


大胆...?

大胆ねぇ...

まぁ、いいや


「じゃあ、お互い、風呂がどんな感じだったか後で話そうぜ!!」

「良からぬことを企んでいるんじゃないでしょうね?」


ラフィーヌが茶化してくるので、俺も茶化し返す!


「さ、どーかな?」

「あぁぁー!!絶対企んでいるですよ〜!!」


俺は、たむちゃんたちに親指を立てて、グットマークを示して、そのまま、脱衣場へと入り込む。


脱衣場では、50人ほどの着替えを入れるための籠のような物がある。その籠の所にタオルが用意されている。

あとは、とても大きな鏡と洗面所、トイレがあるって所だ。

俺は別に恥ずかしがる必要もなく、隠すためのタオルを持つ必要もないので、そのまま、服を脱ぐ。

だって、貸切だもの。

言ってしまえば、男は俺1人だからな。

俺のは見せびらかせるような物ではないけど、誰も居ないんじゃあ隠す必要もないよね?

....俺は何の話をしてんだか..

1人ツッコミを終えた俺はさっそくお風呂...いや、銭湯と言うべきか。

銭湯へ入るための扉の前に立つ。

扉は横スライド式なので、ガラガラガラという音を立ててドアを開けると、熱気が溢れ出す!!


「うわっ、すげぇ!!.......ん?」


瞬間、現状を理解できずに、時が止まったように感じる。

湯の流れる音。

シャワー音。

それらの音は現在、貸切状態である場合には有り得ない事でる。

いや、湯の流れる音はまだ、有り得るかもしれない。

しかし、シャワー音は誰かが利用しなければ発生しない。


視界はお湯の熱気により湯気が発生し、曇り、正確な形を捉えることは出来ない。

しかし、ここに居るはずが無い人物たちが居ることに驚きを隠せずにいた...。


「は?」


挿絵(By みてみん)

結構、意外と時間がかかりましたね!!

すみません!!

湯気ぇぇえ!!

邪魔だァ!!!どけぇぇぇ!!

って方が入ればどうぞ、焼き鳥のTwitterにのせますのでそちらを...

と言っても、細部まで書き込んでないので大差は無いですw


次回、銭湯での戦闘では

なんか、それっぽいですねw

ではっ、ゲ砂焼き鳥でしたっ!!

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