対決 巨大蛇 《その3》
『美羽、気を抜くな。奴にはまだピット器官がある』
え、なにそれ? 美味しいの?
『お前はピット器官も知らんのか。ピット器官ってのは、主に蛇が持ってる赤外線感知器官の事だ。それが有る限り、奴は俺らを探し当てる事が出来る』
「じゃあそれもぶっ壊す? どこにあるか教えてくれれば──」
『いや、もっと簡単な奴に捕まらない方法がある──水中に潜れ』
え、水中にって……。無理無理! 私、全然泳げないのにぃ!!
『アホか、足の着くとこでやればいいだろ』
あ、言われてみればそれもそうだ。
というわけで私はその場に恐る恐る座り込んで、鼻から上だけ水面から出した。お兄ちゃん曰く頭も隠せとの事なので、濡らしたショートパンツを乗せておく。
見るとジャイアント・スネークはまだのたうち回っていて、その身体がビッタンビッタンとうねる度に地面が揺れる。正直いって喧しい。
そんでもって鬱陶しいから早く倒しちゃお。
そう決めた私は深く息を吸い込んで水中に潜航。出来るだけ急ぎ足でジャイアント・スネークの方に向かう。
『よし、その調子だ。これなら水温の低さが手伝って奴からは俺らが見えない』
『お兄ちゃん頭いいー!』
口で会話出来ないので脳内会話で話していると、すぐにジャイアント・スネークの傍まで来た。
流石にもう落ち着いたようで、顔を下げて辺りを見回していた。どうやらピット器官とやらで私達を探してるみたい。
でも、お兄ちゃんの戦法の前にジャイアント・スネークは私達を見つけられないでいた。
それだけ隙があれば充分。
私は両手のショートライフルを構え、ジャイアント・スネークの頭部を狙う。
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!
タイミングを見計らい、乱れ撃ちでジャイアント・スネークの頭部を穿っていく。
放たれた弾は全て無慈悲にその肉を喰らい、骨を、脳髄を、完膚無きまでに炸裂させる。
やがてショートライフルの弾を撃ち尽くす頃には、ジャイアント・スネークの頭部は両顎を残して粉砕され、その命を天に捧げていた。




