突然の別れと白い部屋
「「えっ?」」
優と真奈の声が重なる。
優が振り返ると、真奈の背後に高田が立っており、真奈の胸には包丁が突き刺さっていた。
「宮崎が悪いんだからな。俺のモノにならないからこうなるんだ。」
高田は、真奈から包丁を抜くと、震えた様子でそう吐き捨てて逃げて行った。
倒れそうになる真奈を優は抱きとめる。
服には血が滲み、顔色が悪い。
「真奈?真奈?大丈夫か?」
優は泣きそうになりながら、真奈に優しく問いかける。
すると、真奈は笑って絞り出すように
「ドジ踏んじゃった。こんなことになるなら早く伝えとくべきだったかな。私ね、優が好きだったんだよ。やっと言えた。やっと言えたのに、これで優に会えるのが最後になるのは嫌だな。だから死ぬのは怖いな、、、」
優は、腕の中の真奈をしっかりと見つめ、溢れる涙をこらえながら真奈に告げる。
「大丈夫だよ。真奈は助かる。また何度だってさっきみたいに話そうよ。何度だって会えるよ。だから死ぬなんて言わないでくれ。」
「うん。ありがと。またいっぱい話そうね、、、大好きだよ。少し、寒いな、、、もっとぎゅっとして」
優は真奈をしっかりと抱きしめる。
真奈は優に一度キスをし、顔をしっかり見つめ、静かに目を閉じた。
まだ体温の残る真奈に声をかける。
「真奈、、、俺もな、お前のこと、、大好きだったんだ。最後の最後まで、、言えなかったけどね。もっと話したいことたくさんあったんだよ。」
優は真奈を地面に寝かせ、泣きながら叫ぶ。
「なんでこうなったんだよ!俺が何かしたか?真奈が何かしたか?神様なにしてんだよ!もしいるなら答えろよ!」
叫び終わった優はうなだれ、真奈を見つめる。
「ごめんな、、真奈。もし俺が真奈を守れてたら、、、もし俺が強ければ、、、真奈と今も笑って話せてたのかもしれないのにな、、、」
そう呟いたあと、優は目を閉じる。
真奈との思い出が頭の中を駆け巡る。
どんなシーンでも真奈は笑っていた。
優はどれだけ真奈のことを好きだったか実感していた。
そんな時ふと、違和感を感じた。
優が目を開けると、目の前にいたはずの真奈は消えていた。
辺りを見回すと、1人の老人がたっており、真っ白な部屋の中にいた。




