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怪談屋  作者: 伊藤修平
雨師の遣い
29/35

幕間

 これを読んでいる人間に聞きたい。

 もしも。

 もしもである。

 できないとされていることを自分にだけできたら、どう思うだろうか。

 自分だけが特別な存在だと思うか。それとも、何かしらの裏や作為を疑うか。

 はたまた……眼前で起きていることそのものが、何かしら自分の勘違いであると思うだろうか。


 ……開いたのだ。

 なんの手応えもなく。驚くほどすんなりと。

 開かずの部屋と呼ばれたそれは。

 21号棟、102と103の間。

 本来存在しないはずのその空間。


 もう一度聞こう。

 できないとされていたことが自分だけにできたとしたなら。

 あなたならこの事象をどう取る。

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