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第42話:診察

「はい、今日はみなさん知っての通り診察があります」


「「「「え〜」」」」


「『え〜』じゃありません。これは決定事項なので抵抗しても無駄です」


 先生の発言により私たちの気分は一気にダウンする。それだけ診察はめんどくさいらしい。まあ私はクラスメイトたちに合わせてるだけでなんにもわからないんだけど。


「では時間帯を伝えます。男子は今から、女子はお昼終わってすぐになります。場所は全て保健室で」


 男子は『ダルー』『マジないわ』とか言いながら保健室の方向へ消えていく。私は内心『?』でいっぱいだったがあの感じは本当に面倒なのだろう。


「……シャルル、あなた大丈夫なの?」


「? なんで?」


「なんでって……まあ行ったらわかるわよ。診察する人は女性だからまだいいけど」


「ほっ……安心感すご」


「それはそうよ。男の人がしたら大問題だもの」


 私は安心感で胸をなでおろす、男の人だったら精神崩壊してたかも。


「ていうか診察ってなにするの?」


「そうね……大体は触診」


「触診ってどんな感じでするの?」


「……言えないわ」


 それからマリーは診察について触れることはなかった。何度も聞こうとしたけど頑なに口を閉ざしたまま。そんなに嫌だったかな?


 とりあえず午前の授業が終わり、お昼の時間になった。今日はちょっと別のご飯を頼もうと思う。


「……これこれ!」


「? シャルル何頼んだの?」


「今日は……とんこつ? ラーメン! 食べてみたかったのこれ!」


 私はメニューに『豚骨ラーメン』と書かれていたものを頼んだ。いっつも海鮮丼だっからね。まあ飽きたことないけどさ。


「なんで急に豚骨ラーメン? ウチびっくりした」


「わ、私もです。シャルルちゃんがそんなものを食べるなんて初耳で……」


「ずっと海鮮とかスイーツばっかりだしね〜あ、普通か」


「……そんなわけないわよ。約半年間海鮮以外を食べてるところ見たことないわ」


「……たしかに」


 思い返してみれば、食堂で海鮮以外のご飯をたべたことなかったかもしれない。スイーツとかは別として。


 メニューにはたくさんの海鮮料理があるが、全部見たことある。つまり全部食べたことがあるってこと。他は……知らん!


 今更だけど豚骨ラーメンについて紹介しよう。


 豚の骨を長時間煮込んで、そして出たスープを使う謎の料理。しかもちゃーしゅー? という豚肉を乗せてたりネギやらなんやら色々ある。美味しいらしい。


 ずずっと一口。すると私の世界が広がる。


「――美味しい!」


「それはそうでしょ。ラーメンは大体美味しいわ」


「それな! 食べた瞬間ぶっ飛びそうになる!」


「中毒者?」


「あながち間違ってないな」


 真剣ではないけどサインはそういう顔で答えるので本当みたい。中毒者ってやばくない!?


「美味しいぃ……」


「シャルルちゃん顔完全に緩んでますね……」


「まあ、リラックスは大事だろ。固まったままよりはマシだ」


「……そうね。大事だわ」


 マリーは同感したらしい。うんうんと頷いていた。


「あ、そろそろ診察始まるね」


 リリアの言葉で時計を見ると昼休み終了間近だった。ナイスタイミング。




「はい、では今からは診察になります。あまり声を出さないでくださいね」


「「「「はーい」」」」


 ということで、私たちは保健室に来ていた。さすがにクラス全員の女子は入れないから十数人。


 中は広いけど診察する場所があって区切られている。


「あ、言い忘れてましたが診察のときは上半身裸か下着をつけた状態にしてくださいね」


「はぁ……だから嫌なのよねぇ……」


「え? みんな裸とかが嫌だから診察苦手なの?」


「それだけじゃないで。素肌が多い分触られたとき敏感なんや。変な声出てまう」


「なるほど……」


 あんまり理解できてないけど理解した。つまりみんな恥ずかしがり屋なんだね!


 すると、『シャルルさんどうぞー』という声が聞こえてきた。やっと私の番だ。


「では上半身裸になるか下着をつけた状態になってください」


「は〜い」


 私は自分で言うのもなんだけど手際よく制服を脱いでいく。上半身裸はさすがに無理なので下着をつけたままにする。最近ちょっときついんだよね……太ったかな。


「はい、では心臓の音聞いていきますね」


 先生は聴診器を私の胸に当てる。ひんやりした金属の感触がちょっと気になる。


「はい、問(・)題(・)な(・)し(・)。後ろ向いてください」


 言われた通り後ろを向くと、またも聴診器を当てられる。そして問題なし。


「では触診のほうしていきますねー」


 先生のなぜか温かい手が私の背中に触れる。『ひぁ』っという変な声が出たが気にしてない。みんなが嫌がったのこれか。なんとなくわか……ってない! なにがだめなの!?


「はい、じゃあ胸のほう持ち上げても大丈夫?」


「あ、はい。全然大丈夫です」


「そう? これみんな嫌がるからね、あなたみたいに恥ずかしがらない子やりやすいわ〜下心とか微塵もないから安心してね」


「はい!」


 ――うん、めちゃくちゃいい人だ。断定できる


 先生は私の胸を持ち上げる。重かったのか『おっも……』と苦笑いを浮かべた。


「発育いいわね。こんな体じゃ辛いでしょ?」


「そうですね。ていうか持ち上げられてるの楽〜ずっとしてほしい」


「あはは、そうよね。よし終わり。お疲れ様」


「は〜い」


 案外楽しかった診察。これなら毎日したいくらいだ。楽だもん。

「続きが気になる……!」


「もっとないの!?」


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正直に書いてもらって大丈夫です。よければ感想も。


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