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第30話:海旅行 三日目

第30話:海旅行 三日目

「今日は海に行くわよ。準備し——」


「できてる!」


「リリアはいいとして……他はまだ——」


「できてるよ!」「できてるで!」「で、できてます!」「できてる」


「……どれだけ行きたかったのよ」


 私たちはすでに準備を終えて立っていた。だって行きたかったんだもん! めちゃくちゃ遊ぶからね!


 服装は軽めの薄い半袖半ズボン。みんなもそんな感じの服装だった。


「行きましょ。人がたくさんいるから早くしないと」


「やな! 行くで!」




「よし、来た。にしても人多いね〜」


 夏休みの時期ということもあってビーチには多くの人がいた。一日目はいなかったのに……まあ賑やかだからいっか。

 

「パラソル持ってきたわよね? あとシート。休む場所がないと困る」


「もちろん!」


「あと日焼け止めとかも持ってきてあります。めいいっぱい遊びましょう!」


 ビーチに空いているスペースがあるのでそこにパラソルをぶっ刺してできた日陰の部分にシートを引く。ちなみに私はその場に座りたくないからビーチチェア持ってきた。


「あ、日焼け止め塗らないと……マリー手伝って〜」


「はあ……わかったわ。その代わりわたしのも塗りなさいよ」


「は〜い!」


 私たちはま(・)ず(・)服を脱いで水着姿になる。私は白色のフリル水着で、マリーは水色。それぞれ好きな色があるからそれで選んでるみたい。

 

 水着の紐を緩めて背中を露出させる。


「お、お願いします……」


「改まらないでいいわよ。変な声出さないこと」


「う、うん……」


 マリーが私の背中に日焼け止めを塗っていく。なんか冷たさなのかな、声が出そうになるのを抑える。でも時々『ひゃっ……』とか『冷たっ……』とかは仕方ない。


「……何その顔。めちゃくちゃこらえてるじゃない」


「あ、日焼け止め塗って——シャルル、その我慢してる顔ええな……焼き付けとくわ」


 どこから現れたのかわからないが、サインが登場。右手には日焼け止め。


「や、やめてよ! 変なことしないで!」


「変なこと? ただ焼き付けとるだけやん?」


「ぐっ……」


 ——まずい、なんにも言えない。なんとか……あ!


 私はとあることを思いついた。これなら……サインを地獄に落とせるかもしれない。

 

「サイン、日焼け止め塗った?」


「まだやで?」


「なら塗ってあげる。私が塗り終わったあと」


「ほんま!? 助かるわ〜」


 背中は塗り終えたので今度は全身に。ついでにマリーにも塗っといた。


 さっそくサインに日焼け止めを塗る。引っかかったなこの変態!


「ちょ——あはは! ぐっ……ひゃぁっ! 変なとこ触んないで!」


「ただ日焼け止め塗ってるだけだよ? そっくりそのままお返しします」


 体を触るスピードを速めた。あ、本当に塗ってるだけだからね? 別に悪意とかないし。


 少しすると私は手を離した。全身塗り終えたしやることないからね。


 サインは笑い疲れたのか膝をついて倒れかけていた。すごくぐったりしている。


「あ……こんなに笑ったの…初めてかも……」


 立ち上がりながらそう言う。もう大丈夫なみたい……だけどあまりの回復の速さにびっくりしちゃった。


「気が済んだことやし、行こか!」


「うん!」


 やっと海で遊ぶことができる。女の子はここまで準備しないといけない。舐めないでよね! 大変なんだから!


 なんか誰かが待っている気がしたので小走りでビーチを走る。なんだか視線が気になるが無視。


「あ、シャルルちゃん。待ってましたよ」


「ごめんね。遅れちゃった」


 そのまま海に入った。する足全体に冷たい感触が伝わってくる。これが心地良い。


「えい!」


「きゃっ……やったな!」


 マロンに海水をかけられたのでかけ返す。なんとかして防ごうとしているのが可愛らしい。


「こっちも忘れるな」


 ザブーンッ


「……」


「……」


 私たちの体からは止まることなく水滴が落ちていった。突然のことに理解が追いつかない。


「ぶっ……あはは! 二人ともずぶ濡れ!」


「ルイ、容赦ないわね」


「遊びに容赦なんていらないよ、姉さん」


「それもそうね」


 三人が楽しそうに会話しているが、私たちのことを忘れたわけではないだろう。


 多分さっきのはルイに大量の海水をかけられた音だろう。だから全身濡れている。


 ——なんか苛立ってきた


「……ねえマロン、仕返ししない?」


「! いいアイデアです! やりましょう!」


「じゃあ作戦は……ゴニョゴニョ……」


「ふむふむ……わかりました!」


「よし!」


 ルイにバレないよう小声で話したので大丈夫。この作戦は必ずうまくいく。そう確信している。


 マロンの闇魔法でルイの影の中に入る。三人の死角から入ったから見つからなかった。


「シンプルだけどこれが一番効くんだよね〜」


「同じ考えです。いきなり目の前に現れたらびっくりしますよ」


「あはは、じゃあ始めようか。タイミング合わせよ!」


「はい!」


 ルイの影が目の前に来たその時、私たちが現れる。


「わっ!」


「! ちょっ——」


 驚いたのかすごいスピードで後退していく。あまりに早くそのまま尻もちをついていた。

 

「あはは! 作戦成功だね!」


「はい! 報いを受けてもらいました!」


「……変な作戦考えたな。よいしょっと」


 すぐ立ち上がるので面白味がなくなった。空気の読めない人、でも嫌いではない。

「続きが気になる……!」


「もっとないの!?」


という方は下の☆☆☆☆☆から、応援をお願いします。


正直に書いてもらって大丈夫です。よければ感想も。


ブックマークいただけたら泣いて喜びます。本当にお願いします!


天然で鈍感な愛香君と愛香君が好きすぎるアリスちゃんのシリーズも見てもらえると嬉しいです。


今後もよろしくお願いします。

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