第25話:連携の重要性
最近文字数少なくなってきてる
神祭が終わり、一週間が経った。
巫女の話でもちきりだった教室も、今やスイーツや服についての話題に切り替わっている。なんと切り替えが早いことでしょう。
「はい、今日の授業は『連携』について学びます」
「「「「お願いしまーす」」」」
先生は手際よく黒板に題名とめあてを書いていく。
「せんせー、連携ってなんですか?」
「まぁ簡単に言うと協力することです。例を挙げるなら剣に魔法を付与することですかね」
「へぇ……」
「ダンジョンにいる魔物の場合、物理攻撃が通用しない可能性があります」
「だから剣とか斧とかの物理攻撃に魔法を付与して攻撃できるようにするってことですか?」
「その通りです」
クラスメイトの考え方は正解だった。私は普通に知っていたけど、他のみんなはこの学園に入って初めて知るみたい。
「まぁ魔法は汎用性に長けていますからね。色々応用ができます」
先生の言葉は全て本当。
確かに魔法は他の攻撃より明らかに強く、しかも種類が多い。
どのくらいかというと、魔法使いが三十人なら、魔法の種類は三百個以上。それくらい多い。
「マリー、連携ってできると思う?ウチ無理な気がするんだけど」
「やるしかないのよ。午後はペアで対戦よ?」
私たち三人はあんまり使われてないベンチでちょっとした話をしていた。あ、食事済みだよ。
「私絶対無理。一人で十分だって〜」
「シャルルって強すぎるから逆に難しそうだよねー」
そう、強すぎると連携が難しい。
私は大抵一人で全部こなすので、味方というのは邪魔にすぎない。てか必要ない。
「羨ましい悩みだわ。わたしなんか仲間がいてやっと成り立つのに」
「そう?でもマリーも結構一人でなんでもこなすじゃん」
「それはそうだけど……格が違いすぎるのよ」
「確かに……」
「納得するんじゃないわよ!慰めなさい!」
「えぇ……」
実に面倒な要求だった。
気持ちは自分しかわからないのにそれをわかれと。理不尽すぎる。人付き合いと思って頑張ります!
「マリーは強いし大丈夫!」
「……なんか違う」
「えぇ!?もうめんどくさいよ!!」
「ウチがお手本見せてあげる!」
リリアはマリーの後ろに回ると、耳元でつぶやき始めた。
一体何をしようとしているのか。私は数秒で撃沈したのに。
「マリーは偉いよ〜みんなのために頑張って、人一倍努力して」
「……」
「マリーより努力した人なんていないよ〜すごいすごい」
「……」
リリアはずっとマリーを褒め続けていた。それがなにになるのか……と思っていると、だんだんマリーの顔が赤くなっていた。
「……もっと、褒めなさいよ……」
まさかの言葉。
努力し続けたからこそ、こういう単純なものが欲しくなるのだろう。私にはなんとなくわかる。
「……ありがとう、リリア。ちょっと落ち着いた」
「よかった!シャルル、マリーを手懐けたいならこの方法を試すことだね!」
「――マリーの弱点発見」
「変なことに使うんじゃないわよ!?」
「あはは!そんなこと……しない……かも」
「シャルル信用できないってその言い方!」
できないと断言できないので、曖昧な言い方にしておいた。だってできない可能性もあるし、保険はかけておいて損はない。私にしては――めっちゃ普通の考え方だ……
「午後の連携、みんなで頑張ろ!」
「お、おー……?」
――それ、する意味あるのかな
そんなことを考えながらも、なんとなく右腕を掲げておいた。
「……私、甘いもの食べたい……」
「今!?」
「おかしいんじゃないの……?」
「はい、みんな揃いましたね。今からくじを引くので並んでください。ペアを決めます」
先生はくじを作ってきたらしく、教卓には箱が置かれていた。
私は「三」を引き当てた。ペアは……
「よろしくね、シャルルちゃん」
――うん、誰?
こういうことだ。
彼女の名前はよくわからない。クラスメイトだからって知ってるわけじゃないんだから!私名前覚えるの苦手なの!
「よ、よろしくね!よかったら今から作戦会議しない?」
「わかった。少し時間あるらしいしその時間でしよっか」
「うん!」
「でね、今回はあくまで授業。本気の戦いじゃないから連携を意識してほしいの。シャルルちゃん強すぎてそういうのわかんないだろうけど」
「ん〜さっぱり!」
「だよねぇ……」
全員がくじを引き終わって、作戦会議の時間が設けられていた。
なんとか理解しようと頑張っているが、頭がぐるぐる回っている。
「と、とにかく!勝つこととかは気にしなくていいの。大丈夫?」
「わかった!勝つことは気にしないね!」
「信用できない……これが天然……」
毎度のことの「天然」
私には本当に意味がわからない。教えてくれるなら教えてほしいくらい。
「とりあえず作戦は決まったね。頑張ろっか」
「よし、やろう!」
「続きが気になる……!」
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