第16話:実習 その2
ウチは転移させられ、目の前に広がるキャンプ場を眺めていた。隣には……
「あ、よろしくね」
知らない女の子が立っていた。黄色のツインテール、瞳、小動物のように小さい体。
「よろしくね! ウチリリア!」
「あたしはアリア、気軽に呼んでね」
「うん! じゃあアリアちゃんね!」
「よろしく、リリアちゃん」
なんか仲良くなってしまった。自分のコミュ力の強さにびっくりしてしまいそう。それがウチの強みだしいいんだけど!
「早速だけどどうする? 過ごすところはあるみたいだし食料?」
「そうだね、あたし植物とか採ってくるからリリアは肉とか果物とかあったらお願い。肉は解体しないとだから倒した動物ここにもってきてね」
「了解、なんか危険あったらすぐ叫んでね!」
アリアは小さく頷き、奥の方に入っていった。
ウチはそれを最後まで見て、生態反応のある方向に向かった。
「……ここら辺だと思うけど……あれか!」
そこには豚?と思わしき動物がいた。なんか黒いし紫の煙みたいなの出てるけど大丈夫だよね?
――気づかれないようにそっと…そっと……
パキッ
「・・・……あ」
足元を見ると細い木の枝が真っ二つに折れていた。しかも私の体重で。
――やばいやばい! 気づかれた!
黒い豚はウチの方をまっすぐ見ていた。その目はなんか……怖い。明らかに普通ではなかったのは、バカなウチでもわかる。
「待っ――」
「ア゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙〜!!!」
突然の叫び。それとともに猛スピードでこちらに迫ってくる。
「風!」
「ギャァァァァッ!」
ウチが首を切断すると、高い叫び声とともに塵となって消えた。あれは、魔物。きっと普通の豚が突然変異して魔物化したものだろう、よくある話。
「ふぅ……あ! 食べ物! 別の探そ」
――数十分後
ウチは大量の果物と一匹の豚を持ってキャンプ場に戻ってきた。アリアを見ると野菜がいっぱい。多分三日分はありそう。
「……豚?」
「うん! あと果物いっぱい!」
「これだけあれば大丈夫。余ったのは氷魔法で冷やそう」
――なかなか頭の回る子だね……ウチじゃ思いつかない
「解体するから待ってて」
「はーい」
アリアは手際よく豚を解体し、肉にしていく。骨とかは出汁にしようかな。
「ふぅ……じゃあこの肉は串に指して丸焼きで食べよっか」
「丸焼き!? 美味しいの!?」
「火加減が難しい、でも美味しくできたら最高」
その会話の最中にも肉がジュウジュウと音を立てている。こんがりとしたきつね色に仕上がっている。美味しそう。
「そろそろいいんじゃない! ね!?」
「うん、食べよっか」
ウチは肉を手に取り、勢いよく食べる。苦労と空腹が相まって、とても美味しかった。
――なんだろう、この違和感は
「続きが気になる……!」
「もっとないの!?」
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