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第16話:実習 その1

第15話と第15.5話と繋がってます

 青々とした草木が生い茂る大森林。規模だけで言ったら小国くらいはある。今からここで実習……大きすぎない?


「集まりましたね、では実習を始めます。内容は……この森での自給自足。およそ一週間ここで過ごしてもらいます」

 

「「「「・・・……えぇ!?」」」」

 

「い、一週間!?」

 

「長すぎでしょ! せめて三日とか……」

 

「はい皆さん静かに。これは決まったことなので変更はできません。事前にグループに分けられたと思います、各自指定された場所に転移させます。解散!」


 先生の合図で視界が歪み、転送された。


「ここは……森だね」

 

「そうね……シャルル!?」

 

「うそ! 一緒なの! 運命っていうのはこういうこと!?」


 奇跡的にマリーと班になった。私は嬉しさで舞い上がる。別にいいでしょ、喜んでも。


「それで……あ、ここキャンプ場」

 

「ここで自給自足すると……なんとかなりそう」

 

「大森林には食べても大丈夫な動物とか植物がいっぱいあるらしいわよ」

 

「そうなの!?結構いいところじゃん……アクア・アイランドの人たちここに――」

 

「なにか言った?」

 

「う、ううん。なにもないよ!」


 ――大丈夫だよね……()()()()を止めるためだからバレちゃいけない

 

 きっとバレていないだろう。マリーはそういうところ疎いからね。

 

 マリーの目が鋭くなってるのは気のせいだろうか。獲物を確実に仕留めようとする目だ。


「ふーん、それならいいけど」

 

「な、なに……」

 

「なんでもないって。ほら、早く行くよ。食料調達」

 

「え、あ、うん」

 

 ――なにか嫌な予感するけど、毎日のことだし気にしないでいいよね

 

 私とマリーは生態反応のする方向に向かう。

 

 そこにはなぜか牛、豚、鹿などの一般的に食料とされる動物が生息していた。ここすごすぎ。


「……なんでいるの?」

 

「ここは世界でただ一つの食料森林なのよ。狩っても狩っても動物たちが湧いて、食料不足が起こらない」

 

「そうなんだ……」

 

「本当に無知ね……あなたちゃんと授業受けてる?」

 

「受けてるし!じゃないと首席なんて取れないから!」

 

「とりあえず狩るわよ。新鮮なものがいいから必要最低限の量にして。シャルルはあの牛の首を、私は解体するわ」

 

「りょ〜かい」


 私は指示通り首を切断、その時不意に……


「噴水みたい……」


 そんな言葉が出てしまう。首から吹き出る血は噴水のように止まることなく出続ける。それが、なんか面白かった。

 

 マリーは迷うことなく牛の体を浮遊魔法で浮かせ、キャンプ場に向かった。頼りになる……?

 

 到着するとすぐ解体を始めた。私は木材を運んで火の準備。


「ふぅ……食べれる肉が右、食べれない肉が左」

 

「うわぁ……これ多すぎじゃない?」

 

「大体二百キロ、解体は昔見たら覚えたわ」

 

「すごいね……早く調理して食べよっか!」

 

「そうね」


 私たちは手際よく調理に取り掛かる。塩は塩水を生み出して蒸発させ、ハーブは帰るついでに見つけ、油は牛脂。なかなかいいでしょ。フライパンは……使ってない。直火。


「美味しそう……! 早く早く!」

 

「待ちなさい、まだ火が通ってないから」

 

「待てないし! もうできてる!」

 

「確認するわ」


 ()()()()清潔な細い枝で肉を刺す。すると肉汁が溢れてくる。


「うん、ちゃんとミディアムレアに仕上がった」

 

「ほんと!? 早く!」

 

「はいはい、お皿持ってきて」

 

「は〜い」


 私は木で作ったお皿を持ってくる。野菜入り。それにお肉を乗っける。


「……いただきます」

 

「……!? ま、待ちなさい!」

 

「? なに?」

 

「せ、せめてこれ……手で食べようとするんじゃないわよ……」


 差し出されたのは木でできたフォーク、そして鉄製のナイフ。どこから出てきたのか気になるが、聞かないでおこう。

 

 ……美味しかった。

「続きが気になる……!」


「もっとないの!?」


という方は下の☆☆☆☆☆から、応援をお願いします。


正直に書いてもらって大丈夫です。よければ感想も。


ブックマークいただけたら泣いて喜びます。


天然で鈍感な愛香君と愛香君が好きすぎるアリスちゃんのシリーズも見てもらえると嬉しいです。


今後もよろしくお願いします。

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