第15話:世界誕生の秘話
「皆さん、今日は歴史について学びます。題名は「世界の誕生」です」
「「「「世界の誕生?」」」」
「はい。この世界はどのようにして創られたのか、その背景について教えたいと思います」
先生は教科書を開き、淡々と出来事を黒板に書いていく。教師歴が長いみたいだから迷いがない。
「およそ百五十億年前、惑星の衝突によりこの星は誕生しました。そこから――」
先生の話が長いので省略するとこう。
百五十億年前に星が誕生、その五十億年後に海と巫女。十万年前に人間が生まれ、今の時代になったって。魔物とは人間の悪いところが現れた海のプレゼントらしい。海の生態系や地形は一切わからないらしい。教えるつもりないからね〜
「つまり、この戦時状態は歴史を辿ると私たち人類が起こしたもの。認めたくないが」
「じゃあ平和は無理なんですか?」
「いい質問だフローズン。答えを言うと可能、魔王も平和を望んでいるのだが……」
「だが……なんですか?」
「だが、この戦争は止められんのだ。止めようとして犠牲になった者たちが多くいる。最近は魔王も何かを企んでいるようだが、無理に手を出せない。巫女様は手を貸してくれない」
その言葉に嘘はなかった。先生はとっくに諦めているような口調で話していた。まぁ仕方ないよね。私がいれば平和になるだろうけど、それだと海怒られちゃう。
「現状どちらかが尽きるまで戦うしかないのだ。だからこの学園があり、より強い者を育成するのだ」
「そう、なんですね……」
「だが、生徒の未来を踏みにじる悪い学園ではない。卒業後は好きに生きる、そうしなさい」
「先生……」
「授業の続きをしますよ。教科書二十五ページを開いてください。魔法というのは――」
先生は魔法の誕生とか魔物の発生とか色々話してくれた。生まれた瞬間から魔法を完璧に扱うのは巫女以外だと、ごく稀に存在するらしい。私が言うのもなんだけど巫女強すぎじゃない?
時間はいつもより早く、すぐチャイムが鳴る。結構学んだから、結構応用できそう。
「はい、今日の授業はここまで。明日は大森林で実習があるのでしっかりと休むように」
「「「「ありがとうございました」」」」
「マリーお昼の後どうする?自主練とかしていいらしいけど」
「そうね……少ししましょうか。あの三人も呼んで五人で」
「りょうか〜い。どうせお昼一緒だしついでに――」
「二人ともー!」
「……いつも通りだね」
少し呆れ気味に、でも緩んだ口角は戻さない。だっていつも通りで嬉しいもん。何気ない日常っていいよね。
「早く行こっ! 今日デザートにケーキあるってよ!」
「ほんと!? 行こ行こ!」
「あなたは本当に甘いものが好きね……」
「だって甘いもの食べたら幸せじゃん! マリーだってそうでしょ?」
「ぐっ……そうだけど……」
「ほら二人とも! 早く行くよ!」
私たち三人は食堂に行く。途中からルイとマロンが加わり五人になった。もうすでにいつメン化している、これが友達……
「ほら見て! ケーキ!」
「ほんとだ! 私並んどくね! あ、私の海鮮丼頼んどいて! これお金!」
「あ、ちょっと――」
「行っちゃった……流石シャルルちゃん、自由人……」
「仕方ない。俺があいつの分頼んでくるよ」
「ありがとう、助かるわ」
ルイは自分の分と私の分を頼む。
――一方
「あ〜ケーキ美味しそ〜!」
「あら、首席さん? ちょうど五個あるよ」
「ほんとに!? じゃあ遠慮なく……あ」
私はケーキを五個取り……端に置いてあるたった一個のプリンを凝視する。そして、手を伸ばした。
「これもください!」
「はいよ。体を壊さないようにね」
「は〜い」
私はケーキ五個と、プラスでプリンを買った。お金はあるから大丈夫。
そしてマリーたちが座っている机まできて……
「買ってきたよ〜ケーキ五個」
「ありがと! あれ、それは?」
「プリン! 残り一個だったんだ〜」
「あなた……ケーキを買いに行ったんじゃ……」
「買ってきたよ? 見えてる?」
「……もういいわ。何言っても無駄」
「ひどい! 私だって買うつもりじゃ……買ってる、つまりは買うつもりだった……?」
私はそんな疑問を思いながら海鮮丼を食べる。めっちゃ美味しい。ついでにプリンも一口、美味しい。このカスタード?とキャラメル?カラメル?ってやつがいい味だしてる。
「……デザートよね?なんで同時に……」
「いいじゃん! 好きなときに好きなものを食べるの
」
「そうだよね!ウチもご飯の前は果物とかデザート先に食べてる!」
「デザートの意味……」
「あはは……流石シャルルちゃんとリリアちゃん」
「あ、忘れるところだった」
私は海鮮丼を一瞬で食べ終え、ケーキとプリンを頬張っているところで重要なことを思い出した。幸せすぎて忘れてた。
「明日さ、森で実習じゃん? だから一応みんなで自主練しないか〜って」
「もちろん無理にとは言わない。参加したいならしたいでいいから」
「……ウチ参加する!」
「一応参加します……」
「俺も」
全員即答だった。迷うことなく、返事をした。どんだけ自主練したいの?
「……わかった。じゃあ二時間後、訓練場集合ね!」
私たちはそう約束し、それぞれ一度部屋に戻った。
「続きが気になる……!」
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