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影使いの街  作者: やぎざ
第二章 人は皆消すべきなんだ
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人は皆消すべきなんだ

 ただなんとなく、自分がこの世から消えたい願望があった。

 人の汚さを目にし、人の愚かさを感じ、人の醜さに奥歯を噛み締め、アホ面をして今を一喜一憂する街征く人種。

 それでも死ぬのはごめんだ。怖いし、痛いし。何よりも遺族なるものに迷惑を掛けたくなければ、こんな自分でもいなくなれば後窯を務めるものも居ない。

 自分が延命するには取るに足らない友人や繋がり。そんな中途半端な繋がりのために、男が見つけ出した答えはある日目覚めた影の力だった。


 「お前は……」


 見慣れたシルエット、影、表情──

 黒の立体が象るその姿は自分だった。


 「……ホントウノ……セカイヲツクロウ……ケガレヲジョウカシ……タダシキニンゲンダケノセカイ……」


 その声にもならない呻きめいた声色。

 その溢れるような言葉に、男は身を震わせ『最後の延命』を決心した。



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