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幕間1
落ちてくる。
銀の巨体が、落ちてくる。
それが守護龍だと気づくのは、いつもこの瞬間になってからだ。
(ああ、またこの夢なのか……)
巨大な、瞳。意志ある、瞳。感情のある、瞳。
それと視線が合った、ような気がした。
――キイィィィィン……
その刹那、頭に響いてくる、言葉。
――『サミシイ』
――『サミシイ』『アイタイ』
――『ツガイ』『コドモ』『オマエノ』『アイタイ』『サミシイ』『メグル』『ツガイ』『アイタイ』『ツライ』『レンカ』『アイスル』『ツガイ』――
――『アイタイ』――
……ああ、そうか。お前、そうだったのか。
……わかったよ、なんとかしてやるから。
……だから、もう少しだけ……
……待っていて、くれよ……
――ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ
銀の世界が薄れていく。真っ白な朝日が、世界を塗り替える。
……鳴り響くスマホのアラーム。ほんのりと湿った枕。
いつもの朝だ。
スマホの時刻を確認し、布団からゆっくりと身体を起こす。
窓の向こうには、今日も守護龍が輝いている。
深呼吸ひとつ、巡はいつもの言葉を口にした。
「さて、今日こそ世界、救っちゃいますかね……」




