2 婚礼の祝宴って何よ?
今回は、物語の問題点となる所を挙げました。
婚礼の祝宴とは、皇太子とその結婚相手を民にお披露目するお祭りのことだ。
「…それの何が大変なのよ?皆の前に出てちょっとニコーってしとけば良いんでしょう?それなら、大丈夫よ。私、可愛いから。」
色々あって、……それは本当にそう、色々……私達、セリアンヌとソフィリアは学園内の教室の一部を借りて“淑女レッスン”(セリアンヌ命名)を開催している。
ノンノンノンですわ〜っと、言いながらソフィリアは黒板に何かを書いてる手を休めて私の元へと来た。
「婚礼の祝宴はそう簡単なものではありませんわ。だって、皇太子妃のお披露目ですもの。民の皆様にお料理を作って振る舞ったり、お歌を歌ったり、スピーチ、そもそも祝宴を指揮するのもセリアンヌさんのお役目ですわ。指揮する人間は、当然として指導力に知性…カリスマ性が求められますもの。
と、いうのは帝学の授業のp37に書いてありますわ。授業の復習が足りません。これからは精進して下さいね?」
メッ!っと、困ったちゃんを見る様な目で私を見た。
……そんなのゲームで一言も触れられて無かったし、授業中はずっと寝てるから(寝る=美容の為よ!)
「……しんどい…」
ポツリと呟く。
そうすると、さっきまでの柔らかな顔が嘘の様に「駄目です!そんなことを言っては!」と、顔を強張らせた。
……な、なによ。
正直、ソフィリアが怒った顔なんて見るのは初めてだ。いや、この世界で実際にあって話すこと事態殆ど無かったのだが……私のゲームでの知識を含んでもソフィリアという人間はいつだって怒ら無いのだ。怒ったとしても、最後の最後。(前回何故か失敗したけど)クリミオによって婚約破棄される時だけだ。
……もしかしたら、本当はゲーム内で怒りまくってるルートがあったかもしれないけど。完全にソフィリアという人間に着目していなかった。
「そんなネガティヴなことを言ってしまっては駄目なんです!大丈夫です!頑張れば…努力すれば大丈夫なんです!
私、絶対に成功させます。セリアンヌさんを立派な淑女にしてみせます!だから、一緒に頑張りましょう?ね!」
今迄に無い凄い剣幕。
何故、ソフィリアは婚約解消の原因となった私に協力するのだろう?憎くはないだろうか? なによりも何故、ソフィリアは今泣きそうな顔をしているのだろう?それらに圧倒されながら、色々考えて……私は“ある事”を思い出した。
もし、民に認められ無かった場合には私は処刑される。
…というバッドエンドがあった、気がする。ゲームの展開では、ソフィリアへ婚約破棄を告げてから場面がすぐに変わる。そして、その場所にてクリミオとヒロインがキスをして終わるのがハッピーエンドの終わり方。
こうみえて、私はバッドエンドとかそういう暗いのは好きじゃない。だから、ハッピーエンドしか見ない。
なのに何故、バッドエンドの知識がある?誰かに聞いたか?
今世にて私が覚えている前世の知識の大半は“ゲームについての知識”だけだ。今更、ゲーム外の“誰かと喋ったことによる知識”を思い出したとでもいうのか?そう仮定するならば、何故今?
とにかくだ。
私はそのバッドエンドと思われるものを阻止する為にも、ソフィリアに協力して貰って婚礼の祝宴を成功させなければならない……ということがわかった。
「えぇ、そうね。改めて、私からお願いするわ。」
そう言うと、ソフィリアの強張った顔が柔らかないつもの笑顔となった。
「はい、頑張りますわ!」
お前が頑張ってどうする…。と思いながら、今度はきちんとソフィリアという人間に着目する。
さて、今見たところで
協力して貰う身の私がいうことでも無いけど、私、きっと、本質的にはソフィリアという人間が好きじゃないわね。うん。
セリアンヌがソフィリアを好きじゃない、と思ったかはまたいずれ……。
ただ、今迄と違ってきちんとソフィリアを見た結果思ったことです。




