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第13話 給食:カレーライス


 何事もなく時間は進み、やってきた給食の時間。

 まずは全員が協力して給食を配膳しなければならない。そのための役割分担もある。不運なことに、私達の班が一番最初の給食係になってしまった。といっても、1週間で交代する仕組みになっているから、給食係になってしまうのはまぬがれないことだ。ちなみに給食係とは、エプロンをつけて支給された給食をお皿に盛りつける係のことだ。

 今日の給食はカレーライスとサラダと牛乳。牛乳を担当するのはめんどくさがり屋の男子。サラダは修正が効くから、配るのがちょっと苦手な子。カレーを担当するのはちょっと配るのが上手い子。そして、カレーをかけてしまって修正が効かなくなるから、ライスを担当するのが一番配るのが上手い子。もちろん、みんなライスを配るのは嫌だろう。だからジャンケンで決めることになった。私が出すのは……チョキだ!

 掛け声に合わせて、勢いよく拳を振り下ろしながら人差し指と中指を伸ばす。ここで私の動体視力が人外だったら、とっさに手を開いていたことだろう。なぜなら、他の子は全員グーを出したのだから。


 そんなわけで、渋々ライスの入っている入れ物の前に立った私。その入れ物が丸いバケツ型だったことを呪うぞ。四角ならば、しゃもじで線を引いてわかりやすく分けることができただろう。しかし、丸いと4等分、頑張って8等分くらいにしか線を引くことができない。……だけど見くびらないでほしい。いままでの5年間、いったい何回カレーのライスを担当したと思っているんだ。これくらいの壁、今までの経験で打ち砕いてくれる!


(……ちょっと多かったかな?)


(……今度は少ないかな?次のを多めにすればいいか)


「多めにして!」

(ダメ……と思いつつも多めにつけてしまった)


「凪沙ちゃん、少なめでお願い」

(まかせて!)


(……ヤバイ少し足りなくなってきたかも。でも少なくすると、それが男子に配られてしまったらめんどくさいことになるし)


(…………)


(……今更だけど、最初から少なめにしておけば良かった。残るのなら問題ないんだし。……次で最後だ)


 結果的に、私は失敗した。最後の一つが、ご飯が一口分しかなくなってしまったのだ。これは私の責任だ。だから、このカレーは私が食べることになった。

 カレーは小学生だけでなく、大人も大好物の食べ物だ。私もカレーは大好きだ。だから、私の前にある一口分だけのライスと不釣り合いの量のルーがかかっているカレーを見ると、意気消沈してしまう。


 私たちは給食を食べるとき、机を4つ合わせる。その合わせた4人が班員になる。

 私が自分のカレーを見て意気消沈してると、私の向かいに座っている男子が、急に無言でカレーの皿を突き出してきた。私がわけも分からず首をかしげていると、その男子は話しかけてきた。


「俺のカレー半分やるよ」


 なんとも素晴らしい提案。しかし、本当にいいのだろうか。小学生の男子は、給食の余りをジャンケン大会で取り合っているほどの食いしん坊な生物なのだ。そんな生物が、自分の食い分の半分を差し出してもよいのだろうか。


「いいよ別に。他の人に分けてもらうから」


「……今日の俺は腹の調子が悪いんだ。だから半分やる」


 だったら、もらってもいいかな?私は彼のお皿を受け取って、半分くらい自分の皿に移した。そして返す。


「ありがと、冬真とうま君」


「ん」


 彼のことは知っていた。4年前に転校してきて、その年と去年同じクラスだった子だ。彼とはそれほど仲がいいわけではないが、こうして私と話す時、なぜか彼の調子が悪い時が多い。とにかく、よくわからない人だ。

 冬真君は、私に半分カレーをくれた分、他のみんなより早く食べ終わっていた。時折、食べ終わった子がおかわりしているのを見ては、羨ましそうで、何か物足りなさそうな顔で溜息を吐いている。お腹の調子が悪いからもっと食べたいけど食べれない、と言ったところだろうか。速くお腹よくなるといいね。


 給食の後の休み時間。この時間は、他の休み時間と違って30分以上ある長い休み時間だ。殆どの生徒が運動場に出て楽しそうに遊んでいる。私たち6年生の教室は4階にある。ベランダから、私の隣にいる友達と「あ、あの子こけた(笑)」みたいな会話をしつつ、運動場で遊ぶ児童を眺めるのが私のお昼休みの楽しみとなっている。といっても、毎日こんなお昼休みをインドアタイムにしているわけでもない。ちゃんと一輪車に乗って遊んだりもしている。

 友達とたわいのない話をしていると、一人の子がこんなことを聞いてきた。


「そういえば凪沙ちゃん、引っ越したんだって?なんで?」


 昨日もそうだったけど、なんて答えににくい質問をしてくるんだこの子は。


「えっと……お父さんと、お母さんが……」


 とりあえず答えなければと思って、ここまで言ってみたものの、この先をどう答えるべきか……。死んじゃったって言うと、気まずい雰囲気になるだろうし、だからといって嘘ついてもいいのだろうか?でも、どっちにしたって、いつかはばれることだろう。ばれて問題があるわけでもないし、隠す必要もないけど、変に気を使われるのも嫌だし。

 どうしたらいいか分からないから、私は話題を変えることにした。


「……そうだ!電話番号教えてなかったよね。ちょっと待ってて」


 私はベランダから教室に戻り、自分のランドセルに入れておいたメモ用紙を取り出した。その後またベランダに戻って、その子に渡す。


「ありがと。あ、そうだ!今度のお休みに、凪沙ちゃんのお家に遊びに行ってもいい?凪沙ちゃんの新しいお家も気になるし」


「……え?」








「ただいまー」


 家に帰ったら、誰もが口にする言葉。本来ならば、それに対応する返事があるのだが、その返事は返ってこなかった。ちょっと前まではお母さんが「おかえりー」と言ってくれていたけど、もうそのお母さんはいない。私の両親に変わって秋人さんが私の面倒を見てくれているけど、やっぱり家に帰っても誰もいないのは、少し寂しく思う。


(秋人さん、いつ帰ってくるかな?)


 秋人さんに聞きたいことが2つある。

 まず一つは、洗濯機の使い方。今日みたいに秋人さんが寝坊した時、私一人でも朝の家事をこなせるようにしたい。食事はまだ作れないけど、せめてこれくらいはできるようになりたい。

 次に、今度の土曜日か日曜日のどっちかに友達をこの家に招いてもいいか、ということだ。私としては招いてあげたいけど、やっぱり秋人さんが良いって言わなきゃだめだし、私の両親のことについても何か良い案を考えてもらえないかと思っている。亡くなってしまったことを話すか、隠し通すか。私にはどうするのが一番いいのか分からないから、秋人さんに相談したい。


 とりあえずは、秋人さんの帰りを待つしかない。特にやることもないので、ソファに座ってテレビを見ることにした。

 すこし経つと、玄関の扉が開く音と「ただいまー」という声が聞こえた。秋人さんが帰ってきたのだ。私は玄関まで行き、「おかえりー」と言って秋人さんを出迎えた。こうやって誰かを出迎えるのは久しぶりな気がする。ちょっと前までは仕事から帰ってきたお父さんをこうしてお出迎えしてたから。……ああ、だめだだめだ。忘れる必要はないけど、こういうことはあまり考えないようにしよう。

 そんなことを考えていると、不意に音楽が鳴った。秋人さんの携帯の着信音だろうか。秋人さんは携帯を取り出して開くと、少し顔をしかめた後、何もせずに閉じた。迷惑メールだったのかな?


 とりあえずは、洗濯機の使い方を教えてもらおう。友達のことは……夕飯の時でいいかな?



 凪沙の精神年齢が低いかな?って思って、上げてみました。

 小学6年生がこんな風に思うか?といった感じの表現の仕方がありますが、そこはご了承ください。自分は小学生じゃないし、小学生の頃の記憶なんてあやふやだし、小学生の弟も妹もいませんし、女じゃないし。


 今回は、結構日常っぽい日常をかけたと思ってます。

 凪沙の女友達の名前まだ考えてません。


 理想としては「みなみけ」みたいな日常の話が書ければと思ってます。文才を磨くぞぉ!

 設定とかまだまだ決まってないのが多くて、いろいろ矛盾が生じるかもしれません。そうなったら、それまでの話を修正したのち、後書きなどで伝えていきたいと思います。なるべく矛盾しないように努力はします。

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