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第12話 食パンと牛乳


 凪沙なぎさside


 今日は秋人さんが寝坊した。なんで寝坊したのかは知らないけど、寝坊した。


 朝、枕の横に置いてある目覚まし時計が大きなな機械音を出して、午前6時30分を告げる。寝ぼけ眼をこすりながら大きく腕を伸ばして背伸びした後、いつも通りリビングへと向かった。ドアを開ければ、朝食を作り終えたか作っている秋人さんがいるはずだ。今日も気持ちよく挨拶をしよう。そんな思いを抱きながら、私はダイニングへと続く扉を開けた。


「おはようごはー    ます」


 あくびが出てしまったため、変なあいさつになってしまった。ちょっと恥ずかしかった。

 そんなことより、この部屋にいるはずの秋人さんがいなかった。トイレにでもいってるのかな?この部屋は、リビング、ダイニング、キッチンが1つにまとまっている部屋だ。私はその部屋の中でも、リビングに区分される空間のソファーに座って、しばらくまった。が、待てども待てども、秋人さんは来なかった。うn……大きい方にしたって、時間がかかりすぎだ。

 台所を確認してみた。秋人さんが作る朝食は、『ご飯、味噌汁、おかず』か『パン、牛乳、卵かソーセージかどっちも』ごく稀に『ラーメン』の3種類だ。だけど、今日は何も作ってある料理がなかった。

 私は真意を確認すべく、トイレの扉をノックしてみた。が、返事はない。次は、秋人さんの部屋をノックしてみた。が、返事はない。というより、部屋にいるとしたら寝てるということになるから、ノックして返事が来ないのは当たり前だ。私は小さな声で「おじゃましま~す」と言いながら部屋に入ってみた。やっぱり、ベットの上には静かに寝息をたてている秋人さんがいた。こうして年上の人の寝顔を見るのは、お父さんとお母さん以外では初めてだ。私より4つ年上で、いつも落ち着いているから大人っぽく見える人だけど、こうして寝顔を見てみると、なんだか子供っぽい。不意に、私の胸がキュンとなる感じがした。ああ、この感じは知ってる。だけど、今は考えないでおこう。今は秋人さんを起こさなければ。


「秋人さん、おきてください。朝ですよ?起きてください」


 声をかけても反応なし。仕方ないから、今度は体をゆすってみた。しかし、寝返りをうっただけで、やっぱし起きる気配はない。

 昨日秋人さんが学校へ出かけたのは8時だった。ということは、まだ少しくらいなら寝いても大丈夫かもしれない。それに、まだ1週間くらいだけど、いつも家事を全部こなしてくれているのだから、きっと疲れがたまっているのだろう。起こすのをいったん諦めて、朝食を食べることにした。

 焼いてバターを塗っただけの食パンと牛乳を食べた。ちなみに、バターと牛乳を取り出すために冷蔵庫空けたら、食材が結構なくなっていた。

 次は、朝の家事をすることにした。と言っても、朝食を抜けば洗濯しか残っていない。しかし、ここで困ったことが起きた。私は洗濯機の使い方を知らない。それらしいボタンを押していけば何とかできるかもしれないが、変にいじって変なことになるのが怖くて、挑戦することが出来なかった。……諦めよう。そして今度、秋人さんに使い方を教えてもらおう。あの人は何かを誰かに教えるのがすごくうまい。携帯電話の時もそうだった。


 こうなっては、本当にやることがなくなってしまった。それに今現在の時刻は7時30分。そろそろ私が学校に行く時間だ。不本意だが、通学団長になってしまった以上、遅れるわけにはいかない。今度こそ秋人さんを起こそう。

 もう一度秋人さんの部屋に入ってみれば、まだベットの上で寝ていた。体を揺らしながら声をかける。


「秋人さん!秋人さん!」


「うぅにゃ゛ぁぁぁ……もうちょっと……」


 最初は猫みたいだと思ったが、何とも奇抜な返事が返ってきた。でもなぁ、起こさなきゃだしなぁ……


 秋人さんのベットの横に座って、両腕を組んでベットにのせ、さらにその腕の上に頬を置いた。秋人さんの寝顔が目の前にある。なんとも気持ちよさそうに寝ている。そんな寝顔を見てると、なんだか私まで眠くなってきた…気が……。


「ハッ!」


 もしかして、私寝ちゃった?いやでも、感覚的には、意識が無かったのは一瞬だけだ。壁にかけてある時計に目をやると


「8時……30分!?」


 うそ!?そんなに寝ちゃってたの私!?

 秋人さんはというと、まだ寝ていた。さすがにこれ以上はやばい。


「秋人さん!いい加減起きてください!……起きろ!」


「はうっ!」


 私がお腹の辺を両手で叩くと、秋人さんはそんな声をあげて起きた。……さっきの猫みたいなのといい、この人、ちょっと面白い。


 秋人さんは状態を起こして、周りを見渡した。そして私と同じく、枕の横に置いてある時計を見て慌てると思いきや、何かを悟ったかのような顔で、至って冷静だった。秋人さんはこっちを向いた。目があった。


「……な、凪沙?学校はどうしたの?行かなくていいの?」


「遅刻です」


「ごめんなさい!」


 急に秋人さんが飛び跳ねて、土下座の状態でベットに着地した。……まさか、土下座をするとは……

 私はここまでのいきさつを話した。起こそうとしたが、起きてくれなかったこと。洗濯機は動かさなかったこと。朝食はとったこと。私も寝ちゃったこと、は言わずに、何度も起こそうとした、ということにしといた。とてもじゃないが「秋人さんの寝顔を見てたら私も眠くなって寝ちゃいました。テヘッ♪」なんて言えるわけがない。


 秋人さんは、素早く歯磨きと着替えを済ませると、私を学校まで送ってくれると言ってくれた。なんでも、秋人さんの高校への道のりに私の学校もあるらしく、不都合はないとのことだ。

 小学校へと向かう途中、互いに、昨日の学校はどうだった?という話をした。私は、先生と数人の生徒が去年と一緒だったことを話した。秋人さんは、とりあえず友達が2人できた、と言っていた。


 そして、到着した小学校。

 やだなぁ。初日からいきなり遅刻。クラスメイト、先生からどんな目で見られるのだろうか。考えただけで気が重くなる。

 校門で秋人さんに手を振られながら見送られ、児童玄関へと向かった。靴を履きかえて、自分の教室へと向かう。その途中で、教室を通りがかる度に視線を向けられる。そういうのやめてほしいなぁ。

 教室についた頃には、もうすぐ朝の読書タイムが終わる時間だった。気まずいけど、おはようございます、と言いながら教室に入った。


「おはよー!凪沙ちゃん!」「おはよう」「おっはー」「おはようございます、朝霧さん」


 思っていたほど苦ではなかった。それどころか、暖かく出迎えてくれた。どうやら、私の思い過ごしだったみたいだ。だから、気がめいることもなく、朝の読書タイムを過ごすことができた。といっても、読む本がなかった。



 前回からかなり更新が空きました。まぁ、気が向いたら投稿していくつもりですし。


 読み返してみて、なんか変なところとか、全然面白くないところとかたくさんあって、第1話からごっそり変えてみようかなって思います。設定とかは変わりませんよ?でも、やっぱめんどくさいなぁ……


 気が向いたらやります。

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