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なぜ君は?  作者: ausunoto
PR
88/118

88話 笑顔を守るために





       やっぱり


       「処分」するしかないかなぁ








現実世界


ゲルター4歳





ゲルター「・・・」





”もう飽きちゃったし”



”お金も

面倒も見るの辛いし”




”それに










           懐かないからね”

















ゲルター「・・・」




”処分って

やっぱ焼却炉なのかな?”



”あっつそ~w”




”まあ仕方ないよ











          この世界は


          人間様で


          まわってるんだからさ~w”



















ゲルター「・・・
















          ・・・”命に責任も


          ・・・持てないで


          ・・・人間様?”




















ゲルター「・・・















          ・・・クソババアども?


















”な!なによ!?”










ゲルター「・・・俺が















            世話をする















紡ぐノート クリスフェル村 夜





ゲルター「・・・











           ・・・そんなことも


           ・・・あったなぁ~














どんなことだって~?














ゲルター「げえ!ミア!?」




クシャ「あれ?











            ”ミア?”












ゲルター「・・・あ」



クシャ「私を

    ”ミア呼び”してたっけ~?」



ゲルター「・・・











          ・・・ユナハの視点になって


          ・・・考えてたら


          ・・・”ミア呼び”抜けねえ











クシャ「別に~

    ミアでもクシャでもいいよ~?

    あ!でも

    ミアの方が良いかな~

    本当の名前だから~」




ゲルター「・・・」




クシャ「で?










           そんな頃って何?














クシャ「知りたいんだけど~?」




ゲルター「・・・」



クシャ「もしかして~











          ”選べなかった人生”に


          関係してる?

















ゲルター「・・・」


クシャ「話して?」



ゲルター「・・・なんでだよ?」


クシャ「だって











           苦しかった過去でしょ?


           ゲルター?















ゲルター「・・・」



クシャ「・・・私が













            ・・・慰めてあげる














ゲルター「・・・」



クシャ「・・・私を

    ・・・慰めてくれた












           ・・・お礼をさせて?

















ゲルター「・・・」


ゲルター「深夜前には

     どんなに区切り悪くても

     終わるからな?」



クシャ「わ~ぉ~

    私の明日の学校の都合

    考えてくれてるんだ~








         やっさし~♪






               そんなんじゃねえからな!?















ゲルター「俺も明日

     仕事あるし」




クシャ「・・・話して?」





ゲルター「・・・












4歳のころ



クソババアどもが

興味本位で飼った

アケボノインコ











           ”飽きたから


           焼却炉行きにしようとした”














俺は

それが

どうしても

嫌だった













           ”人間の都合で殺させない”
















興味があったから飼って

飽きたから処分する



どこの

クソ野郎だ


これが

自分の親だと思うと

ヘドが出る





俺は













          保育園に行くのもやめて


          世話をした














命を守るのは

大変だった



温度管理

湿度管理



栄養バランス

清潔を保つ



緊急事態に獣医師に連れて行く






けっこう

きつかったよ








そして

15歳のころ












           ついに


           クソババアどもは


           餌代も出さなくなった

















だから俺は















           高校に行くのもやめて


           働きだした


















正直

やりたかったこと

山ほどあった



本当は

音楽やって

バンドやって



高校生活を謳歌して



やりたいこともあった

だけど












アケボノインコ リック



リック「ぴゅ~い♪

    ぴゅ~~~い♪」






ゲルター「・・・」








この笑顔を

この

はしゃいでくれる

リックを

守りたかった




いつも

うれしそうに

はしゃいでくれて



いつも

うれしそうに

俺に話しかけてくれて




あまえてきて

追いかけてきて


本当の親のように

慕ってくれる





俺は












          このリックの


          幸せを守るために


          やりたいことを


          ぜんぶ捨てた














クシャ「・・・」




ゲルター「・・・俺は












           ・・・本当は


           ・・・バンドを


           ・・・やりたかったんだ













ゲルター「・・・紡ぐノートを

     ・・・MMOを始めたのは









           この遊びなら


           リックの傍に


           居てあげられるからだ
















クシャ「・・・」



ゲルター「だって

     嫌だろ!?












          ”人間の都合で


           焼かれる命なんて”

















クシャ「・・・」



ゲルター「・・・俺は










           ・・・それだけが


           ・・・どうしても


           ・・・嫌だった


















クシャ「・・・













             選べなかった人生って


             そのことなの?

















ゲルター「・・・まあ

     ・・・そんなところだ」



クシャ「・・・














           ちゃんと


           自分で


           人生を


           選んでるじゃない?
















ゲルター「・・・え?」



クシャ「自分で














           リックの笑顔を守りたい



















ゲルター「・・・」



クシャ「それ















            自分で選んで


            決断したんだよ?






















ゲルター「・・・















            ・・・言われてみれば




















クシャ「それに















           その苦労はムダじゃない



















クシャ「むしろプラス」



ゲルター「・・・え?」



クシャ「笑顔を守りたい

    だからゲルターは










           優しい人間に


           なれたんじゃないかな?















ゲルター「・・・」


クシャ「あと

    観察力や思いやり

    痛みを知るとか

    理解するとか

  

    リックのっていうか

    その人の立場になって

    考える力などなど









             それ?


             ステータスに


             なってるよ?

















ゲルター「・・・」


クシャ「きっと












           紡ぐノートでの


           プレイヤーとしての


           力にもね



















ゲルター「・・・」



クシャ「ってか














           私たち


           似てるね~♪?



















ゲルター「・・・え?」



クシャ「ゲルターは

    リックの笑顔を守りたいため


    私は

    お兄ちゃんを支えたいため













          ”誰かのために生きる事で


          苦しむ道を選んだ”





















ゲルター「・・・」



クシャ「よく













            戦ったね?
















ゲルター「・・・」


クシャ「リックは

    いま どうしてる?」



ゲルター「・・・














           俺が帰ってくると


           うれしそうに


           はしゃいでくれるよ















クシャ「ちゃんと

















             笑顔を守ったね?
















ゲルター「・・・」



クシャ「だから














          何も後悔しなくていい


















ゲルター「・・・」



クシャ「むしろ













           大きなプラスになる


           経験を積めたんだよ?















ゲルター「・・・












           ・・・”ミア”

















クシャ「ゲルター?












           自分を誇りなさい?
















ゲルター「・・・」



クシャ「あなたの行動が













            1つの命と


            笑顔を守ったのだから
















ゲルター「・・・












          ・・・ありがとうな

       

          ・・・ミア?














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