108話 絶望を知る者が手に入れた力
俺は
なんか
知らねえけど
人の矛盾が見える
”そんなこと
やめなよ~
だから
紡ぐノートで
疲れるんだよ~?”
パネラ「・・・
・・・そう言ってた人間が
・・・三か月後には
・・・やめろと言ってたことを
・・・してた
”俺が!
呼びかければ!
5チームの!
人間が集まる!!”
パネラ「・・・
・・・だったら
・・・なぜ
・・・誘われ待ち
・・・している?
パネラ「・・・なんで
・・・呼びかけねえの?」
”このボス!
よええええよおおお!!”
パネラ「じゃあ戦いましょう?」
そのボス戦
”なあ!
回復!
多めにしねえか!?”
パネラ「・・・
・・・弱いんじゃ
・・・なかったのか?)
そして指摘すると
・・・キレられる
パネラ「・・・なんか
・・・この世界
・・・矛盾した
・・・人間ばかりだな
紡ぐノート
パネラ「な~んか
見えちまうんだよなぁ
人の矛盾っていうか
人の本質って言うか
パネラ「そこを指摘したら
ブチ切れられて
クシャ「・・・あ~」
パネラ「なんでだろうな~」
クシャ「(・・・ねえ?
・・・お兄ちゃん?
・・・パネっち
・・・寝たきりだったから)
クシャ「(人との距離感
わからないんじゃ)」
アージュ「(それも
あるだろうけど
長年
苦しんだことで
人を理解する力が
身についてしまった
結果でしょうね)
アージュ「(痛みを知ってるから
人の痛みが理解できるなど)」
クシャ「(もしかして
その応用で
人の矛盾や本質も
理解できちゃうとか?)」
だから
パネラには
MMOが
クソ野郎ばかりにしか
見えないのでしょうね
パネラ「シエス?」
シエス「素晴らしい力なのですが
”見えてしまう分 不便ですね”
シエス「普通の人には
わからない
”人の闇”が
見えてしまうのですから
パネラ「・・・」
パネラ「・・・俺って
・・・超人みたいだな?
・・・ある意味
・・・超人だよ?
シエス「わかって
しまうのだから」
アージュ「まあ
人の立場になって
考えてみれば
わかるも
アージュ「人の立場になって
考えられない人が
圧倒的に多いから
アージュ「平気で暴言使ったり
人を傷つけたり
できるんでしょうね
アージュ「相手の立場になって
考える力が乏しいですから
パネラ「・・・
・・・なあ?
パネラ「じゃあ
なんでアージュは
俺みたいに
”人の立場になって
考える事が”
できるんだ?
アージュ「まあ私も
普通じゃ体験できない
絶望を知りましたからね
パネラ「・・・何か
・・・あったんだな
・・・俺みたいな」
クシャ「まあ
赤子の私を拾ってくれて
極貧生活を生き抜いたからね~
パネラ「・・・」
パネラ「・・・アージュも
・・・地獄を
・・・見たんだな?
アージュ「今では
この体験に
感謝してます
だって
”人の痛みに
敏感になれたから”
アージュ「だから
”人に寄り添える”
アージュ「パネラの力だって
人の矛盾と本質が
理解できるから
アージュ「人を
見極められるのでしょう?
パネラ「・・・そうなの
・・・だろうか?」
アージュ「だったら
”乗り移り事件”で
真っ先に私を
誘った理由は
なんですか?
パネラ「・・・
・・・直感と
・・・アージュの
・・・今までの
・・・言動と行動と
・・・行いかな
パネラ「そこから計算して
信用できると判断した
アージュ「その力こそ
絶望を知ることで
手に入れられる
力なのかもしれませんね
パネラ「・・・」
アージュ「絶望も
得難い力が
手に入るから
アージュ「絶望も
悪くありませんね?
パネラ「・・・」
パネラ「・・・まあ
すげええ!
苦しいけどな!!
私もでしたよ?
アージュ「ですが私の場合
絶望に
終わりが来ました
パネラ「・・・」
アージュ「いつか
パネラにも
絶望の終わりが
訪れるかも知れませんね?




