野宿の知識
森の中にあった開けた場所で、花に囲まれながら昼食をとった。
多めに作ったはずのお弁当の中身はほぼなくなって、シオン、荷物軽くなったぞ、とアキラが笑っていた。
シオンはアキラにも懐いているようで、その分アキラの荷物持とうか等と話していた。
一段落してまた歩き出す際に、こちらに小走りで近づいてきたシオンが、こちらに手を差し出した。手を繋ごうということだろうが、どうやらこの辺の魔物は私の魔力で抑え込める程度の力しかないらしいので、いざと言う時要因はアキラとシビで問題無いだろう。
「この辺には私に勝てる人も魔物もいないようだから、大丈夫そうよ?」
「え、」
「私次の目的地まで歩きながらそのペンダントを見たいのだけれど、貸してもらえるかしら?」
能力が怖くて繋ぎたくないわけじゃないわ、と伝わるように手を握りながら言ったのだけど、手を離してくれないシオン。まだこわいのかしら。
「アキラは何かあった時両手使えないと弓打てないから…サーシャ、シオンをおねがいできる?」
「え?うん、私でいいなら。」
「シオン、サーシャ、大丈夫、何があっても2人まとめて守るわ。アキラが。」
「オレかよ!?」
「私はアイテム解析に集中するからよろしくね。魔力は放出しとくけど。」
足元に寄ってきたシビにもよろしく、といって頭を撫でた。もふもふ…
「うん…まあ、シビもいるし、大丈夫だろ。」
「きゅうん!」
「うん…」
「…」
何か言いたげな視線のままペンダントを私の手にわたし、サーシャと手を繋いだシオンと何かを考え混んだサーシャに、また夜話を聞こう、とペンダントを観察しながら足を動かした。
足元に寄り添って道を誘導してくれるシビにも感謝しながらそのペンダントに私の魔力はなにか反応するのか確かめたり、温めてみたり冷ましてみたりしてたら日が暮れた。
随分長い森だな、と思いつつ野宿の準備をした。
お礼を言ってアイテムをシオンに返し、野宿経験者は恐らくアキラだけなので、彼の指示に従おう、としたら、手をつかまれた。
「シオン?」
『ボクにも頼って』
「え?」
『カレンの力になりたい』
力になりたいって、一緒に来てくれているだけで既にありがたいとは思っているし、シオンの特殊な能力を使って貰う時は絶対来ると思うし…ああ、そうか、野宿の事かな?
「私も何すればいいのかいまいち分かってないのよ。アキラに聞きましょう。」
「…うん。」
腑に落ちませんみたいな顔と声だったので、何かあるなら素直に言っていいのよ、と伝えたら首を振られてしまった。
私の解釈は違かったらしい。となれば、
「シオン、野宿したことあるのね?」
「っ、!うん!」
そうか、シオンの過去を思い出して予想するに辛い記憶だろうに、初めてな私達の為に知識を貸してくれるという事がとてもありがたいことだと思う。
「こっち、」
サーシャ達に声をかけてシオンに腕を引かれるまま脇道にそれると、ちょうど私達が休めそうな広さの場所に場所に出る。
得意げに振り返ったシオンに握られていない方の手を伸ばして頭をなでた。
「いい場所じゃない、ありがとう。」
「シオンすげーじゃん!オレも野宿だろうと思ってたから、枯枝歩きながら拾っておいたけど、この広さなら問題ないな。」
「へへ。」
「…」
あとは水があるといいとの事だが、飲料水でなければ私の魔法で何とかなるので大丈夫だろう。
昼の弁当の残りを食べながら後どのくらいかの話をするが、その話題になるとシオンの様子がおかしいので、あれは何かを知っている、と思う。




