第61話 パーティー
「では、パーティーを組むに当たっての説明をさせて頂きます」
マリーさんの言葉に、俺達四人は揃って頷いた。
ジュリの話を聞いて、まだパーティーの申請をしていなかった事を思い出した俺達は早速マリーさんに事情を説明してパーティーを組む事となった。
ちなみにジュリに関してだが、俺とアーリアさんはエミリアに一任しエミリアは案の定ジュリとパーティーを組む事に賛成だった。
「まずランクに関して、えっと……ジュリさんはアルファンドさん達の一つ上のEランクですけどパーティーを組む事に何の問題もありません。 同じランクか離れていても二つ違いまでが基本的なパーティー編成ですので」
成る程、確かにランクの離れている人と組んでも楽は出来てもチームバランスが悪いからな。
「それから依頼を受けるに当たりまして、報酬の取り分等は全てパーティー内での話し合いで決めて頂きますので私達ギルドは一切関与しません。 その為パーティー内で争いや何かしらの問題が起きても自己責任になりますので気をつけて下さい」
「……その辺は昔と変わっていないって事ね?」
「あ、はい! アーリアさんのご存知の通りですから大丈夫です!」
「そう、なら構わないわ、じゃあパーティー登録をお願い」
「かしこまりました!」
マリーさんは笑顔で頷くと手元の用紙に馴れた様子で書き込んで行く。
その様子を見ていると隣から突然腕を引かれた。
視線をそちらに移すとジュリが何処か申し訳なさそうな表情を浮かべながら俺を上目遣いで見ている。
「……どうした?」
「その、ありがとう……私何かと、パーティーを組んでくれて……」
最初に絡んで来た時の傲慢な態度は何処へ行ったのかと聞きたくなる程にジュリはか細い声で告げて来た。
そのギャップに思わず目が点になってしまった。
何だかんだ言ってこいつも年相応の女の子の可愛らしさがあるな。
「礼ならエミリアに言えよ、エミリアが気にして無いって言ってるから俺は何も言わないし、パーティーを組む上でジュリの腕前があれば俺達も助かるからな」
「えっ」
「戦った俺が一番わかったつもりだけど、ジュリはオルガには及ばないにしても最初に絡んできたあのDランクパーティーの奴らよりも断然強いと思う、それにアーリアさんと違って俺とエミリアは冒険者ってものをまだ何もわからない状態だ。 ジュリには色々と教えて貰う事になるからそれは了承してくれると助かる」
「あ、あぅ……」
「まあ色々あったけど、何だ? 頼りにしてるからよろしく頼むよ」
「……………」
ん? 返事が無いな?
そこで気付いた。
ジュリが顔を真っ赤にさせ、まるで魚の様に口をぱくぱくとしている事に。
はて、今の俺の言葉にそんな反応になる要素があっただろうか?
「ジュリ?」
「わ、私の方こそ!」
「うぉっ!?」
「とても迷惑を掛けて、こうしてパーティーを組んで貰うだけでありがたいのに、こんな優しい言葉を掛けてくれるなんて……私はこの身全てをアル様に捧げます! 如何様にも使って下さい!」
待て、ジュリは何を言っているんだ?
如何様にもって、年頃の女の子なら間違っても言ってはいけないだろうに。
「……アルファンド君? 何をするつもり?」
「ジュリ! アルに何言ってるの!?」
ほら、二人が食い付いちゃったじゃないか。
マリーさんも何か複雑そうな顔で俺を見てるし、エミリアには悪いけどやっぱりジュリとパーティーを組むのは失敗だっただろうか?
今更だけど後悔の念が押し寄せて来て、思わず深く溜息を吐くのだった。




