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異次元の女優たち  作者: 宮里英門
第1章 奇才塾 編
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10-5 衝撃の、星ミエル・デビュー⑤

 Zプロダクションが優れている点は、その演技力の能力が未知数レベルの女優たちが集まっているだけではなく、そこには、アクティレーザーという、演技力の測定装置が存在するからでもあった。


 アクティレーザーは、過去に大女優とうたわれた、女優、丹部美玲たんべみれいが、その夫である科学者である丹部大氏たんべだいし博士との協力のもと完成させた、演技力測定装置であった。それを使用すると、演技力の能力を数値化して、表示することが可能であり、課題として、装置より与えられたセリフを発すると、瞬時に、その深いところまでも理解して、その時の感情表現や、顔や仕草、そして、全身から隅々までの感情表現に至るまで、数値化して表すことができる。


 だが、これは、1つ欠点があり、その理解力や表現力、演技力などが相当に高いレベルでないと、センサーが受け付けないどころか、その能力が測定できない普通レベルの女優を対象にすると、そのセンサーが空回りして、稀にこわれてしまう可能性があるということ。つまり、ほぼ、普通のレベルの女優たちには、なんの役にも立たない装置なのであった。


 つまり、完成したというのに、使用できる対象となる女優は、一般的には、ほぼおらず、無用の長物にも等しい状態であった。しかし、丹部博士が、それを処分する直前に、まだ、現役の女優であった終乃葉ついのはテリが、それを試させてもらい、無事に測定することができて、おまけに、自分の特出した演技力等を数値化して、知ることができた。そこで、この発明は自分が今後必ず活かしていくことを約束して、博士から譲り受けたのであった。


 だが、そこで、運命のいたずらか、同じ時期に、終乃葉ついのはテリは、喘息の症状が発症してしまう。それは、緊張性喘息であり、女優として緊張した場面の撮影に遭遇すると、咳き込んで止まらなくなる。普段では全く症状は出ないのだが、映画の撮影時に緊張したり、やはり、こここそは見どころとなる場面になると、どうしても、その緊張感から、咳き込んでしまい、一度発症すると、しばらく続いてしまい、時には、ほぼ半日は止まらずに苦しみ続けて、最悪の場合には、意識を失ってしまうので、撮影は中止となってしまった。


 そして、他の女優との普通の絡み程度なら、影響はないのだが、終乃葉ついのはテリが、真剣に挑む見せ場などになると、やはり、その緊張感から、発症してしまうのであった。そんなことがきっかけで、とうとう終乃葉ついのはテリは、女優生命を絶たれてしまい、引退を決める。だが、その後、自分に代わり、多くの女優を育てていく側につくことを決意して、Zプロダクションを立ち上げた。



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