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異次元の女優たち  作者: 宮里英門
第1章 奇才塾 編
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10-3 衝撃の、星ミエル・デビュー③

 演技強化室とは、ベテランの女優たちが使用する特殊な設備のある部屋であり、そこで、女優たちが演技を行なうと、普段の何倍も、その演技力や、表現力などが、互いに敏感に感じられる効果があり、互いの能力をはっきりと感じあって、その演技力や表現力を高め合うために修練する部屋である。つまり、テリ社長は、その部屋の効果によって、星ミエルの能力を引き出して、さらに細かく感じ取り、分析してほしいということなのであった。


 時間となり、陽毬茉莉絵ひまりまりえは、演技強化室にやってきた。すると、そこには、テリ社長と、もう1人、少女が、すでに座っていた。


陽毬ひまりさん、お疲れ様。彼女を紹介するわ。星ミエルさんよ。宜しくお願いします。」


 そこにいる少女は、ちょっと見は、10代後半から、20才すぎといった感じかしら。それにしても、若いし、それに、その美貌といったら、超がつくほどの美少女ね。自分も、スカウト当時は、とにかく美少女ということで話題にされたけど、この子ったら、当時の私以上だわ。これじゃ、すぐにスカウトされること、間違いない。


 それに、ちょっと見の雰囲気からでも、演技力がありそうだわね。顔の表情や、仕草から見られる印象は、この子の演技力は、半端じゃなさそうに感じられる。テリ社長ったら、最初から、【感情表現テスト】をレベル3で、おまけに、この部屋を使うなんて、この子によほど期待しているのね。それに、久しぶりに私の出番だなんて。それだけでも、この子の凄さが伝わってくるわ。それにしても、気を抜いたら、こちらが圧倒されてしまうかもしれないわ。これは、近年になく、本気をださなくては。


「こちらはね、女優の陽毬茉莉絵ひまりまりえさんよ。メディアで見たことはあるでしょう。」


「はい、もちろんです。はじめまして。陽毬ひまりさん、映画「天使の攻撃」拝見しましたよ。とても、よかったです。」


「あら、あれをみてくれたのね。ありがとう。」


 この子ったら、きちんと、最初から、礼儀もわきまえて、初対面の目上に対してのリスペクトも忘れない。それも、第一声からよ。そして、ただの、作ったお世辞とかではなくて、本心からのものだというのが、とてもよく感じられるわ。これが、とっさのお世辞だけではなくて、ここにくることをわきまえた上での、事前に、私と会うことも想定して出演作を調べて準備されたものであるなら、すごいのは、なおさらのこと。これは、只者じゃなさそうね。


「それじゃ。私は、これで、あとは、陽毬ひまりさんにお任せするわ。じゃあ、星ミエルさん、頑張ってね。」


「ありがとうございます。私のテストが、まさかの、陽毬茉莉絵ひまりまりえさんだなんて、光栄です。それだけでも、社長さんには、感謝しております。ありがとうございます。宜しくお願いいたします。」


 さすがね、私へのリスペクトをテリ社長にも印象づけて、配慮するなんて、新人テスト当時の私には、とてもできなかったわ。若いのに、特別なことをしてきているように感じられる。悔しいけど、テスト前から完璧じゃないの。



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