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キメラ  作者: 甲羅に籠る亀


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4話

 木札の番号が呼ばれて解体場の受付に向かう。その際に向かう受付は会計の受付だ。


 「木札を見せてください。」


 「はい。」


 木札の番号を確認し終わったのだろう受付嬢が依頼達成と判子の押された依頼書とお金の用意を始めた。


 「こちらを冒険者ギルドの受付に渡してください。それではこちらが素材の買取の金額です。確認してください。」


 「分かりました。」


 まずはお金の方から確認する。


 買取証明書には薬草系素材とスライム素材の買取金額とその合計が載っていた。


 合計金額としては銀貨1枚と銅貨2枚だった。


 その分のお金が渡されたのかを確認する。金額は合っていた。


 スライムゼリーは持って来ないでこの値段ならこれから依頼と素材集めをすれば宿屋に泊まる分は問題ない。


 それでもほんの少しずつしかこれだとお金が貯められないのは今後のことを考えると頭の痛い問題だ。


 お金を確認して達成と判子を押された依頼書を持って冒険者ギルドに移動した。


 冒険者ギルドでもやっぱり多くの冒険者が列を作って受付をしている。


 俺は一番列の並んでいる冒険者の数が少ない列に並んで待つ。


 待っている間にギルドカードの用意をしておく。依頼書と一緒にギルドカードも提出するからだ。


 そうして待っていると俺の番がやってきたので依頼書と一緒にギルドカードを提出する。


 「確認しますね。スライム討伐とヒール草の採取ですね。2つ共達成。多くスライムを倒してますね。その分の追加。ヒール草も多く束を集めてますね。その分も追加です。報酬金は合計で銀貨1枚、銅貨1枚です。確認してください。」


 「確認しました。」


 渡された銀貨と銅貨を確認して財布の中に仕舞う。


 俺がお金を仕舞う間に受付嬢がギルドカードに何かしていたのが視界に入った。


 「それは何をしてるんですか?」


 「これですか?貴方がFランク依頼を達成したことを刻印しただけですよ。あとFランク依頼を8つ達成すればEランクに上がれますね、頑張ってください。」


 その言葉と共にギルドカードを返して貰った俺はギルドカードを仕舞って受付の列から離れた。


 今日はもうやる事は宿屋に帰って夕食を食べて寝るだけだ。


 俺は真っ直ぐに宿屋に向かった。


 宿屋の中に入ると夕食が作られているのか良い匂いがする。


 近くにちょうど店員さんが居たので夕食はどうすれば良いのかを聞いた。


 「夕食ですか?それなら食堂で声を掛けてくれれば用意を始めますよ。」


 「そうですか。ありがとうございます。」


 夕食を食べるのかどうかを店員さんが聞いてきたので一度荷物を置いてから食堂に向かうことに伝えて部屋の鍵を受け取って部屋に向かった。


 背負っていた背負い袋をテーブルの上に置いてすぐに部屋を後にして食堂に向かう。


 そこで夕食を食べることになったのだが夕食はスープ、サラダ、パン、一口サイズのステーキだった。


 1日中動いて疲れた身体でもバクバクと食べられるくらいに美味しかった。


 そうして夕食を食べ終わった俺は部屋に戻るのだが、その際に桶に水を入れて持ってくる様に頼んだ。


 これがお湯だと銅貨1枚を払わないといけないが、ここはなるべく節約したいから水にする。


 水の桶を持って部屋に戻った俺は体を拭くことにしたのだが。


 「あ、待てよ。」


 今日は1日外で活動していて身体は汚れているが、服を脱いで水に入れた布を握った手を見て思った。


 スライムの手にしていた肘から手が綺麗なことに。


 もしかしてと思った俺は全裸になるとそのまま全身をスライムに変化した。


 人型のスライムに変わった俺は身体に付着していた砂埃や汗などの汚れを吸収してしまう。


 そしてスライムから人に戻って肌を明かりに近付けてみた。


 「綺麗になってる。」


 体を綺麗にしても残っていた汚れすらも綺麗になっている様な気がするくらいには綺麗だ。


 それに汗をかいて少しベタついていた肌も今はツルツルしている。


 「これ、体を拭く必要がなくなったな。」


 綺麗になった身体を改めて見た俺は水桶に着ていた服を入れて洗うことにした。


 下着を含めて水洗いを済ませ、水に濡れている状態でスライムの手で水分を汚れた一緒に吸い出していく。


 「汎用性がすごいな、スライムの手。」


 流石に新品の様に、とまでは行かなくても普通の手洗いよりは確実に綺麗になっているだろうとは思う。


 水分も吸い取って綺麗になっている服と下着を畳むと、畳んだ衣服を着替えを仕舞っている袋の中の着替えと入れ替える様にして仕舞った。


 「あとはこの水桶を返却するだけ。それであとは寝るだけだな。」


 部屋の扉を開けて置いてから水桶を持って受付に向かった。もちろんこの時に部屋の鍵は閉めている。


 受付で宿屋の店員を呼んで水桶を返却した俺はすぐに部屋に戻ってベットに横になった。


 冒険者として初めて活動した今日の出来事を思い出しながら目を閉じていると、思いの外に体は疲れていたのかすぐにぐっすりと眠りに付いてしまう。


 翌日、俺はスッキリとした目覚めで目を覚ました。


 冒険者として活動できる用意を済ませると朝食が食べられるのかを知る為に食堂に向かう。


 「おはようございます。朝食って食べられますか?」


 「おはようございます。もう朝食は食べられますよ。夕食と同じです。」


 「そうなんですね。分かりました。」


 俺は食堂で朝食を頼んだ。


 空いている席に座って5分も経たずに朝食は用意される。


 スープと具材が挟んだパンが朝食のメニューの様だ。


 スープを飲んでパンを食べる。


 「朝も美味いな。」


 俺は手を止めずにスープを飲んでパンを食べてを繰り返していると、すぐに朝食は無くなってしまった。


 「ごちそうさま。」


 俺は部屋に戻ると冒険者としての装備を身に着けて部屋を出る。


 「すみません、今日も部屋で泊まりたいんですけど。」


 「分かりました。銀貨2枚です。」


 俺は銀貨2枚を支払って今日も泊まれる様に宿屋の更新を済ませて宿屋を出て冒険者ギルドに向かった。


 朝の早い時間帯でも既に冒険者の姿が確認できる。


 俺も依頼ボードの前に移動して依頼を確認すると、その中から今日はスライムの討伐と一緒にヒール草などの昨日の時に採取することが出来た植物系素材の依頼を受けることにした。


 受ける依頼書を持ってまだ誰も並んでいない受付で依頼を受理して貰ってすぐに冒険者ギルドを出て街の外に向かった。

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