表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
扉開けたら即異世界 -ぶらり異世界冒険記-  作者: 神風 翼
第04章:魔術学園編
64/217

0064:走れ


朝、目を覚ましてリビングに向かう。

いつものように歯を磨き、そのまま朝食に、なんて思いつつ扉を開けた。


半ばいつもの光景になりつつある、異世界人の居るリビングの光景。

…が、その光景に危機感を覚える。


「んぅ? おはよ」

「…おぅ」


そう、だらんとしながら俺に挨拶するタクトの姿。

GW目前ではあるが、流石に今の状態はマズイ。


そう、非常にマズイ。

もう何と言うか、主に前衛組みのだらけ具合がマズイ。


ドランは酒飲んで物作ってと室内ばかり。

猫'sは揃って日向ぼっこで動く気が無い。

タクトに至っては、今もジュース片手にソファで漫画読んでるし……


零すなよ!もう絶版で再編版しか手に入らない、初期のコミックなんだからな!

…じゃなくて。


…こっちの娯楽が多いのは仕方が無いよ?

しかも移動も探索も無いから、こうなるのは仕方ないとは思うよ?


でも限度がある。


…某剣客の偉い人は言いました。

一日休めば自分で分かり、二日サボれば相手に分かり、三日怠ければ傍目にも分かる。

だらければだらけるほど、身は錆びるのだ。


秋山先生マジリスペクトっすわ。


「えぇぃいい歳した小僧がダラダラと!」

「んぉ?」

「テクス!今から朝の走り込みだろ!タクト連れてけぇ!」

「ハァ!? えっ嫌だよ!」

「やかましい!チャリの鍵どこだ!」


とにもかくにも動け!

動かにゃ脂肪は溜まる一方だ!


「…あれ?悠馬も着いてくの?」

「当たり前じゃ!燃焼せな太る!」


…そう自分にも言い聞かせる。


実の所、ダンジョン辺りから大分動いて無いと自覚してるのもあってヤバイ気がする。

まだ一週間も経ってないけど、ちょっと気になって仕方なし。


「そろそろ腹回りがヤバ味」

「そんな太るような食事ばっかりにはして無いよ?…動けば痩せるって」

「なら結果にコミットせねば」

「アイザック!」

「( #圭)ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ーッ!!」

「お゛ぅふッ!」


振ってきたあやめにエンジニア式フッドスタンプ…ではなく腹パンをお見舞いしてやった。

何やらせんねん。


「お前も動かんかいデブ筆頭」

「ちゃんと運動してますぅー!健康運動続けてますぅー!」


ホントかよ。


そう思いつつ自転車の鍵を手にする。

テクスはもういつも通りの格好で準備して、タクトは嫌々ながら本を片付ける。

こう素直なのは美点だよな。


ついでだ、とその場で大声を張り上げた。


「ドワーフと猫ォ!お前らも来んかい!」

「ことわぁーる」

「ヤダー」

「いかにゃーぃ」


速効で拒否られた。

あの酒樽と毛玉どうしてやろうか……


と思ったら、リビングの机でちまちまペーパークラフトを作っていたドランが呟く。


「…と言うよりな、ドワーフの体質でそう筋力も落ちなくての」

「あずっるぃ!その体質私にくれ!」

「猫's!ならテメェらだけでも来やがれ!」


横で聞こえるあやめの懇願を他所に、そう叫び声を上げる。

すると、縁側のある和室のフスマを開け頭だけ出してきた。


「…肉食獣は訓練をしない」

「この意味、判るな?」


その言い方何に影響受けやがった。

ってかブルータスお前らもか……


太らないと言うか、殆ど筋力が落ちないと言うか……

うらやましい限りである。


「しゃーねぇ行くか…ほらタクトもウジウジしてんな」

「へーい」


しぶしぶ、といった感じで外に向かう小僧。

そこにあやめの声が響く。


「あ、今日は女性組みでお菓子作るんで!」

「マジで!」

「また太りそうな物を……」

「うはは、絶対にうーまーいーぞー!」

「お前がやると性別込みでニコール状態な件」

「( #三)ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ーッ!!」


反撃の腹パンを受けて悶絶する俺だった。


味王様とニコールに謝れ。




 ~~~




場所は変わって河川敷。

舗装道路を二人が走り、その後ろから俺がチャリで追いかける。


久々に歩く、と言うより走るのもあってか、タクトは大分辛そう。

対するテクスは、荷物を背負いながら息も切らさずペース維持。


流石っすわ。


「ホレホレまだ始まったばかりだZOI☆」

「おっ大人と!子供のっ!歩幅をっ!考っ!考えてだなぁッ!」

「あらあらぁー?wwwタクトちゅぁーんwwwちょっといけてないんじゃなーい?www」

「ぬあぁぁァッ!!」


真ゲス顔で煽ってみたらメッチャ張り切って一気に振り切った。

まぁ、元々アレ位はあったはずだし。

流石の煽り力である。


「…あまり無茶をさせるのはどうかと」

「いいの、どうせ動かさなきゃ動かねーんだろうし」


そう言って俺はそのままチャリを漕ぐ。

既に大分先に走り去ったタクトを追いつつ、目的地の公園へ。


着いた時には、息も絶え絶えで死に掛けてる坊主の姿が!


「…いや、無茶させたのは悪いけど、無茶しすぎだと僕思います」

「はぁっ…!はぁっ…はぁ…るせーッ…」


そして、さも当然のようにチャリと併走してきたテクス。

汗一つかかずこの場にいるんですが。

何なのマジで。


「日々の鍛錬の結果、とだけ言っておきましょう」

「やーい負けっぱなしの小僧」

「るっせービール腹!」

「んだとテメー!」


結局、テクスとは別で煽り煽られながら公園で素振りをやるのだった。

…二人揃って腕パンパンになったけど、仲良くなれた気がするのは、俺だけでしょうか……?


なおテクスは、俺達の三倍以上のメニューをこなした模様。

じょ冗談じゃ…


「どうだ!オレの方が多い!」←150回

「なんの負けるかぁ!」←130回


「…………」←黙々と500回越

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ