15.故郷襲撃
襲撃のためにクロトは山賊たちと故郷の村に向かって移動していた。
山賊約100人程度の集団のため、とにかく目立つ。移動のための砂ぼこりも発生していた。
しかし、山賊たちは全く気にしてない。
「頭、村がみえやしたぜ」
「一人もにがすんじゃねぇべ」
ギドーは子分たちに指示をだしていく。
山賊たちが村を襲い始める。
村人たちは農機具で抵抗するが、所詮は素人の集まりであった。
山賊たちの相手では勝てるわけもなく、次々に生け捕りにされ、
村の中央に集められた。
ギドーは奪った酒を飲みながら退屈そうにその様子をみている。
「頭、これで全員捕まえやした」
「そんじゃ、はじめるべぇ。まずはその男の首をはねるべぇ」
ギドーが指さした村人の首が部下の山賊によって切り落とされる。
「目的は伝説のノーマルスキル、絶倫と巨根の習得レシピだべぇ。知ってるやつがいたらたすけてやるべぇ。知らない奴はそこの死体のようになるべぇ」
部下の山賊たちが次々に村人に聞き、知らない奴らの首をはねていく。
命乞いをするものや嘘を言うものもいた。
「私はそのスキル習得のアイテムのレシピ知ってるので、家族含めて助けてください」
若い村娘が嘘のレシピを言い始めた。
ギドーはクロトを連れてくる。
「クロト、この娘はおめぇの死んだ両親と仲良かったべぇか?」
「いえ、村の集会で話す程度の仲でしたよ」
「そうか。嘘つきは女でも許さんべぇ」
ギドーは村娘の頭をわしづかみにすると、近くの岩に何度も村娘の顔から叩きつけた。
顔が血だらけで、潰れてもひたすら叩きつけるのを止めない。
「もう死んでるべぇ。これだから嘘つきは嫌いだべぇ」
ギドーは村娘の死体を蹴り飛ばす。
クロトは女性の顔を見るために頭を持ち上げると、そこには原型をとどめてない酷い状態の顔になっていた。
「クロト、その女が好みだったべぇか?」
「……いえ……」
「それなら問題ないべぇ。顔色悪いが、おめぇも準備しとくんだべぇ」
「……???」
クロトには何を準備するか訳が分からなかった。
その後も村人を一方的に殺していく山賊たちだった。
ついに成人した男は村長のみとなり、他の村人の生き残りは女子供ばかりになった。
「村長、おめぇ恥ずかしくないだべぇか? おめぇがレシピ教えんからこんなに死んでるべぇ」
「この村にはそんなレシピはない。本当だ。」
村長は必死に真実を伝えている。
ギドーの表情が怒りに満ち溢れていく。
ギドーは村長の孫を強引に引きずると、
「おめぇの孫がどうなってもいいんだべぇか?」
「孫には手をださんでくれぇ」
村長は必死な表情で訴えてくる。
ギドーは無言で孫の右手を切り落とす。孫は痛みで叫びだす。
「早くレシピ教えんと、孫はしぬべぇ」
村長は泣きながら
「本当に知らんのだ。あんたの隣のいるクロトは化け物だ。あんたらはそのバケモンに騙されてるんだ」
ギドーは部下に合図すると、孫の首が切り落とされた。次に村長を家の柱に縛りだした。
「クロト、おめぇの出番だべぇ。家族の仇うちで、おめぇが首を切り落とすべぇ」
「お…お…れが?」
「そうだべぇ。人殺しは初めてだが、おめぇならできるべぇ。訓練の時のあの真剣の目をみてオラぁ感動したんだべぇ。家族の敵討ちのために必死なおめぇの手伝いをしてやりたくなったんだべ」
笑顔でギドーはクロトの腰につけている剣を指さす。
クロトは震える手でその剣を抜く。
村長はクロトにたいして、罵声を浴びせてくる。命乞いは無かった。
クロトは周りを見渡す。山賊たちがクロトが村長に復讐するのを楽しみにしてるようだった。
ここで、できないといえば、どうなるか分からない。
やらねば、クロトと山賊たちとの関係が悪化する恐れがある。
覚悟を決めて、村長に斬りかかる。村長は悲鳴を上げる。
楽に死なせてやろうと、体重をかけて斬る。それでも死なない。
何度も何度も斬る。返り血で着ていた服がよごれていく。
その後も何度も斬る。やっとのことで村長の反応がなくなる。
村長を殺すことはできたようだが、全身汗だらけになり、ふらつく。
そしてとても気持ちが悪くなり、胃の中のものを全て吐いてしまった。
「クロト良くやったべぇ。」
他の山賊たちも笑顔でクロトを迎えた。
山賊たちは残った女子供を荷車に積んで、アジトに戻り始めた。




